TABEちゃんの学びノート

美容室・理容室の経営で失敗しないために知っておくべきこととは?

日々、理美容業界のことを学んでいるTABEちゃん。

研修で先輩から教わり、学びまとめたノートの一部を公開!


今回の研修では、「美容室・理容室の経営」について教わったよ。

開業を目指している理美容師さんも、すでにお店を運営しているオーナーさんも、経営戦略のことってどこからどう考えたらいいのか悩んじゃうことが多いみたい。


「どうすれば失敗しにくくなるか」「利益をきちんと残すにはどう考えたらいいか」など、先輩理美容師さんたちが抱えている不安もたくさん出てきたんだ。


この記事では、理美容室を始める前に必要な手続きから費用の相場、安定した経営を目指すためのポイントまで、理美容室の経営に関する基本の考え方を、TABEちゃんなりにまとめてみたよ。

美容室 経営

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経営スタイル別に見る美容室・理容室オーナーの年収と働き方

美容室 経営

理美容室の経営スタイルによってオーナーの働き方や年収は変わるため、それぞれの特徴を把握しておくと、自分に合った経営方針を考えやすくなる。

美容室・理容室の主な経営スタイルは以下。


●スタッフを雇って運営する「雇用型」

●すべての業務を1人で担う「1人経営型」

●夫婦・友人などと役割を分担する「共同経営型」

●フリーランス向けにスペースを提供する「面貸し・シェアサロン型」

●本部ブランドを活用して運営する「フランチャイズ型」

>>>独立開業した理美容室の収入についてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事

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スタッフ雇用型理美容室オーナーの年収と働き方

スタイリストやアシスタントを雇って店舗運営や売上管理を行うスタイルは、施術・接客・SNS運用などの業務を分担できるため、回転率を高めやすいのが特徴。多店舗展開を進めることで、年商を伸ばせる可能性がある。

 

ただし、スタッフ教育や人件費の管理など経営面での責任も増えるため、技術力だけでなく、経営者としての視点を持ちチームをまとめるマネジメント力を磨いていくことが大切になる。また、売上に対する完全歩合を支払う形式の業務委託型もある。

 

年収相場:500万円~(規模・契約形態により幅広い)

1人理美容室オーナーの年収と働き方

1人で理美容室を経営するスタイルは、人件費がかからないため、支出を抑えやすいのが特徴。また、小規模な物件でも運営しやすく、家賃などの固定費も抑えやすい。


さらに、営業時間や休日、メニューの内容などを自由に設定できるため、「自分のペースやオリジナリティを重視したい人」に向いている。


一方で、集客・施術・経理などをすべて1人で行うため、対応できるお客様の数や時間に限りがあり、収入にも上限が生じやすい。体力的な負担や売上目標をふまえた、無理のない働き方の設計が求められる。


年収目安:400〜800万円

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【TABEちゃんの学びノート】1人理美容室の経営に失敗しないためには?よくある原因と対策 

夫婦・家族・友人などの共同経営理美容室オーナーの年収と働き方

夫婦や家族、友人などと共同で経営するスタイルは、初期費用や固定費などの負担を共有できることがメリット。

また、スタッフ雇用型と同様に、施術・接客・SNS運用などの業務を分担することで、お店の運営を効率的にできる。

 

ただし、経営と生活が密接に関わる夫婦・家族での共同経営では、家計の管理も重要なポイントとなる。

 

いずれのケースでも、共同経営者との意思疎通や目的・目標の共有、役割・報酬に関するルールを事前に明確にしておくことで、トラブルを避けやすくなる。


年収目安:500〜900万円

フリーランスに対応した理美容室オーナーの年収と働き方

オーナーが店舗のスペースや予約システムを用意し、フリーランスの理美容師さんに貸し出す形で運営する。

席の一部を貸し出す「面貸し」や、空間や設備を共有しながら複数のフリーランスが施術を行う「シェアサロン」などの形式があり、オーナーは空いている時間やスペースを有効活用できるのが特徴。


スタイリストやアシスタントを直接雇用しないため、毎月決まった人件費の支払いが発生せず、固定費を抑えやすいのが特徴。報酬も歩合制のため、売上が少ない月は支出を抑えられる点もメリット。

