訪問美容師・訪問理容師の年収はいくら？給料相場と収入アップ方法

訪問美容師・訪問理容師の平均年収・給料相場【働き方別】

訪問理美容師の年収・給料相場は、働き方によって大きく変わるため、それぞれの相場を理解しておくことが大切。主な働き方は以下の4つ。

●正社員

●パート・アルバイト

●フリーランス(業務委託)

●独立開業

正社員

正社員として訪問理美容サービスを提供する企業に勤務する場合、年収の相場は300〜420万円（月給25〜35万円）ほど。

給与形態は月給制が中心で、賞与や各種手当が支給される場合もあり、社会保険などの福利厚生が整っている点がメリット。一方、給与体系が「月給のみ」で構成されている場合は、個人の売上や技術力が収入に反映されにくい傾向がある。

ただし、基本給に出来高（歩合）が上乗せされる給与体系を採用している場合は、成果に応じて収入アップを目指すこともできる。

パート・アルバイト

パート・アルバイトとして訪問理美容師の仕事をする場合、時給はおよそ1,200〜1,500円程度が一般的（※地域や施設により異なる）。

週休2日など、ライフスタイルに合わせてスケジュールを調整できるため、他の仕事との掛け持ちや副業としても続けやすい。働いた分だけ収入を得られる明確な給与体系だが、時給制のため年収には限界がある。

フリーランス（業務委託）

フリーランスの訪問理美容師として、企業やサロン、介護施設などと直接業務委託契約（※雇用契約ではなく、仕事の成果に対して報酬が支払われる契約）を結ぶ働き方。報酬単価は、交渉次第で1時間あたり3,000円〜5,000円と高単価に設定できる場合もあり、技術力や営業力によって収入を大幅にアップできる可能性がある。

企業のスタッフとして雇用されるのではなく、対等な事業者同士の契約となるため、報酬や労働条件には一定の自由度があるのも特徴。自分の裁量で働ける分、成果がそのまま年収に反映されやすい。

独立開業

独立開業して訪問理美容の事業を行う場合、年収の相場は約300万円～1,000万円と幅広い。営業力や技術力によって収入が大きく左右される、完全出来高制の働き方となる。

都市部（東京・大阪）では相場が高く、地方では低めの傾向。ただし、理美容室の数が少ない地域では訪問理美容の需要が高いこともあり、場合によっては高収入を目指すことも可能。

独立開業の方法として、ゼロから事業を立ち上げるほかに、訪問理美容のフランチャイズに加盟する選択肢もある。フランチャイズであれば本部のノウハウや研修、集客支援を受けられるため、未経験からでも始めやすい。

ただし、加盟金やロイヤリティ（※フランチャイズ本部に支払う初期費用や運営費）が発生するため、支出と収益のバランスを事前に確認しておくことが重要。

一般的な美容師・理容師との年収比較

一般的な理美容師の平均年収は280〜320万円程度で、訪問理美容師の年収とほぼ同水準。ただし、給料相場のデータを時間単価で見ると、訪問理美容師の方が時給が高い傾向にある。

一般の理美容師は1日12時間近く勤務することもあり、時給換算すると1,400〜1,600円程度になることが多いのに対し、訪問理美容師は5〜8時間勤務で時給2,000〜3,000円を実現できる場合もある。

また、訪問理美容師の仕事は夕方には業務が終わることが多く、夜遅い勤務は少ない。勤務先によっては土日休みや時短勤務が可能な場合もあり、子育てやプライベートとの両立がしやすい点も大きな魅力。

