日々、理美容業界のことを学んでいるTABEちゃん。
研修で先輩から教わり、学びまとめたノートの一部を公開!
今回の研修では、頭皮の構造について教わったよ。健康できれいな髪を育みたいと願うお客さまに、理美容師さんたちが専門知識をもとにした具体的なアドバイスがしやすくなるような内容だったんだ。頭皮の構造やその役割といった基礎知識から、頭皮の健康状態を確認する方法まで、TABEちゃんなりにまとめてみたよ。
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頭皮の構造や部分ごとの役割
頭皮の構造は基本的に他の部位の皮膚と同じで、表面から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層構造になっている。
表皮
皮膚の一番外側にある平均約0.2mmの薄い膜の層を「表皮」という。表皮は、外側から「角層」「顆粒層」「有棘層(ゆうきょくそう)」「基底層」の4つの層で構成されている。
表皮の一番奥にある「基底層」でつくられた皮膚の新しい細胞は、分化を繰り返しながら徐々に表皮へと押し上げられ、やがて一番外側の「角層」になり、最終的には剥がれ落ちる。この皮膚の生まれ変わりをターンオーバー(新陳代謝)といい、細胞が誕生して角層になるまで約28日間、角層になってから剥がれ落ちるまで約14日間のサイクルで繰り返される。
ターンオーバーのサイクルは加齢によって遅くなり、水分量や弾力などの皮膚の状態が変動することもある。
主な役割:保湿とバリア機能
表皮には、体内の水分の蒸発を防ぎ、異物の侵入や外部刺激から体を守る役割がある。
表皮の層の中には、紫外線の刺激からメラニン色素を合成して細胞を守るメラノサイト(色素細胞)や免疫機能をつかさどる細胞(ランゲルハンス細胞)、知覚に関与する神経細胞(メルケル細胞)があり、それぞれ防御機能を担っている。
また、表皮の表面は皮脂と汗が混じった皮脂膜に覆われており、皮膚を保湿し、なめらかさと柔軟性を保つ天然のクリームのような役割を果たしている。
真皮
表皮の内側にあり皮膚組織の大部分を占める、平均約2mmの層を「真皮」という。血管や神経、汗腺、皮脂腺、リンパ管、毛髪の源となる毛球部も、ここに存在している。
主な役割:皮膚にハリと弾力を与える
真皮に存在する繊維芽(せんいが)細胞は、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの成分を生成する機能がある。生成されたコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの成分によって皮膚にハリや弾力が生まれ、皮膚全体を支えている。
皮下組織
皮膚の3層構造の中で最も内側にある組織を「皮下組織」という。厚さは部位や年齢によって異なり、皮下脂肪がその大部分を占めている。
主な役割:保温機能やエネルギーの蓄え
皮下脂肪には、外部からの刺激や衝撃をやわらげる役割がある。また、エネルギーを脂肪として蓄えたり、熱を伝えにくい性質を活かして保温したりと、体温を調整する役割を果たしている。
頭皮と肌の構造・特性上の違い
頭皮の構造はほかの部位の皮膚と同じであるものの、特徴には以下のような違いがある。
肌(顔) |
頭皮 |
|
皮膚の厚さ |
薄い |
厚い |
水分量 |
多い |
少ない |
皮脂腺の数 |
多い |
かなり多い |
経皮水分蒸散量 |
小さい |
大きい |
刺激への感度 |
高い |
低い |
頭皮ならではの特徴は、主に以下の3つ。
●皮脂腺や汗腺の数が多いため、皮脂や汗の分泌量が多い。
●髪で覆われているため蒸れやすく、細菌が繁殖しやすい。
●水分を保持する力やバリア機能が低く、デリケート。
上記のように、頭皮は他の部位の皮膚よりもトラブルを起こしやすいにもかかわらず、直接見たり触れたりしにくく、刺激への感度も低いためトラブルや不調を自覚しにくい。
皮脂や汗の残留は頭皮トラブルの原因になりやすいため、残さずしっかりと洗い流すことが大切。
プロならではの提案につながる頭皮に関する知識の重要性
美しい髪を育てるためには、髪が生える「土壌」のような役割を果たす頭皮を健康な状態に保つことが大切。
頭皮が健康であれば、血行が良くなり毛根に十分な栄養と酸素を供給できるため、毛髪の成長を促進し、美しい髪を育むことにつながる。頭皮の状態によって、ヘッドスパなどの施術を提案してみる手段もある。
>>>頭皮のケア方法についてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事
頭皮の健康をチェックする方法
自分の頭皮の状態を自覚しづらいからこそ、お客さまの頭皮の状態がわかれば、適切なシャンプーを選んだり、ヘッドスパや頭皮マッサージなどのメニューを提案できるようになる。
頭皮の健康をチェックする方法は、主に以下の3つ。
●頭皮の状態をチェック
●頭皮の硬さをチェック
●頭皮の色をチェック
1. 頭皮の状態をチェック
指の腹で頭皮をこすって頭皮の状態をチェックする。
・フケが付く:頭皮が乾燥している。
・脂っぽい:皮脂が過剰に分泌されている可能性がある。
2. 頭皮の硬さをチェック
頭皮を触ったり動かしたりすることで硬さをチェックする。
・硬くて突っ張り感がある:頭皮が凝っていて血行が良くない状態。
・柔らかくてよく動く:健康な状態。
3. 頭皮の色をチェック
頭皮の色を見て健康状態をチェックする。
・青白く透き通っている:健康な状態。
・黄色っぽい:やや不健康で注意が必要な状態。
・赤や褐色:何かしらの炎症が起きていて危険な状態。
まとめ
頭皮はほかの部位の皮膚と同じように表皮と真皮、皮下組織の3層構造になっていて、それぞれに役割があるんだね。きれいな髪を育てるためには、頭皮の健康状態を確認して最適なケアをすることが大切なんだなぁ…。
頭皮の特徴や健康状態の確認方法について知ることで、お客さまの頭皮ケアについてもより具体的なアドバイスができそうだよね。TABEちゃんももっと理美容師さんたちの力になれるように、頭皮についても専門的な知識を身につけていかなくっちゃ!
ということで、TABEちゃんの最強サロンソリューションパートナーになるための学びはまだまだ続く~。
参考:『きほんの毛髪科学』(タカラベルモント著・ヘアモード社刊)
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