日々、理美容業界のことを学んでいるTABEちゃん。
研修で先輩から教わり、学びまとめたノートの一部を公開!
今回の研修では、トリートメントの効果や特徴について教わったよ。髪のダメージについて相談されるお客さまに理美容師さんたちがアドバイスしやすくなるように、ヘアトリートメントの種類や効果、正しい使い方について、TABEちゃんなりにまとめてみたよ。
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トリートメントとリンス、コンディショナーの違い
リンスやコンディショナーとトリートメントの違いには、明確な定義はない。ここでは一般的に言われている違いについてまとめてみる。
トリートメント
マイナスの電荷を帯びている濡れた毛髪に、油性成分やプラスの電気を帯びているカチオン性界面活性剤が吸着。これらの成分が毛髪表面に付着することで、毛髪をなめらかにする。また、トリートメント成分(油分・水分・PPT※など)を毛髪内部に補給することで、ダメージを受けた毛髪をすこやかな状態に近づける。
※タンパク質加水分解物
リンス
マイナスの電荷を帯びている濡れた毛髪に、プラスの電気を帯びているカチオン性界面活性剤が吸着。毛髪の表面に被膜をつくることで、すべりをよくしたり、毛髪を整えやすくしたり、静電気の発生を防いだりする。
コンディショナー
コンディショナーはリンスの保護効果をより高めたもの。リンスよりも油性成分やコンディショニング成分が多く配合されている。最近では、毛髪の傷みを気にする人が増加したことで、リンスと同様の使われ方をするようになった。
>>>メニュートリートメントについてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事
トリートメントの効果
傷んだ髪を綺麗にしてくれるイメージがあるトリートメントだけど、具体的にはどんな効果があるんだろう?トリートメントの効果には主に以下の4つがある。
● ダメージを補修して髪をすこやかな状態へと近づける
● 外部の刺激から髪を保護する
● うねりやゴワつきを抑える
● ツヤを与える
ダメージを補修して髪を健康な状態へと近づける
毛髪表面を整えるシリコーンが配合されたトリートメントは、ヘアカラーやパーマによるキューティクルの浮き上がりを抑えることで髪の絡まりを予防し、手触りのいいツヤのある髪へと導く。
トリートメントには滑りをよくすることで摩擦を軽減したり、保湿することでドライヤーなどによる熱ダメージの進行を防ぐ効果もある。
外部の刺激から髪を保護する
トリートメントの主成分である「カチオン性界面活性剤」には保湿成分を髪内部に浸透させる効果があるため、毛髪全体に保湿成分が行きわたり、髪の状態を整える。また、油分が髪の表面に残ることで、きしみにくくなめらかな手触りの髪に仕上がる。
うねりやゴワつきを抑える
ダメージを受けた髪に油分と水分を補い、バランスを整える効果がある。乾燥によるうねりやゴワつきを抑え、まとまりやすくスタイリングしやすい髪へと整える。ドライヤーの熱やブラッシングの摩擦などによるダメージも防ぐため、枝毛や切れ毛の予防にもつながる。
ツヤを与える
トリートメントによって毛髪表面を保護することで、外部の刺激から髪を守り、ダメージを抑制できる。これにより毛髪表面が整うため、ツヤのある美しい髪に仕上がる。
トリートメントの選び方
トリートメントには色々な種類があるよね。TABEちゃん、いつもどのトリートメントを選んだらいいのか迷っちゃうんだけど、何を基準に選ぶのがいいんだろう?トリートメントは主に次の2つの選び方をするといいみたい。
● 使い方で選ぶ
● 悩みに合わせて選ぶ
使い方で選ぶ
トリートメントには、「インバストリートメント」と「アウトバストリートメント」の2種類があり、それぞれ使うタイミングや目的が異なる。
インバストリートメント
浴室で使用するインバストリートメントは、シャンプー後の髪になじませてから洗い流すトリートメントで、髪のダメージ補修が主な目的。 キューティクルが開いている状態の濡れた髪に塗布することで、アミノ酸やタンパク質などのダメージ補修成分が浸透しやすくなり、髪を内側までケアする効果がある。
アウトバストリートメント
浴室の外で使用するアウトバストリートメントは、タオルドライの後に髪になじませる洗い流さないタイプのトリートメント。インバストリートメントより効果の持続性が高いものの、使用量が多いとべたつきの原因になるため注意が必要。
トリートメント成分が髪表面をコーティングすることで、ドライヤーやヘアアイロンの熱、睡眠時の摩擦などによるダメージを防ぐ効果がある。
悩みに合わせて選ぶ
トリートメントは保湿やダメージケアなど、使用する目的によって配合されている成分が異なるため、理美容師がサロントリートメント(システムトリートメント)を提案する際は、お客さまの髪質や悩みに合ったものを選ぶことが大切。
悩み1 髪のパサつき
髪のパサつきが気になるお客さまには、「セラミドAP」や「PCA-Na」など、髪の水分を補う効果がある成分が配合されたトリートメントがおすすめ。
悩み2 髪のハリ不足