 

一方で、フリーランス理美容師さんの集客力やメニュー単価によって売上が変動するため、オーナーの収入も不安定になりやすい傾向がある。


年収相場:500万円~(規模・契約形態・集客力により幅広い)

フランチャイズに加盟している理美容室オーナーの年収と働き方

フランチャイズに加盟する理美容室は、本部ブランドを借りて経営を行うため、本部が持つ集客力や経営ノウハウを活用できるのが特徴。


ロイヤリティ(加盟料)を支払うことで、店舗運営に関するアドバイスやサポートを受けられるメリットがある。


早期に売上を安定させたい人にとっては有力な選択肢となるものの、売上の一部を本部に支払う必要があるほか、価格設定の自由度が限られるなど、一定の制約もある。


年収相場:500万円~(規模により幅広い)

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【TABEちゃんの学びノート】理美容室のフランチャイズオーナーになるには?基礎知識や開業の流れ

美容室・理容室の開業・経営に必要な資格と届出

美容室・理容室の開業経営に必要な資格と届出

理美容室を経営するためには、資格の取得や届出、保険の加入など、開業前に対応が必要な手続きがいくつかある。


特にスタッフを雇う場合は、求められる要件が増えるため、以下の項目を事前に確認しておくことが重要。


●理容師・美容師免許と管理理容師・管理美容師の取得条件

●保健所・消防署・税務署への届出と手続き

●労働保険・社会保険への加入と手続き

理容師・美容師免許と管理理容師・管理美容師の取得条件

理容師・美容師免許は、理容師養成施設または美容師養成施設を卒業後、国家試験に合格して免許を申請することで取得できる。


また、理美容室で2名以上のスタッフを雇用する場合は、「管理理容師」「管理美容師」を理容所・美容所(=保健所に届け出された理容室・美容室)に配置することが義務付けられている。


管理理容師・管理美容師の資格を取得するためには、理美容師として3年以上の実務経験があり、所定の講習を修了していることが条件になる。

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保健所・消防署・税務署への届出と手続き

理美容室を開業するときには、保健所・消防署・税務署への届出が必要となる。

それぞれの提出書類と確認項目は以下の通り。


【保健所】

提出が必要な書類

●美容所開設届出書

●店舗の平面図・付近見取図

●従業員名簿(理容師・美容師免許の写しを添付)


保健所による確認事項

●施設が法令基準を満たしているかどうかの検査・確認


【消防署】

提出が必要な書類

●防火管理者選任届出書 (スタッフ10名以上、または一定の延床面積を超える場合)

●消防用設備設置届(必要に応じて提出)


消防署による確認事項

●内装や照明・加熱機器などが消防基準を満たしているかの確認


【税務署】

提出が必要な書類

●個人事業の開業届

●青色申告承認申請書(任意)

●給与支払事務所等の開設届(スタッフを雇用する場合)

>>>理美容室の開業に必要な保健所の手続きについてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事
【TABEちゃんの学びノート】理美容室の開業に必要な保健所での手続きや流れは?注意点やポイント

労働保険・社会保険への加入と手続き

スタッフを1人でも雇用する場合は、労働保険(労災保険・雇用保険)と社会保険(健康保険・厚生年金)への加入が必要となる。

個人経営・法人どちらでも、条件に応じて加入義務が発生するため、事前に確認しておくことが重要。

>>>理美容室のための保険についてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事
【TABEちゃんの学びノート】理美容室のための「保険」があるのを知ってる?保険の種類や補償内容

🖋TABEMO(TABE-MEMO)

理美容室は、個人事業主としても法人としても開業できる。

個人事業主は法人に比べると手軽に始められるが、法人化することで、「節税ができる・信用を得やすい」などのメリットがある。

将来的に複数店舗の展開を目指したり、スタッフの雇用や社会保険の導入を検討する場合は、法人化も視野に入れておくのがおすすめ。

美容室・理容室の経営に必要な経費や税金

美容室・理容室の経営に必要な経費や税金

理美容室の経営を安定させるためには、どのような費用がどれくらいかかるのか、あらかじめ把握しておくことが大切。

支出の全体像を知っておくことで、価格設定や収支管理もしやすくなる。


理美容室の経営において発生する主な支出は、大きく以下の4つに分けられる。


●開業時にかかる「初期費用」

●毎月一定額がかかる「固定費」

●売上や業務量に応じて変動する「変動費」

●法律に基づき納付が必要となる「税金」

 初期費用

理美容室を開業するときにかかる初期費用は、出店場所や店舗の広さ、内装や外装のデザインなどによって大きく変動する。物件に関する費用だけでなく、広告費や開業直後の運転資金も含めて計算することが大切。


