日々、理美容業界のことを学んでいるTABEちゃん。
研修で先輩から教わり、学びまとめたノートの一部を公開!
今回の研修では、髪のpH(ピーエイチ)について教わったよ。希望通りのカラーやパーマに仕上げてほしいお客さまに、理美容師さんたちがお客さまの髪の状態に合わせた施術内容の提案がしやすくなるような内容だったんだ。髪がアルカリ性か酸性かを判断する値であるpHや、カラーやパーマとの関係について、TABEちゃんなりにまとめてみたよ。

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pH(ピーエイチ)とは

pH(Potential Hydrogen:ピーエイチ)とは、水素イオン濃度を分かりやすく数値で表したもの。pHの数値により酸性、中性、アルカリ性に分類でき、pHが低くなると酸性に、高くなるとアルカリ性に近づく。
髪のpHは4.5〜5.5の弱酸性が理想的といわれており、この値を「髪の等電点(とうでんてん)」という。
髪とpHの関係

pHは髪のキューティクルに対して以下のような影響を与える。
●pHが等電点より高くなる(=アルカリ性に近づく)
→キューティクルが開き、水分などを吸収しやすい状態になる。この状態を「膨潤(ぼうじゅん)」という。
●pHが等電点より低くなる(=酸性に近づく)
→キューティクルが閉じ、髪全体が硬くなり手触りが悪くなる。この状態を「収斂(しゅうれん)」という。
理美容室の施術では髪のpHをコントロールするのが重要

髪が膨潤するとキューティクルが開くため、髪の補修に有効な成分やヘアカラーの染料などが髪内部に浸透しやすくなると同時に、浸透した成分が抜けやすくもなる。
この性質はカラーやパーマなどの施術に利用されており、希望の色やカールに仕上げるためには、pHをコントロールすることが大切。
カラーとアルカリの関係
一般的によく使用されているカラー剤はアルカリ性のものが多い。カラー剤で髪を弱酸性からアルカリ性に近づけてキューティクルを開き、髪内部に入り込んだ染料を定着させることで発色する。
1剤に含まれるアルカリと染料のバランスにより、明度の違いが発生する。ブリーチ剤のpHは一般的に10以上あり、アルカリの割合を増やすと髪色は明るくなる。
カラー剤のアルカリ量が少なくなると毛髪のダメージも少なくなるが、色調が限られる。酸性酸化型カラー剤は黒系の色調しか表現できないため、白髪染めに使われている。
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パーマとアルカリの関係
パーマ剤は一般的に、1剤がアルカリ性、2剤が弱酸性で設計されている。1剤でキューティクルを膨潤させることで有効成分を髪内部に浸透させ、カールまたはストレートに変形させた状態をつくる。
2剤によってキューティクルを閉じて収斂させ、1剤で変えた髪の形状をキープする。カールの強弱はpHの設定を変えることで調整できる。
ダメージが進んだ髪をアルカリ性にすると、内部の必要なタンパク質まで流出しやすくなる。より傷んでしまうことも考えられるため、お客さまの髪に合わせてアルカリの強さを調整するとよい。
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注意したいのはアルカリの髪への残留

パーマや縮毛矯正、カラーなどの施術を行うときに注意したいのが、アルカリの髪への残留。髪がアルカリ性に近づいた状態が続くとキューティクルが開いたままになるため、薬剤や髪に必要なタンパク質、水分などが流れてしまう。
また、ブリーチをした後などは髪がアルカリ性に傾くため、カラーの発色が思うようにいかないケースもある。パーマやカラーを行うときは、髪の状態や薬剤の成分に合わせてアルカリを除去する処置を行うとよい。
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まとめ
健康的な髪はアルカリ性ではなく弱酸性で、pHは4.5〜5.5が理想とされているんだね。カラーやパーマの施術をするときは、キューティクルの開閉にも関係するpHを薬剤でコントロールすることで、狙い通りの髪色やカールを実現していることが分かった!
髪がアルカリ性になることの影響について知っておくと、お客さまの髪の状態に合わせてより効果の高い施術の提案やアドバイスができそうだよね。TABEちゃんももっと理美容師さんたちの力になれるように、カラーやパーマの薬剤に関連する専門的な知識を身につけていかなくっちゃ!
ということで、TABEちゃんの最強サロンソリューションパートナーになるための学びはまだまだ続く~。
参考:『きほんの毛髪科学』(タカラベルモント著・ヘアモード社刊)
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