ニュースやSNSで、どの業界でも離職率が高まっているという話題を目にすることがあるんだけど、理美容業界の離職率はどうなんだろう。
理美容室のオーナーさんが人材不足に悩んでいる話を先輩から聞くことも多いけど、スタイリストやアシスタントの離職を防いで、みんなが長く働けるサロンを経営するためには、どんなことをすればいいのかな?
理美容師さんが離職する主な理由から、退職を減らすために理美容室で行われている取り組みまで、先輩に教えてもらいながらTABEちゃんなりにまとめてみたよ。
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理美容師の離職率
株式会社リクルートの『ホットペッパービューティーアカデミー』が2024年に行った調査によると、美容師さんの離職率は以下のように推移しているみたい。
【美容師の離職率】※美容師として一度就職したが離職した人の割合
2024年 |
48.0% |
---|---|
2023年 |
46.5% |
2022年 |
48.4% |
2023年の産業全体の離職率は12.1%だから、美容師さんの離職率は平均よりも高いことがわかるね。
【1年以内の離職率】※直近1年間で美容師を離職した人の割合
2024年 |
3.3% |
---|---|
2023年 |
3.1% |
理美容師が離職する主な理由
美容師さんの離職率が高いことはわかったけど、どういった理由で離職や転職する人が多いんだろう?株式会社リクルート『ホットペッパービューティーアカデミー』が2024年に行った調査によると、理美容師さんが離職する理由は大きく分けて以下の4つみたい。
●給与が低い・収入が不安定なため
●労働時間が長い、休憩・休みが少ないため
●体調を崩した、体力的に厳しくなったため
●結婚・妊娠・出産のため
【出典】「美容サロン就業実態調査(2024年)~ヘア・ネイル・エステ・リラク・アイ~」(株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー)
給与が低い・収入が不安定なため
理美容師さんの離職理由として最も多いのが、給与が低い、収入が不安定であるなどの収入面に関する不満によるものなんだそう。
2023年の理美容師の平均年収は約450万円で、平均月収は約30万~40万円。2023年の日本全体の平均年収は458万円だったから、理美容師さんの給与は平均よりやや低いといえるね。
ただし、ヘアサロンの規模が大きいところほど年収は高くなる傾向にあるから、すべての理美容師さんの年収が低いとは一概に言えないみたい。
>>>理美容師の平均年収についてくわしく知りたい人におすすめの記事
労働時間が長い、休憩・休みが少ないため
労働時間が長い、休憩時間や休日が少ないといった不満も離職につながりやすいんだって。
理美容師さんはお客さまへの施術のほかにも、開店準備や事務作業、ミーティングといった業務に加え、スキルアップのための技術練習や勉強会への参加などがあるから、拘束時間が長くなりやすいみたい。
さらに、お客さまの来店時間に合わせて働くから、予約が多い日はまとまった休憩時間を確保することが難しい場合もあるそうだよ。
体調を崩した、体力的に厳しくなったため
体調を崩したり、体力的に仕事を続けるのが厳しくなったりすることが原因で、離職する理美容師さんも多いみたい。
理美容師さんは、1人のお客さまにかかる1時間~3時間程度の施術中、基本的に立ちっぱなしになるよね。さらに、カットやシャンプーをするときには、腰を曲げたり屈んだりすることが多くて足腰に負担がかかっちゃうから、腰痛を引き起こしやすいんだって。
また、シャンプーやカラー剤などの薬剤による深刻な手荒れが、退職の原因となることも多いそうだよ。
>>>理美容師が抱える体の悩みのケア方法を知りたい人におすすめな記事
結婚・妊娠・出産のため
女性理美容師さんの退職理由として多いのが、結婚・妊娠・出産といったライフステージの変化によるものなんだそう。
結婚相手と休日が合わなかったり、出産後は日曜日や祝日に子どもを預けられる保育園が少なかったりするから、日曜日や祝日に営業することが多い理美容室で働き続けるのが難しいと感じる理美容師さんが多いみたい。
また、理美容室は人材不足の店舗が多く、産休や育休が取りづらいことや、子育て支援に関する福利厚生が不十分なことも、妊娠や出産を機に退職を考える女性理美容師さんが多い要因となっているそうだよ。
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理美容師の離職率を低減させるために行われている取り組み