目安としては、500~1,000万円前後の開業資金が必要となる。主な費用項目ごとの内容や目安金額は、以下の通り。

費用項目

内容

目安金額

補足

物件取得費

敷金・礼金・仲介手数料・前家賃など

100〜200万円

エリアにより変動

内装・工事費

床・壁・照明・看板などの施工

200〜500万円

面積やデザインにより変動

設備・什器費

シャンプー台・イス・レジ・ドライヤーなど

150〜300万円

数やグレードにより変動

広告・宣伝費

ホームページ制作、チラシ、予約サイトなど

20〜50万円

サロンが実施するオープン記念のキャンペーン費用を含む場合もある

運転資金

家賃・光熱費・材料費・人件費(1ヶ月分)

40〜100万円

雇用の有無や立地、規模により変動

固定費

固定費とは、売上にかかわらず、毎月一定額かかる費用のことを指す。店舗の家賃のほか、スタッフの人件費や水道光熱費などが該当する。


理容室・美容室の経営を安定させるためには、売上に対して固定費がどの程度の割合を占めているかを意識することが重要になる。単に固定費を下げるだけでなく、費用対効果を最適化することがポイント。


固定費の相場は、理美容室の規模や立地条件によって異なるものの、月50~150万円前後が目安とされている。主な固定費の内容や目安の金額・比率は、以下の通り。

費用項目

内容

目安金額 or 比率

補足

家賃

店舗の賃料

10〜30万円(売上の10〜15%)

好立地ほど高額になる

人件費

スタッフの給与・社会保険・福利厚生など

売上の40〜50%

人数や雇用形態で変動

光熱費

水道・電気・ガスなど

売上の2〜3%

設備の消費電力によって差が出る

通信・広告費

電話・インターネット・SNS・予約サイトなど

2〜5万円

予約システムを含む場合もある

変動費

変動費とは、売上の増減によって金額が変動する経費のことで、カラー剤やシャンプーなどの材料費や、タオル・クロスといった消耗品などにかかる費用を指す。


高単価の施術が多い場合は、使用する薬剤などのグレードや量が増えるため、売上に対する材料費の比率が上がりやすい傾向がある。そのため、材料費とのバランスをふまえて価格を設定し、利益が残るようにメニューを設計することが大切になる。


変動費の相場は、売上の10〜15%程度とされている。主な変動費の内容や目安の金額・比率は、以下の通り。

費用項目

内容

目安金額 or 比率

補足

材料費

カラー剤・シャンプー・パーマ剤など

売上の8〜10%

商材や施術内容により変動

消耗品費

タオル・クロス・掃除用品など

月数万円程度

回転率が高いほど消費量が多くなりやすい

修繕・更新費

設備・機器の修理や買い替え

年数万円〜

突発的な支出に備え、別途積立しておくと安心

交通・交際費

出張・仕入れ・業界交流など

都度計上

理美容室の営業方針によって異なる

※設備の定期更新や修繕に備えて積立を行う場合は、タカラベルモントの【ユメイク】の活用がおすすめ。

>>>YUMEIKU(ユメイク)についてくわしくはこちら

https://www.tb-net.jp/solution/money/yumeiku.html


>>>理美容室の経費計上できる費用についてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事

【TABEちゃんの学びノート】理美容室経営での勘定科目の種類は?経費計上できる費用について

税金

税金は納付が義務付けられているため、経費のように柔軟に削減することができない。

 

開業初年度は納税額が少なく感じられても、前年の利益に応じて2年目以降に課税額が増える傾向があるため、計画的な資金管理を行うことが重要になる。

 

また、個人事業主と法人では納める税金の種類が異なるため、事前に確認しておくことが大切。

 

