日々、理美容業界のことを学んでいるTABEちゃん。
研修で先輩から教わり、学びまとめたノートの一部を公開!
TABEちゃんは、美容室や理容室を選ぶときに、カラーやトリートメントなどのメニューや価格、予約の空き状況とあわせて、口コミをチェックするようにしているんだ。同じように口コミチェックを欠かさない人、結構いるんじゃないかなぁ。口コミが好評なお店は魅力的だし、行ってみたくなるよね!
良い口コミが増えると、新しいお客さまが来店するきっかけにもなるし、コメントのやり取りによってサロンとお客さまの間にコミュニケーションが生まれて、信頼感や関係性がより深まっていくみたい。
今回は、理美容室にとっての口コミの役割や、悪い口コミへの対処法、返信の方法について、TABEちゃんなりに学んだことをまとめてみたよ。

美容室・理容室にとって口コミが重要な理由

理美容室にとって口コミが重要な理由は、主に次の2つ。
●新規顧客の獲得につながる
●既存顧客の満足度や改善点が見える
新規顧客の獲得につながる
初めての理美容室を利用するお客さまは、「どんな雰囲気のサロンなのか」「技術力は信頼できるか」といった不安を抱えていることが多い。
実際に利用した人の口コミは、そうした不安をやわらげる安心材料になり、口コミ評価が高い理美容室は魅力的に感じられる。
第三者のリアルな声は広告よりも信頼されやすく、自分と似た悩みやこだわりをもつ人の体験談や、サロン・スタイリストを支持する声を目にすると、「ここなら大丈夫そう」と思えるきっかけになる。
また、口コミは検索での見つけやすさにも影響する。Googleの口コミやSNS上でのコメントが多いと、Google検索(SEO)やGoogleマップ(MEO)での表示順位が上がりやすくなり、新しいお客さまにも店舗情報を見つけてもらいやすくなる。
🖋TABEMO(TABE-MEMO)
SEOとは=検索エンジン最適化の略。Googleの検索結果において、理美容室のホームページや予約サイトなどの情報が、上位に表示されやすくする対策のこと。
MEOとは=マップエンジン最適化の略。Googleマップ上で、理美容室の店舗情報(店名・住所・営業時間・口コミなど)が、地図や検索一覧で上位に表示されやすくする対策のこと。
既存顧客の満足度や改善点が見える
口コミは、新規の集客だけでなく、今来てくれているお客さまの声を知るヒントにもなる。
例えば、カットやパーマ、シャンプーなどの技術面に満足しているか、逆にどのような点に不満を感じているのかなど、さまざまな感想が寄せられる。カウンセリングや提案も含め、お客さまの生の声を確認できることで、サービスやメニュー、空間など、サロン全体を客観的に見直せる。
良い口コミはスタッフのモチベーション向上につながる一方で、厳しい意見やクレームが投稿されることもある。そうした声も真摯に受け止め、早期に対策を講じることで、お客さまからの信頼を得られる可能性があり、店舗改善につなげられる。
美容室・理容室で良い口コミを増やす方法

良い口コミは自然に増えていくものではなく、日々の積み重ねが大切。口コミを増やすための効果的なアプローチは、以下の通り。
●期待を超えるサービスを提供する
●お客さまに直接口コミ投稿を依頼する
●口コミ投稿者への特典を用意する
期待を超えるサービスを提供する
良い口コミが生まれるのは、期待を上回る体験があったとき。お客さまの要望に応え、理想の髪型に仕上げることはもちろん、トレンドに合わせたヘアセットや、時短アレンジの提案などを行い、「想像以上だった」と感じてもらえるかどうかがポイント。
このほかにも、施術中に以下のような細やかな気配りを取り入れることも重要になる。
●ご本人だけでなくお子様の名前も覚える
●待ち時間に簡単なマッサージを行う
●室温や湿度、小物など店内環境に気を配る
●季節に合わせて、頭皮や髪のダメージケアのアドバイスを行う
また、SNSやLINEを通じてスタイリング方法やホームケアの相談に応じたり、前髪カットを1回無料にするなど、アフターサービスを充実させることで、競合との差別化にもつながりやすくなる。こうした取り組みは、お客さまの印象にも残りやすく、次回の来店動機にもつながっていく。
お客さまに直接口コミ投稿を依頼する
理美容室側から口コミ投稿をお願いする場合は、お客さまの満足度が高まったタイミングを選ぶのがポイント。例えば、施術直後や会計時など、仕上がりやサービスに満足いただけたタイミングで声をかけると、口コミを投稿してもらいやすくなる。