元理美容師さんに対して、「以前よりも働く環境が改善されていたら、また美容師に戻りたいか?」というアンケートを実施した結果、63.2%の人がYESと回答したんだって! ※タカラベルモント調べ
理美容師さんの離職率を低減させるためには、離職の主な理由をふまえたうえで、職場環境の改善に取り組むことが大切だそう。
理美容師さんたちが働き続けられる環境を整えるために、以下のような取り組みを行う理美容室が増えているんだって。
●労働時間の見直し
●福利厚生の充実
●定期的な面談の実施
●体への負担を軽減できる設備の導入
●利益率アップのための施策
労働時間の見直し
離職率の低い理美容室を目指すためには、休日や業務中の休憩時間をしっかり取得できる体制を整えることが重要みたい。
残業時間を減らし、時短勤務やフレックスタイム制、完全週休2日制など、さまざまな働き方を導入すると、勤務時間の選択肢が増えるから、スタッフがモチベーションを保ちながら働ける環境を整えられるそうだよ。
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福利厚生の充実
福利厚生とは、企業がスタッフのために給与以外で提供するサービスのこと。
有給休暇や育児休暇の取得を奨励するなど、福利厚生を充実させるとスタッフの満足度が高まるから、離職を防ぐ効果が期待できるんだって。
特に、病児保育費やベビーシッター料金の一部補助など、子育てに関するサポートを充実させると、女性理美容師さんが出産後も働きやすい職場づくりができそうだよね。
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定期的な面談の実施
スタッフの離職を防ぐためには、オーナーさんが定期的に面談を行い、スタッフの悩みや不満を聞き取ることが有効みたい。
仕事上の悩みを誰にも相談できない状態が続くと、現在の職場に見切りをつけてしまう可能性が高くなるから、面談でスタッフの悩みを受け止めて、一緒に課題解決に向けた目標設定を行うことが大切なんだって。
オーナーさんがスタッフのことを真剣に考えていることが伝われば、職場への満足度が高まるから、組織としての一体感も生まれやすくなりそう!
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体への負担を軽減できる設備の導入
立ち仕事による足腰への負担や薬剤による手荒れを軽減する工夫も、スタッフが長く働き続けられる環境を整えるために重要になるみたい。
例えば、チェアやシャンプー台をスタッフの体格に合わせて調整できるものに替えるなど、設備の見直しを行うと、施術中の体への負担を軽減できそうだよね。
そのほかにも、シャンプーやドライを自動で行う機器など、作業の自動化や省力化ができる機器の導入も効果的なんだって。
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利益率アップのための施策
理美容室の利益率が上がるとスタッフの給料アップにつながるから、離職の大きな理由である給与面の不満を軽減できるそう。
利益率を上げるためには、材料や備品の仕入れ価格を見直したり、経費の無駄を確認したりすることが効果的みたい。節電を心がけて、光熱費を抑えることも有効なんだって。
また、売上を伸ばすことは利益率アップにもつながるから、クーポン付きDMの送付や付加価値の高いサービスの導入など、客数と客単価を上げるための施策にも力を入れるといいそうだよ。
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まとめ
やや増加傾向にある理美容師の離職率を低減するためには、離職の主な理由を把握したうえで対策を行うことが大切なんだね。給与や勤務時間に対する不満から、体の不調や妊娠・出産といった女性ならではのライフステージの変化まで、理美容師さんが退職を決意する理由はさまざまなんだなぁ…。
労働環境を整えることはもちろん、子育てに関する福利厚生を充実させたり、業務中の体の負担を減らせる設備を導入したりすることで、理美容師さんみんなが働きやすいサロンにできそうだよね。TABEちゃんももっと理美容師さんたちの力になれるように、理美容業界の働き方に関する知識を身につけていかなくっちゃ!
ということで、TABEちゃんの最強サロンソリューションパートナーになるための学びはまだまだ続く~。
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