日々、理美容業界のことを学んでいるTABEちゃん。
研修で先輩から教わり、学びまとめたノートの一部を公開!
今回の研修では、パーマの仕組みについて教わったよ。パーマやデジタルパーマをかけるかどうかや、パーマ後のホームケアについて悩むお客さまに理美容師さんたちがアドバイスしやすくなるように、パーマの仕組みや基礎知識、長持ちさせるためのポイントについて、TABEちゃんなりにまとめてみたよ。
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パーマがかかる仕組みについて
毛髪内部はアミノ酸の集合体で形成されており、切断されると髪を軟化させる「シスチン結合」や髪が傷みやすくなる「塩結合」、水に濡らすと切断される「水素結合」などが側鎖し、はしごのような構造になっている。
これらの結合を一度切り離してカール状に組み替え、再び結合させることで、パーマがかかるようになる。
パーマをかける工程は以下。
1.髪を濡らしてワインディング
2.パーマ液の1剤を塗布し、放置後に中間水洗
3.パーマ液の2剤を塗布し、放置
4.水洗、ロットアウト
5.ドライ、スタイリング
STEP1.髪を濡らしてワインディング
髪を濡らして水素結合を切断し、ロッドで髪を巻くことで、髪を曲げた状態のまま固定する。これにより、ほかの結合にもひずみを生じさせる。
STEP2.パーマ液の1剤を塗布し、放置後に中間水洗
次に、パーマ液の1剤を塗布する。1剤に含まれる還元剤(チオグリコール酸やシステインなど)によって水素を与えたり酸素を奪ったりする還元作用が働き、シスチン結合が切断される。
パーマ液の1剤の多くは、髪を膨張させ、還元剤を浸透しやすくするアルカリ剤が配合されている。アルカリ剤には塩結合を切断する役割があるため、1剤まで塗布すると各種結合が切断された状態になる。
1剤を塗布して数分放置した後、1剤を水で洗い流す中間水洗を行う。中間水洗によって1剤をしっかり洗い流すことで、この後に塗布する2剤の作用を安定させることができ、ダメージやムラを防げる。
STEP3.パーマ液の2剤を塗布し、放置
1剤を十分な水量で流した後、2剤を塗る。
2剤には、1剤で切断したシスチン結合を再結合する「酸化剤」が含まれている。ロッドで巻いた状態で、元の位置からずれたシスチン結合が酸化剤によって再結合され、その形のまま固定される。
1剤によってアルカリ性に傾いた髪も「酸化剤」によって元の状態に戻るため、塩結合が再結合する。
STEP4.水洗、ロッドアウト
2剤を塗布してしばらく放置した後、ロッドを外して2剤を洗い流す。
STEP5.ドライ、スタイリング
水洗後、最後に髪を乾かすことで、水素結合が再び形成される。1剤で切断された各種結合が2剤、ドライによって再結合することにより、ウェーブの形状がキープされ、パーマがかかるようになる。
ストレートパーマは髪をロッドに巻く工程が、ヘアアイロンやブローで髪をストレートに形成する工程に変わるが、仕組みは同じ。
>>>髪の構造をくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事
パーマヘアの魅力
パーマは印象を変えるだけでなく、以下のようなメリットもある。
●ボリュームを出しやすい
●くせやうねりが気になりづらい
●日々のスタイリングが楽になる
ボリュームを出しやすい
パーマをかけると髪に自然なボリュームが生まれて髪全体がふんわりと広がるため、髪が細く、ボリュームが出にくいお客さまにおすすめ。
くせやうねりが気になりづらい
パーマは均等にカールをつくりやすいため、くせやうねりが気になる部分の上からパーマをかけることで、均一に整えられる。
くせやうねりでまとまりにくい髪質を活かし、パーマでランダムなヘアスタイルをつくるのもおすすめ。
日々のスタイリングが楽になる
パーマをかけると、髪を軽く濡らしてスタイリング剤をなじませるだけでヘアセットが完成する。
コテで髪を巻いたり、ブローして寝ぐせ直しをする必要がなくなり、スタイリングにかかる時間を短縮できる。
パーマを長持ちさせるには?
せっかくかけたパーマヘアをお客さまに長く楽しんでもらうためには、美容室での施術後のケアはもちろん、お客さまにも自宅で正しくお手入れしてもらうことが大切みたい。パーマを長持ちさせるコツは以下のとおり。
●髪を乾かすときに引っ張らない
●弱酸性のシャンプーやトリートメントを使う
●トリートメントで髪を保湿する
●保湿力のあるスタイリング剤を使用する
髪を乾かすときに引っ張らない
毛髪内部では日々塩結合や水素結合の切断と再結合が繰り返されているため、引っ張りながら髪を乾かすと、伸びてしまいパーマをかける前の状態に戻りやすくなる。
まずはドライヤーで根元をしっかり乾かした後、毛先を優しく丸めて温風をあてることで、カールをキープしやすくなる。
弱酸性のシャンプーやトリートメントを使う
パーマをかけた直後は、髪がアルカリ性に傾きキューティクルが開いた状態になるため、パーマ剤が流出しやすくなる。パーマ剤の流出を防ぐためには、弱酸性のシャンプーやトリートメントでアルカリ性を中和させ、髪の状態を安定させることが大切。
また、定着に時間がかかるパーマは、施術後すぐにシャンプーをすると取れやすくなってしまうため注意が必要。
トリートメントで髪を保湿する
パーマをかけた後の髪は乾燥しやすいため、インバストリートメントだけでなく、アウトバストリートメントも取り入れて保湿することがポイント。
実は、気温が高くなる時期は髪から水分が奪われやすく、紫外線によるダメージを受けやすい。冬場の乾燥対策だけでなく、パーマ施術後は髪を保護するオイル系トリートメントやスプレーの使用がおすすめ。
>>>トリートメントの種類に興味のある理美容師さんにおすすめの記事
保湿力のあるスタイリング剤を使用する
パーマをかけた髪は保湿することでウェーブが出やすくなるため、保湿力のあるスタイリング剤で髪をセットすることが大切。日中もウェーブの状態をキープすることで、結果的に長期的なウェーブの持ちにもつながる。
自然な毛流れを出すならワックスやバーム、ミルク、クリームタイプのスタイリング剤、カールをしっかり固定するならムースタイプやスプレータイプのスタイリング剤がおすすめ。
まとめ
おしゃれな印象をつくるパーマだけど、髪のボリュームやくせ毛に悩むお客さまにもおすすめなんだね。
パーマスタイルを長持ちさせるためには、美容室での施術後のケアはもちろん、ホームケアも重要だっていうことが分かった!
少し難しい内容だったけど、パーマがかかる仕組みについて理解しておくことで、施術技術が高まって適切なアドバイスができたら、さらに喜んでもらえそう!TABEちゃんももっと理美容師さんたちに近い目線で色々考えていけるように、日々勉強していかなくっちゃ!
ということで、TABEちゃんの最強サロンソリューションパートナーになるための学びはまだまだ続く~。
参考:『きほんの毛髪科学』(タカラベルモント著・女性モード社刊)
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