税負担の相場は年間数十万円からで、売上や所得に応じて大きく変動する。主な税金の種類や目安の金額・比率は以下の通り。

費用項目

内容

目安金額 or 比率

補足

所得税

理美容室を個人で経営している場合、利益に応じて支払う税金

利益の10〜23%

青色申告で最大65万円の控除を受けられる

消費税

年間売上が1,000万円を超える場合に課税

売上の10%(原則)

インボイス制度対応が必要(簡易課税制度もあり)

住民税

個人または法人に課される地方税

所得の約10%

前年度の所得に応じて決まる

事業税

個人または法人が事業所得に対して課税される

所得の約5%

都道府県税として課される

法人税

法人が利益に応じて納める税金

所得の約23.2%前後

利益が出ない年は非課税であるものの、法人住民税の均等割あり

>>>理美容室が支払う消費税の控除についてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事

【TABEちゃんの学びノート】理美容室が支払う消費税の控除を受けるには?インボイス制度との関係

理容室・美容室オーナーに求められるスキル

理容室・美容室オーナーに求められるスキル

理容室・美容室を経営するオーナーには、施術や接客だけでなく、スタッフの育成や店舗運営、経営判断など、幅広い役割が求められるようになる。

こうした状況に対応していくために、必要とされる主なスキルは以下の3つ。


●スタッフ・店舗を育てるマネジメントスキル

●接客と施術で顧客満足度を高める現場対応スキル

●経営判断に必要な数値分析力

スタッフ・店舗を育てるマネジメントスキル

理美容室のオーナーには、シフト管理や売上管理、スタッフの育成、目標設計などを通じて、店舗全体を円滑に運営するためのマネジメントスキルが求められる。


運営体制が整うことで、業務の効率やサービスの質が向上し、黒字化や経営の安定にもつながる。

接客と施術で顧客満足度を高める現場対応スキル

理美容室のオーナーには、顧客満足度を高めるための接客力や施術スキルも求められる。


来店したお客さまに満足してもらうためには、カットやカラーなどの施術の質に加え、丁寧なヒアリングや的確なカウンセリング力、提案力が重要になる。お客さまの満足度が高まることで、お店への信頼が生まれ、リピーターも自然と増えていく。

経営判断に必要な数値分析力

理容室・美容室の経営には、感覚に頼らず、POSデータから客単価や利益率、リピート率、材料費の割合などさまざまな数値を拾い、分析する力も必要になる。こういったデータの活用により、的確な経営判断を下すことが求められる。


数字を根拠にした店舗運営が、持続的な成長や安定した経営につながっていく。

理美容室の開業前に決めておきたい4つの経営戦略

理美容室の開業前に決めておきたい4つの経営戦略

理美容室の経営においては、開業前の段階で方向性をしっかり定め、戦略を立てておくことが大切。準備が曖昧なままスタートしてしまうと、後からの軌道修正が難しくなり、利益が出しづらい状態に陥ることもある。理容室・美容室の開業前に決めておきたい経営戦略は、以下の4つ。


1.コンセプト設計とターゲット選定による差別化戦略

2.単価・メニュー設計を軸にした価格戦略

3.出店エリアと家賃のバランスを取る立地戦略

4.売上・人材設計から逆算する運営戦略

1.コンセプト設計とターゲット選定による差別化戦略

コンセプトとは、ビジネス全体に一貫性を持たせるための根本的な考え方のこと。開業前に店舗のコンセプトとターゲットを明確に設定することで、他店との差別化を図れる。


コンセプトやターゲットが曖昧だと、戦略に軸が生まれにくく、SNSや広告のメッセージもぼやけやすい。そのため、どういった顧客にどのような価値を提供するのかを明確にすることが大切。

>>>理美容室のコンセプト設計についてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事
【TABEちゃんの学びノート】選ばれる理美容室のためのコンセプト設定|作るときのポイントは?