「本日はありがとうございました!もしよければ、ご来店の感想をこちらから投稿いただけるととても嬉しいです。スタッフの励みにもなります!」といった、気軽な声かけが口コミ投稿につながる。
会計時のちょっとした待ち時間にQRコードを渡したり、投稿アプリの案内を簡潔に伝えたりすると、投稿への心理的なハードルも下げられる。
ただし、投稿内容の強要や、サロンにとって都合のよい評価になるような誘導をしないよう、注意が必要。
※くわしくは「TABEMO(TABE-MEMO)」に記載。
口コミ投稿者への特典を用意する
「次回使える割引」や「店販品のサンプルプレゼント」「メニューのグレードアップ」などの特典は、口コミ投稿を促すきっかけとして有効。
また、特典を通じて感謝の気持ちを伝えることで、美容院の印象アップにもつながる。
🖋TABEMO(TABE-MEMO)
特典内容や案内の仕方によっては、法律やステルスマーケティング規制に抵触する可能性があるため、注意が必要。あくまでも、「口コミを投稿してもらえたら嬉しい」というスタンスを忘れず、お客さま自身の率直な感想を投稿してもらうことが大切。
また、Googleビジネスプロフィールなどの一部媒体では、特典を条件にしたクチコミ投稿を禁止している場合もある。媒体ごとの規約や、提供する特典が適切かどうかは、事前にしっかりと確認する必要がある。
ステマ該当例:
・特典によって口コミを集めていることを秘匿した。
・理美容室に対する評価を操作するような内容を強要した。
美容室・理容室のネガティブな口コミ・クレームへの対応方法

ネガティブな口コミをゼロにすることは難しいため、まずは冷静に受け止め、早期に信頼回復につなげることが大切。対応のポイントは以下の3つ。
1. 感情的にならない
2. 事実関係を確認する
3. 改善への姿勢や対策を返信で丁寧に伝える
>>>美容室・理容室のクレームの対応法についてさらにくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事
【TABEちゃんの学びノート】理美容室で発生するクレームの対応法|よくあるクレームや防止策とは
1. 感情的にならない
ネガティブな口コミやクレームに対して、仮に事実と異なる誹謗中傷であったとしても、感情的な対応や反論は逆効果。「責任逃れ」や「逆ギレ」と受け取られてしまい、かえって信頼を損なう原因になってしまう。
まずは冷静に受け止め、丁寧で誠実な対応を心がけることが大切。誠意のある姿勢は口コミを見ているほかのお客さまにも伝わるため、「信頼できるサロン」という印象につながる。
2. 事実関係を確認する
ネガティブな口コミが寄せられた場合、サロン側の対応に問題があったケースもあれば、お客さまの思い違いや認識のズレによるケースもある。
事実を冷静に確認したうえで、改善できる点があれば真摯に見直し、誤解がある場合には丁寧に正しい情報を伝える姿勢が求められる。
対応を急ぐあまり事実確認が不十分なまま返信してしまうと、かえって火に油を注ぐことになったり、混乱を招く可能性もあるため、確認と説明は慎重に行うことが重要。
3. 改善への姿勢や対策を返信で丁寧に伝える
ネガティブな口コミに対しては、ただ謝罪するだけで終わらせず、具体的な改善内容まで伝えることで、真摯に対応しているという前向きな印象を与えられる。
そのやりとりを見たほかのお客さまにも、「対応がしっかりしているサロン」と伝わり、信頼感の向上や来店意欲につながる可能性がある。
美容室・理容室の口コミへの返信で押さえておくべき3つのポイント

口コミは投稿された内容だけでなく、その返信まで含めて「理美容室の印象」を左右する。好印象につながる返信のポイントは、以下の3つ。
1. できるだけ早く返信する
2. 口コミを投稿してくれたことに対して感謝を伝える
3. 定型文を避け、内容に合わせて返信する
1. できるだけ早く返信する
口コミへの返信は、スピード感が重要。投稿に気づかず放置してしまうと、投稿者本人だけでなく、それを見たほかのお客さまにも「対応が遅い」「関心がない」「不誠実」といった印象を与えてしまう可能性がある。
仮にネガティブな投稿で事実確認に時間がかかる場合でも、「不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。すぐに状況を確認し、改めてご連絡いたします。」など、早めのリアクションを心がけることで誠実さが伝わる。
2. 口コミを投稿してくれたことに対して感謝を伝える
