日々、理美容業界のことを学んでいるTABEちゃん。
研修で先輩から教わり、学びまとめたノートの一部を公開!
今回の研修では、シャンプーの効果について教わったよ。香りや使用感がよい製品で、すこやかできれいなツヤ髪を目指すお客さまに、理美容師さんたちが専門知識をもとにした具体的なアドバイスがしやすくなるような内容だったんだ。シャンプーの役割や汚れが落ちるしくみ、成分の特徴について、TABEちゃんなりにまとめてみたよ。

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シャンプーの目的

すこやかな頭皮と髪をキープするために欠かせないシャンプーの主な目的は、髪や頭皮に付着した汚れを取り除くこと。
以下は、髪や頭皮に付着する汚れの例。
・汗
・皮脂やフケ
・スタイリング剤
・排気ガス
・大気中のチリやほこり(花粉、PM2.5など)
・調理時の油や煙
・たばこの煙 など
シャンプーの注意点
シャンプーで頭皮を洗いすぎると必要な皮脂まで取り除いてしまうため、乾燥を引き起こしたり、過剰な皮脂の分泌を促したりしてしまう。
また、洗い残しが多いと頭皮トラブルやにおいの原因になるため、予洗いをして汚れを落とし、泡立ちやすい状態にしたうえでシャンプーの泡を頭皮全体に行き渡らせ、指の腹でマッサージするように洗い、しっかりとすすぐことが大切。
🖊TABE-MEMO
濡れた髪はキューティクルが開いた状態になっているため、シャンプーの摩擦でも傷む可能性がある。髪をゴシゴシと洗わず、泡立てたシャンプーで頭皮を揉みこむように洗うなど、洗い方に注意が必要。
シャンプーが汚れを取るしくみ
髪や頭皮に付着した親水性の汚れは、予洗いで洗い流せるが、皮脂やスタイリング剤などの油性の汚れは、シャワーのお湯や水だけでは落としきれない。シャンプーに含まれる洗浄成分である界面活性剤が、油性の汚れを落とす役割を果たす。
界面活性剤には、油になじみやすい部分(親油基)と水になじみやすい部分(親水基)がある。シャンプーが汚れを落とすしくみは、以下の通り。
1.界面活性剤の親油基が油性汚れになじむ
2.界面活性剤が汚れを取り囲み浮かせていく
3.浮き上がった汚れが洗い流される

Step1. 界面活性剤の親油基が油性汚れになじむ
シャンプーに含まれる界面活性剤の油になじみやすい部分である親油基が、油性の汚れに付着する。

Step2. 界面活性剤が汚れを取り囲み浮かせていく
親油基が油性の汚れを囲むように付着し、しっかり取り込むことで油汚れを浮き上がらせる。

Step3. 浮き上がった汚れが洗い流される
界面活性剤の水となじみやすい部分である親水基がシャワーの水となじむことで、汚れをつかんだまま髪や頭皮から離れて洗い流される。

シャンプーの種類と自分に合ったタイプの選び方

シャンプーに配合される界面活性剤は、種類によって洗浄力や泡立ち、頭皮への刺激性が異なる。肌質や髪質、好みの洗い上がりに合わせてシャンプーを選ぶことで、より高い効果が期待できる。
界面活性剤の種類は、主に以下の6つ。
●酸性石鹸系
●アミノ酸系
●タウリン系
●スルホコハク酸系
●脂肪酸アミド系
●高級アルコール系
酸性石鹸系
酸性石鹸系の界面活性剤は、頭皮と同じ弱酸性であるため、タンパク質を変性させにくい。ぬめりが少なく、さっぱりとした洗い上がりが得られる。
代表的な成分に、ラウレス-4カルボン酸Naなどがある。
メリット
・低刺激性
・水の硬度にかかわらず泡立ちやすく、洗浄力も比較的良好
・生分解性が良好なため環境への負荷が低い
デメリット
・髪がきしんで手触りが悪くなることがある
アミノ酸系
アミノ酸系の界面活性剤は、タンパク質と類似した構造を持っている。髪や頭皮への親和性が高いため、しっとりした洗い上がりが得られる。
代表的な成分に、ココイルグルタミン酸TEAやラウロイルメチルアラニンNaなどがある。
メリット
・低刺激性
・保護効果が高い
デメリット
・洗浄力が穏やかなため、汚れが落ちにくいことがある
🖊TABE-MEMO
アミノ酸系の界面活性剤は、ほかの界面活性剤と組み合わせて、泡立ちや洗浄力を補いながら使用されることが多い。
タウリン系
タウリン系の界面活性剤は、タンパク質への吸着・変性を起こしにくいのが特徴。みずみずしくやわらかな仕上がりが得られる。
代表的な成分に、カプロイルメチルタウリンNaやココイルメチルタウリンNaなどがある。
メリット
・低刺激性
・泡立ち・洗浄力ともに良好
デメリット
・アミノ酸系に弱い体質の方には合わないことがある
スルホコハク酸系
スルホコハク系の界面活性剤は、ベビーシャンプーに使用されることもある。ぬるつきが非常に少なく、しっとりした洗い上がりが得られる。
代表的な成分に、スルホコハク酸(C12-14)パレス2Naなどがある。
メリット
・目や皮膚への刺激性が比較的低い
デメリット
・気泡力・洗浄力は、脂肪酸アミド系界面活性剤などに比べてやや劣る
脂肪酸アミド系
脂肪酸アミド系の界面活性剤は、泡立ちや洗浄力、刺激性の面でバランスがよい。
代表的な成分に、PEG-3ヤシ脂肪酸アミドMEA硫酸Naなどがある。
メリット
・低刺激性
・気泡力・洗浄力が良好
デメリット
・洗い上がりの髪がややきしみやすい
🖊TABE-MEMO
脂肪酸アミド系の界面活性剤は、なめらかな仕上がりにするため、ほかの界面活性剤や保護・補修成分とともに用いられることが多い。
高級アルコール系
高級アルコール系の界面活性剤は、泡立ち・洗浄力・頭皮への刺激性が比較的強い。
代表的な成分に、ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸TEAなどがある。
メリット
・洗浄力が強い
デメリット
・洗い上がりの髪がきしみやすい
🖊TABE-MEMO
高級アルコール系の界面活性剤は、なめらかな仕上がりにするため、ほかの界面活性剤や保護・補修成分とともに用いられることが多い。
まとめ
シャンプーに含まれる洗浄成分である界面活性剤は、種類によって洗浄力や頭皮への刺激性が異なるんだね。界面活性剤にはそれぞれメリットとデメリットがあるから、頭皮のタイプや髪質に合う界面活性剤配合のシャンプーを選ぶことが大切だって分かった!
界面活性剤の種類やそれぞれの特徴について知ることで、お客さまのシャンプー選びや頭皮ケア方法についてもより具体的なアドバイスができそうだよね。TABEちゃんももっと理美容師さんたちの力になれるように、シャンプーなどのヘアケア製品についての専門的な知識を身につけていかなくっちゃ!
ということで、TABEちゃんの最強サロンソリューションパートナーになるための学びはまだまだ続く~。
参考:『きほんの毛髪科学』(タカラベルモント著・ヘアモード社刊)
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