2.単価・メニュー設計を軸にした価格戦略

理容室・美容室では、顧客層・メニュー内容・価格帯の整合性が取れていないと、利益を出すことが難しい。


単価が高ければ質の高い理美容室であるとは限らず、お客さまにとって、価格がサービスの価値と一致しているかどうかが重要になる。


「この金額なら納得できる」「また来たい」とお客さまが感じられることこそが、リピートや紹介につながる、サービスの本質的な価値になる。

>>>理美容室のメニュー価格についてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事
【TABEちゃんの学びノート】理美容室の価格相場はどのくらい?メニューの価格はどう変動するのか

3.出店エリアと家賃のバランスを取る立地戦略

出店エリアによって家賃や客層が大きく異なるため、立地戦略は非常に重要になる。


客単価・回転率・目標売上に対して、家賃がどの程度の割合を占めるかを事前に試算しておく必要がある。特に、月商に対する家賃の割合 ( 家賃 ÷ 売上 × 100)が10%を超えると、利益を圧迫するリスクが高まる。


立地を選ぶときは、集客のしやすさだけでなく「利益が残るか」という視点で判断することが大切。

>>>理美容室を開業する立地についてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事
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4.売上・人材設計から逆算する運営戦略

これから運営する理容室・美容室がきちんと利益を残せる運営モデルになっているか、あらかじめシミュレーションしておくことが大切。


人件費や1人あたりの施術数、1日あたりの予約などをもとに、月間の売上目標を具体的に設定し、目標に対して客単価や営業日数、必要な施術数を逆算していくことで、より現実的な経営プランを構築できる。


デジタルツールの活用も含め、少人数でも無理なく運営できる仕組みを整えることがポイントになる。

美容室・理容室の経営を厳しくしがちな3つの原因

美容室・理容室の経営を厳しくしがちな3つの原因

理容室・美容室を経営していると、開業前には見えていなかった課題が出てくることもある。こうした経営を厳しくする要因をあらかじめ把握しておくと、状況が悪化する前に対応できるため、経営の安定につなげやすくなる。主な要因は、以下の5つ。


1.【集客面】効果的な集客導線が作れていない

2.【収益面】固定費が利益を圧迫している

3.【人材面】スタッフの定着率が低い

1.【集客面】効果的な集客導線が作れていない

Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)を活用し、Googleマップ上で店舗情報が正確に表示されるように整備していないと、地域内での認知獲得や新規来店のチャンスを逃しやすい。


1人、または少人数で経営している理美容室は人的リソースに限りがあるものの、GoogleマップやSNSなど、集客に直結しやすい無料ツールを活用することで、集客効率を高められる。

 

Web予約やSNS予約など、営業時間外でも予約受付や情報発信ができる仕組みを導入することで、来店機会の取りこぼしを防げるため、集客力の向上にもつながる。

>>>理美容室の集客についてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事
【TABEちゃんの学びノート】理美容室の集客アップの方法|新規・リピート来店を増やす施策とは?

2.【収益面】固定費が利益を圧迫している

家賃・人件費・光熱費などの固定費が占める割合が高いと、利益率が低くなりやすい。


固定費の内訳を把握できていないと、支出のコントロールが難しくなり、資金繰りの悪化を招くおそれがある。そのため、毎月の支出項目を可視化し、必要に応じてコストの見直しを行うことが重要。


固定費は、売上の2〜3割以内に抑えるのが理想的な経営バランスだといわれている。

>>>理美容室の利益率についてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事
【TABEちゃんの学びノート】理美容室における利益率とは?目標値や利益率アップのためにできること

3.【人材面】スタッフの定着率が低い

スタッフの定着率が低いと、慢性的な人手不足に陥りやすくなる。その結果、スタッフの育成が進まず一部のスタッフに業務が偏り、連鎖的な離職を引き起こすこともある。

 

キャリアパスや教育制度がはっきりしていないと、スタッフは自分の将来を描きにくくなり、離職の原因にもつながる。定期的な面談や達成基準の共有を通じて、オーナーがスタッフの気持ちに寄り添い、身近で実現可能なゴールを一緒に設定することが大切。

 

また、日常的な声かけやフィードバックなどを通じて、人間関係を適切にマネジメントし、スタッフとの信頼関係を構築する必要がある。

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【TABEちゃんの学びノート】

理美容師の離職率はどのくらい?理由や退職を減らすためにできること 
理美容師のやりがいとは?モチベーションにつながる瞬間やキャリアの方向性

理美容室で安定した集客とリピートを実現する方法

理美容室で安定した集客とリピートを実現する方法

理容室・美容室を長く経営していくうえで、集客とリピートの仕組みを整えておくことは、売り上げを安定させるうえで大きな支えになる。

 