口コミへの返信では、まず投稿への感謝を伝えることが、信頼関係を築く第一歩となる。口コミを投稿するという行動には、サロンに対する関心や期待が込められているため、「仕上がりが想像以上だったというお言葉、とても励みになります」など、口コミの具体的な内容に触れた感謝の言葉を伝えるのが効果的。
こうした返信は、ほかの閲覧者にも「丁寧なサロン」という印象を与えやすく、リピートや新たな口コミ投稿の後押しになる。
3. 定型文を避け、内容に合わせて返信する
口コミへの返信で大切なのは、「しっかり読んでもらえた」と投稿者に感じてもらうこと。全員に対して形式的に「ご来店ありがとうございました」と返信するだけでは、気持ちがこもっていない印象を与えてしまう可能性がある。
1人ひとりの施術内容や、施術時に交わしたヘアケアの話題、口コミ内で印象に残った言葉などに触れながら返信することで、丁寧さやスタッフの人柄が自然に伝わる。投稿者にも、「自分のことだと分かってくれている」という特別感が伝わりやすくなる。
美容室・理容室の口コミ返信例

口コミの内容に応じて、返信内容や伝え方を変えることが大切。返信のパターンは、以下の3つに分類できる。
1. ポジティブな口コミへの返信例
2. ネガティブな口コミへの返信例
3. 事実と異なる内容への返信例
1. ポジティブな口コミへの返信例
「仕上がりに満足です」「接客が心地よくリラックスできた」「サロンのデザインが可愛くて居心地がよかったです」といったポジティブな口コミをもらったときは、感謝の気持ちを伝えながら、次回の来店につながるような前向きな言葉を添えるのがポイント。
〈返信例〉
このたびはご来店ありがとうございました。「スタッフの対応が丁寧だった」とのお言葉をいただき、大変嬉しく思っております。担当スタッフも、お客さまと楽しくお話しさせていただいたことをとても喜んでおりました。
髪のうねりの対処方法、よかったらご自宅でぜひ試してみてくださいね。今後も、よりご満足いただけるよう努めてまいりますので、またのご来店を楽しみにしております。
2. ネガティブな口コミへの返信例
「仕上がりが希望イメージと違っていた」「待ち時間が長く感じた」などのネガティブな意見が寄せられた場合は、まずは不快な思いをさせたことへのお詫びを伝えたうえで、改善に向けた姿勢を伝えることが大切。
感情的な表現や言い訳、反論は避け、落ち着いて丁寧かつ迅速に対応することで、口コミを閲覧しているほかのお客さまにも、「対応がしっかりしているヘアサロン」という印象を与えられる。
〈返信例〉
このたびは当店の対応によりお客さまに不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ございませんでした。カウンセリング時にお客さまのご要望をしっかり確認・伝達できていなかったことが、仕上がりイメージの相違につながったと認識しております。 いただいたご指摘は真摯に受け止め、今後同様のことがないよう、カウンセリングシートの活用を徹底し、確認・伝達漏れが発生しないようスタッフ全員で対応を見直してまいります。貴重なご意見を頂戴し、誠にありがとうございました。
3. 事実と異なる内容への返信例
事実と異なる可能性のある内容が投稿されている場合は、丁寧に状況を説明する姿勢で対応する。事実を伝えつつも、お客さまを責めるような言い回しは避け、あくまで柔らかな表現で返すのがポイント。丁寧で冷静な対応を心がけることで、サロンに対して「誠実に対応してくれる」という印象を持ってもらいやすくなる。
例えば、ネット予約をキャンセルされたはずのお客様が来店され、予約の確認に時間がかかってしまった結果、「確実に予約していたのに、受付の対応が悪かった」といった口コミが投稿された場合の返信例は以下。
〈返信例〉
このたびはせっかくご来店いただきましたにもかかわらず、不快な思いをおかけしてしまい大変申し訳ございません。頂戴したご意見について改めて確認いたしましたところ、該当日時のご予約はシステム上でキャンセルとなっており、その影響でご案内までにお時間をいただく形となってしまいました。
当日は受付担当より状況をご説明し、一緒に予約サイトも確認させていただきましたが、ご納得いただけないままお待たせしてしまい、重ねてお詫び申し上げます。もし予約操作などに関してご不明な点や行き違いがございましたら、大変恐縮ではございますが、改めてご連絡いただけますと幸いです。
まとめ
口コミは、新規集客のきっかけにもなるし、今来てくれているお客さまの満足度アップにも役立つ、大切な情報源なんだね。
良い口コミを増やすためには、お客さまの期待を超える対応と、投稿の後押しとなる仕組みを整えること、毎日コツコツ信頼を積み上げることが大切なんだって分かった!