髪のハリ不足が気になるお客さまには、「ペプチド」などが配合されたトリートメントがおすすめ 。「加水分解コメタンパク(ペプチド)」は髪にハリコシを与える 成分として注目されている。
悩み3 くせや広がり
くせ毛や広がりが気になるお客さまには、「ジメチコン」や「アモジメチコン」などのシリコーンが配合されたトリートメントがおすすめ。髪の潤いや滑り性を良くし、指どおりのよい髪へと整え、くせや広がりを抑える効果がある。
トリートメントの効果的な使い方
トリートメントの効果を十分に発揮させるためには、正しい使い方をすることが大切。インバストリートメントとアウトバストリートメントを使うときに押さえておくべきポイントは以下のとおり。
インバストリートメントの場合
お客さまにホームケア用のトリートメントの使い方を説明する際に役立つ、インバストリートメントを効果的に使うために重要な ポイントは、主に以下の5つ。
● シャンプー後に軽く水気を切る
● 毛先からトリートメントをつけていく
● コームで全体になじませる
● 蒸しタオルやシャワーキャップを被って3分~5分放置する
● 髪を擦らないようにすすぐ
ポイント1 シャンプー後に軽く水気を切る
水分がトリートメントの油分をはじいたり成分を薄めたりしないよう、シャンプー後、軽く水気を切ってからトリートメントを塗布する。
ポイント2 毛先からトリートメントをつけていく
適量のトリートメントを手のひらになじませたら、傷みやすい毛先に揉み込んだ後、手ぐしで髪全体になじませる。
トリートメントが根元につきすぎてしまうと、ベタつきやボリュームダウンの原因となるため注意が必要。
ポイント3 コームで全体になじませる
トリートメントを髪全体になじませたらコーミングをして、髪全体にトリートメントを行き渡らせる。濡れた髪は束になりやすいため、髪に負担をかけにくい粗めのコームでとかすことで、トリートメントが均一になじみやすくなる。
ポイント4 蒸しタオルやシャワーキャップを被って3分~5分放置する
トリートメントの成分を効率よく髪の内部へ浸透させるため、蒸しタオルで髪を包んだりシャワーキャップをかぶったりして、髪を温めた状態で3~5分放置する。 ただし、放置時間が長すぎると髪や頭皮のベタつきにつながるため注意が必要。
ポイント5 髪を擦らないようにすすぐ
頭皮にシャワーをあて、キューティクルを整えるイメージで擦らずに髪をとかすように洗い流す。トリートメントの成分が頭皮に残っているとかゆみの原因になるため、ヌルつきがなくなるまでしっかりと洗い流すことが大切 。
アウトバストリートメントの場合
理美容室での仕上げや、お客さまにホームケアのアドバイスをする際に役立つ、アウトバストリートメントを効果的に使うために重要なポイントは、主に以下の5つ。
● きちんとタオルドライする
● 手のひらにしっかり広げてから塗布する
● 毛先からトリートメントをつけていく
● キューティクルを傷つけないようにドライヤーをかける
ポイント1 きちんとタオルドライする
お風呂上がりの濡れた髪の水分をタオルに染み込ませるようにして、ゴシゴシと擦らずに優しく拭き取る。トリートメント成分が髪になじみやすくなるように、しっかりと水気を取るのがポイント。
ポイント2 手のひらにしっかり広げてから塗布する
適量のトリートメントを手のひら全体になじませ、指の間までしっかりと広げる。トリートメントを手のひらで温めることで、より髪に浸透しやすくなる。
ポイント3 毛先からトリートメントをつけていく
傷みやすい毛先から手ぐしでトリートメントを揉み込むようにつけていき、中間部、上部へとなじませていく。なお、油分の多いトリートメントは、頭皮につけると毛穴の詰まりや頭皮トラブルの原因になるため、注意が必要。
ポイント4 キューティクルを傷つけないようにドライヤーをかける
髪全体にトリートメントをなじませたら、ドライヤーで髪を乾かす。ドライヤーによるダメージを抑えるため、髪から20cm以上離し、同じ場所にあて続けないようにするのがポイント。
まとめ
髪のダメージを補修してくれるトリートメントには色々な種類があるから、お客さまの髪質や悩みに合ったものを提案することが大切なんだね。インバストリートメントとアウトバストリートメントでは使い方も違うんだなぁ…。トリートメントの効果を最大限引き出すためには、それぞれ正しい使い方をしないといけないってことが分かったよ!
最近は、理美容室での髪質改善メニューやヘアケア商品の需要も増えているみたい。トリートメントについての知識を身につけることで、お客さまの髪の状態や悩みに合ったものを使ったり、紹介できるようになったりすると喜んでくれそうだよね。お客さまの魅力をより引き出すためのおすすめ商品やケア方法についてもっと深く学んで、理美容師さんたちの力になれるように 日々知識をアップデートして いかなくちゃ!
ということで、TABEちゃんの最強サロンソリューションパートナーになるための学びはまだまだ続く~。
参考:『きほんの毛髪科学』(タカラベルモント著・女性モード社刊)
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