日々、理美容業界のことを学んでいるTABEちゃん。
研修で先輩から教わり、学びまとめたノートの一部を公開!
今回の研修では、ヘアカラーのしくみについて教わったよ。ヘアカラーによる髪へのダメージや色落ちについて悩むお客さまに、理美容師さんたちが専門知識をもとにした具体的なアドバイスがしやすくなるような内容だったんだ。今回は、アルカリカラー剤が髪を染めるしくみからプロセス、色落ちの原因、ヘアカラーを長持ちさせるポイントまで、TABEちゃんなりにまとめてみたよ。
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ヘアカラーのしくみ
ヘアカラーにはブリーチや白髪染め、ヘアマニキュア、カラートリートメントのほか、1日限定で楽しめるカラースプレーなど、さまざまな種類がある。その中でもサロンメニューとして使用される最も一般的なものは、「アルカリカラー剤」である。
アルカリカラー剤を使用すると、髪のメラニン色素が分解・脱色されるとともに、染料を髪の内側から発色させることによって髪を染められる。
1本の髪は3層構造になっており、外側からキューティクル、コルテックス、メデュラの順に構成されている。アルカリカラー剤が作用するメラニン色素は、コルテックスの中に含まれており、日本人のような黒髪には、メラニン色素が比較的多く存在している。日本人の髪に多く含まれている黒~褐色の「ユーメラニン」と、赤褐色~黄色の「フェオメラニン」の2種類のメラニン色素のうち、フェオメラニンが多いと赤みの多い髪になり、少ないと赤みの少ない髪になる。ユーメラニンは脱色されやすい一方、フェオメラニンは脱色されにくいという特徴がある。
ヘアカラーのうち薬機法で医薬部外品に分類される「染毛剤」には、酸化染料を配合した「酸化染毛剤」、ポリフェノールや金属イオンを配合した「非酸化染毛剤」、染料が配合されていない「脱色剤」の3種類がある。
アルカリカラー剤は酸化染毛剤の通称で、最も一般的なヘアカラーとして知られている。
アルカリカラー剤は、酸化染料とアルカリ剤を主成分とする1剤と、酸化剤である過酸化水素を主成分とする2剤、2つの薬剤を配合して使用する。
染料とアルカリ剤の配合量や組み合わせにより、髪を脱色する度合いや色合いが異なる。
ヘアカラーで髪を染めるプロセス
アルカリカラー剤で髪を染めるプロセスは以下の3ステップ。
Step1.酸化染料が髪の内部に浸透
Step2.メラニンの分解・脱色と染料の発色
Step3.キューティクルを閉じることで、染料が髪内部にとどまる。
Step1.酸化染料が髪の内部に浸透
1剤と2剤を混ぜたアルカリカラー剤を髪に塗布すると、1剤のアルカリによって髪が膨潤してキューティクルが開き、酸化染料が髪の内側に浸透する。
Step2.メラニンの分解・脱色と染料の発色
1剤だけの状態では酸化染料は結合していないが、2剤の過酸化水素の酸化力により酸化染料が結合し、「酸化重合体」がつくられて発色が始まる。
1剤と2剤を混ぜることで生じる酸素が、髪内部のメラニン色素を分解・脱色。同時に「酸化重合」によって高分子化(=分子量が大きくなっている)した酸化染料が発色する。
Step3.キューティクルを閉じることで、染料が髪内部にとどまる。
髪を乾かすことによって髪表面のキューティクルが閉じ、染料が髪内部にとどまる。染料は高分子化しているため外部に流出しにくく、ヘアカラーが定着する。
>>>ブリーチとアルカリカラーについてもっと知りたい理美容師さんにおすすめの記事
時間とともにヘアカラーが色落ちするしくみ
ヘアカラーが色落ちする2つの原因
髪の内部まで浸透するアルカリカラー剤であっても時間とともに色落ちする。色落ちの原因は大きく分けて以下2つが挙げられる。
原因1:染料の流出(褪色)
髪を洗うときにキューティクルが開き、髪内部にとどまっていた染料がキューティクルのすきまから流出する。
原因2:染料の変化(変色)
熱や紫外線などの影響により染料の構造が変化し、色が変わったり発色が弱くなったりする。変色の度合いは温度が高いほど激しくなり、ヘアアイロンなどを当てる時間が長くなるほど進みやすい。
色落ちの目安
ヘアカラーの色落ちの目安は1ヶ月前後といわれているものの、褪色の傾向は明度や色みによって異なる。
色素の分子が大きいブラウン系のカラーは、シャンプーやトリートメントの回数が増えても染料が流出しにくく、髪内部にとどまりやすいため色持ちがよい。一方、色素の分子が小さいアッシュ系のカラーなどは、キューティクルのすきまから染料が流出しやすいため、色落ちが早い。
また、ハイダメージの髪は、キューティクルがはがれたりコルテックスの空洞化が進み、染料が髪内部にとどまりにくく、色落ちしやすくなる。
カラーリングを長持ちさせるポイント
カラーリングを長持ちさせるためには、施術後のケアが重要。毎日の洗髪でカラーシャンプーを使用したり、お湯の温度を低くしたりすることで、褪色を軽減できる。
また、熱による染料の変化を防ぐため、ドライヤーやヘアアイロンの温度を下げたり、長い時間当てたりしないようにすることが大切。
まとめ
髪のメラニン色素を分解・脱色して、染料を髪内部から発色させることが、アルカリカラー剤によるカラーリングのしくみなんだね。毎日の洗髪などで開いたキューティクルのすきまから染料が流出したり、熱や紫外線によって変色したりすることで、施術から時間が経つと色落ちしちゃうことが分かった!カラーリングを長持ちさせるためには、施術後のケアが大切なんだなぁ…。
髪を染めるしくみや色落ちする原因について詳しく知ることで、お客さまに合ったヘアカラー剤の種類や色みの提案に加えて、施術後のヘアケアについてより具体的なアドバイスができそうだよね。
TABEちゃんももっと理美容師さんたちの力になれるように、色んなヘアカラー剤のメカニズムや色彩の勉強をして、知識をどんどん身につけていかなくっちゃ!
ということで、TABEちゃんの最強サロンソリューションパートナーになるための学びはまだまだ続く~。
参考:『きほんの毛髪科学』(タカラベルモント著・女性モード社刊)
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