どんな口コミにもすばやく丁寧に返信して、感謝の気持ちや改善への姿勢をしっかり伝えてコミュニケーションを図ることが、サロンの人気につながるんだなぁ…。
TABEちゃんももっと理美容師さんたちの力になれるように、口コミ対応やお客さまとの関係性を構築するための知識を身につけていかなくっちゃ!
ということで、TABEちゃんの最強サロンソリューションパートナーになるための学びはまだまだ続く〜。
✨関連記事✨
●理美容室で使われるカルテの役割は?記載内容や作るときのポイント
●理美容室で発生するクレームの対応法|よくあるクレームや防止策とは
●理美容室におけるカウンセリングシートの役割は?記載内容や活用方法
●理美容室における効果的なポイントカード活用法!売上につながる運用を
●理美容室の待ち時間を減らす方法&退屈させない工夫とは?時間の活用法
●美容室の平均的な営業時間は?営業時間が長いメリット・デメリットを解説
●理美容室の繁忙期はいつ?忙しくなる前にやっておきたいこととは
●理美容室の休日事情は?スタッフの休みを増やすメリット・できる工夫
●理美容室の面貸しとは|スペースを活用して店舗の運営効率を上げよう!
●シェアサロンとは?面貸しとの違いや利用のメリット・デメリット
●理美容師が名刺を持つメリットは?記載内容や渡すときのマナー
●理美容師の離職率はどのくらい?理由や退職を減らすためにできること
TIPS:TB-PLUSの便利な活用術
編集部おすすめ✨あわせて読んでほしいおすすめの記事
-
~調査データを知る、読む、生かす~データ de 考えるサロン運営 店販品は、どうおすすめしている?
この記事は
参考になる!
この記事を
あとで読む!
-
~調査データを知る、読む、生かす~データ de 考えるサロン運営『次回来店につながる失客しないためのカウンセリングって?』
この記事は
参考になる!
この記事を
あとで読む!
-
初回来店のお客さまが「行ってみたい」と思うサロンとは?生活者 座談会 【女性編】~データ de 考えるサロン運営~
この記事は
参考になる!
この記事を
あとで読む!
TB-PLUSは、タカラベルモント株式会社が運営している<サロンとあなたの“明日”に役立つ情報サイト>。
クリエイティビティを刺激するトレンド情報からサロン経営のヒントまで、成長と意欲につながるトピックやノウハウをお届けし、あなたのサロン人生を応援していきます。
\友だち追加 お願いします♪/
LINE公式アカウント タカラベルモント for salonで、最新情報を発信中!
この記事は参考に
なりましたか?
この記事は参考になる!
この記事をあとで読む!
あなたの興味のある「#タグ」や「カテゴリ」「シリーズ」などを「気になる!」登録すると、関連するコンテンツがMy:TB-PLUSに自動で表示されるようになり、最新のコンテンツを見落とす心配や、コンテンツを探す必要がなくなりとっても便利です。