基本から学ぶ!ヘアカラーの知識はどんなシリーズ?
ヘアカラーは技術力だけではなく、色の知識・髪質の見極め・使用する薬剤の理解など、様々な知識が必要です。
このシリーズでは、ヘアカラーに関わる基礎知識とレシピの考え方が学べるシリーズです。
ヘアカラーのしくみを学ぼう!
Vol.5 アルカリカラー剤が明度の違いを表現できる理由とは?
Vol.8 どうしてヘアマニキュアは傷みにくいの?
Vol.9 カラーリングに必要な色彩知識とは?
Vol.10 ダメージ毛にカラーリングするとどのような現象が起こるの?
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老若男女問わず、髪を繰り返し染めていることが一般的になった今、サロンでは既染毛にカラーリングする機会が増えています。
既染毛にはダメージが蓄積されているため、健康毛に施術する場合と異なる現象が起こる事を知っておきましょう。
こんなことが学べます
・ダメージレベルによる発色の違い
・「吸い込み」と「染着不良」のメカニズム
・ダメージしていると褪色しやすい理由
今回のレシピは涼しげな水色系とレッド系の2種類をご紹介します!
ダメージレベルによる発色の違い
ダメージの程度により、毛髪に染料が入り過ぎて仕上がりの明度が低くなるケースや、反対に、染料が毛髪内にとどまることができず染まりにくくなるケースがある。
下の写真は、同条件下で、ダメージレベルのみ異なる毛束を、ブラウン系、アッシュ系、レッド系薬剤で染毛した毛束写真。ダメージレベル1や2では良好に発色しているのに対し、ダメージレベル4では色が入り過ぎて明度が下がる「吸い込み」が、ダメージレベル5では「染着不良」が起きていることがわかる。
「吸い込み」と「染着不良」のメカニズム
色が濃く入り過ぎて明度が下がる「吸い込み」は、本来は疎水性である毛髪が親水性(水分となじみやすい性質)に傾くこと、キューティクルの欠損、コルテックス部位の流失などにより、水溶性である染料が毛髪内部に浸透しやすくなるために起こる。
染料が髪に入らない「染着不良」は、毛髪内部の成分がほとんど流出し、染料のとどまる場所がなくなっていることが原因。
ダメージしていると褪色しやすい理由
ダメージレベル4や5の毛束は、キューティクルがはがれ、コルテックスの空洞化も進んでいるため、染料が毛髪内部にとどまりにくく、結果、褪色しやすくなる。
褪色を防ぐには、PPTやセラミドなどで、施術前に髪をプレ処理しておくことが大切。