安定した集客とリピートを実現するための方法は、以下の4つ。

 

●新規来店を増やすための集客導線をつくる

●紹介や口コミが広がる仕組みをつくる

●接客やカウンセリングでリピートを促す

●リピートにつながるサービスを提案する

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【TABEちゃんの学びノート】リピート率が高い理美容室の特徴とは?リピーターを増やす方法

新規来店を増やすための集客導線をつくる

新規のお客さまに来店してもらうためには、効果的な集客導線をつくることが重要。


InstagramなどのSNSは、店舗の雰囲気やコンセプト、施術事例、お客さまの声などを視覚的に伝える手段として適している。

また、検索経由での来店につなげるためには、Googleビジネスプロフィールの整備や予約サイトへの掲載など、検索行動と連動した情報発信が効果的。

ターゲット層との相性はツールごとに異なるため、複数の導線を組み合わせて活用すると、成果につながりやすい。

さらに、投稿頻度やテンプレート、担当者などの運用ルールをあらかじめ定め、継続的な発信を実現できる体制を整えておくことも大切になる。

紹介や口コミが広がる仕組みをつくる

お客さまからの口コミは、集客に大きな影響を与える。


口コミを増やすためには、質の高いサービスを提供することが大切になる。そのうえで、「SNSに投稿すると〇〇をプレゼント」など、紹介につながるきっかけを作り、接客時や予約サイト、LINE配信などで自然に伝えるのも効果的。


なお、SNSへの投稿依頼に関しては、ステルスマーケティングと見なされないよう、景品表示法や各媒体の規約を確認したうえで対応する必要がある。

接客やカウンセリングでリピートを促す

リピートにつなげるためには、接客の中で信頼関係を築くことが大切。


施術前のヒアリングを通じて、お客さまの悩みや理想を把握し、期待に沿った提案につなげることが、満足度の向上にもつながる。カウンセリングシートを活用すれば、顧客情報の管理がしやすくなり、次回の提案にもつなげやすくなる。


さらに、お客さまの立場に立ったアフターフォローや、次回予約への声かけを行うことも、リピート獲得の重要な要素となる。

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【TABEちゃんの学びノート】

理美容室におけるカウンセリングシートの役割は?記載内容や活用方法
理美容室のカウンセリングは売上アップの鍵!ニーズを聞き出すコツとは

リピートにつながるサービスを提案する

髪のパサつきや広がり、白髪や頭皮トラブルなどの「お客さまの悩みを解決するメニュー」の提案は、リピートのきっかけになりやすい。

 

カウンセリングの内容や施術中に見た髪の状態から、お客さま一人ひとりに合ったメニューを紹介することで、満足度を高め、スタイリストへの信頼度アップにもつなげられる。

 

そのほか、メニューそのものをトレンドや季節に合わせて入れ替え・拡充し、お客さまを飽きさせない工夫や、回数券クーポン・ポイント制の導入などにより、継続的に利用される仕組みを取り入れることも効果的。

>>>お客さまの悩みを解決するメニューについてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事
【TABEちゃんの学びノート】美容室・理容室でのトリートメントメニューの必要性は?市販のトリートメントと何が違う?

まとめ

理容室・美容室の経営は、経営スタイルによって収益や働き方の自由度が大きく変わるものなんだね。安定した経営を続けていくには、しっかり利益が残る仕組みを作り、その仕組みに合った固定費やメニュー価格を設定することが大切だってわかった!


質の高い接客や施術のスキルだけでなく、他店との差別化戦略や、効果的な集客導線づくり、さらにはスタッフの育成まで、理美容室のオーナーさんには幅広いマネジメントスキルが求められるんだね。


自分に合った経営スタイルを見つけて、数字を根拠に的確に判断できる力を身につけることが、長く続くお店づくりには欠かせないんだなぁ…。


TABEちゃんももっと理美容師さんたちの力になれるように、サロン経営に関する知識を身につけていかなくっちゃ!

ということで、TABEちゃんの最強サロンソリューションパートナーになるための学びはまだまだ続く~。

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