訪問美容師・訪問理容師の収入を左右する要素

訪問理美容師の収入は、施術の料金設定や働く環境などの条件によって大きく変わる。訪問理美容師の収入を左右する主な要素は、以下の通り。

●料金設定（施術料金・出張費）

●労働環境（勤務先・求人条件）

●資格・専門スキル

料金設定（施術料金・出張費）

訪問カットの料金相場は2,000〜5,000円程度で、カラーやパーマを追加する場合はさらに数千円が加算される。

施術料金に加えて、出張費や交通費をどう設定するかも利益に直結するため、適切な価格設定が訪問理美容師の収入に大きく影響する。

特にフリーランスや独立開業の場合、自分で料金を決められる立場にあるため、慎重に価格設定をする必要がある。

労働環境（勤務先・求人条件）

介護施設や病院を中心に訪問する場合は施術件数が多く、安定した収入を得やすい。一方で個人宅中心の場合は、高単価だが件数は少なめになる傾向がある。

また、求人条件は雇用形態によっても異なる。

正社員の募集では、週5日勤務・フルタイム勤務を前提とする求人が多く、担当施設や訪問エリアが決められているケースが一般的。

業務委託は、契約内容に応じて訪問件数や勤務時間を自分で調整しやすく、働き方の自由度が高いのが特徴。

パート・アルバイトの募集では、1日数時間・週2〜3日などの短時間勤務が可能な求人もあり、子育てや介護などとの両立がしやすい。

資格・専門スキル

福祉理美容師や介護理美容師といった介護系の資格を取得していると、要介護の方への安全な施術方法や、介護現場で求められる基本的な知識を身につけられる。そのため、介護施設や医療機関からも安心して依頼されやすくなり、結果的に契約につながるケースもある。

また、専門性の高いスキルを身につけることで、他の理美容師との差別化が図れるため、施術単価のアップにもつながる。

訪問美容師・訪問理容師が年収を上げるための方法

訪問理美容師が年収を上げる方法は、雇用されている場合、技術力の向上や転職による条件改善が中心となり、独立開業やフリーランスで事業を行う場合は、営業力や料金設定の工夫が重要になる。働き方に応じて適切な収入アップの方法を選択することで、安定した収入や高収入の実現が可能になる。

訪問理美容師が年収アップを実現するための主な方法は、以下の4つ。

●技術力・専門性の向上

●効率的な営業・集客戦略

●料金設定・価格戦略の最適化

●複数の収入源確保

技術力・専門性の向上

福祉理美容師や介護理美容師などの介護系資格を取得することで、対応可能な顧客層が広がり、施術単価アップや信頼度の向上につながる。車いすの方へのカット技術や寝たきりの方への対応、認知症の方への配慮など、状況に応じたスキルの習得が重要。

さらに、カット・カラー・パーマ・ヘアセット・眉カット・顔剃りまで幅広いメニューに対応できれば、客単価を大幅に上げることも可能になる。

なお、移動式シャンプー台などの設備投資が必要になる場合もあるため、費用対効果を検討しながら導入を進めることが大切。

効率的な営業・集客戦略

まずは老人ホーム・デイサービス・病院などへの提案営業により、大口契約の獲得を目指すことが効果的。一度契約できれば、1ヶ所で複数人を連続して施術できるため、生産性が高まり、安定した収入基盤をつくりやすくなる。

大口契約が軌道に乗れば、次に既存顧客からの紹介制度を整え、口コミを促進することが重要。紹介特典を設けることで、リピート率が向上し、安定した予約の確保につながる。

並行して取り組みたいのが、ホームページ・SNS・Googleビジネスプロフィールを活用した地域密着型の情報発信。継続的な発信により、地域での認知度を高められる。

さらに効果を高めるなら、自治会・商工会議所などの地域イベントに参加し、直接認知を広げるのも有効。高齢化が進むエリアや競合が少ない地域を重点的に開拓する戦略は、訪問理美容師の収入アップに直結する。

料金設定・価格戦略の最適化

施術料金を最適化するためには、地域の相場や施術内容、所要時間などを考慮して価格を決めることが大切。こうした要素を整理したうえで、技術力やサービス品質で差別化できれば、地域相場よりやや高めの価格設定でもお客様に受け入れてもらいやすい。

また、訪問にかかる移動コストも価格設定に含めて考える必要がある。出張費は距離に応じて設定すると、採算性を確保しやすい。

業務効率化・生産性向上

1日あたり2〜3件以上の訪問件数を確保できれば、安定した収入アップにつながる。そのためには、移動時間を最小限に抑える効率的なルート設定を行い、地域密着型の営業エリアを構築することが重要。

また、介護施設や医療機関での連続施術なら1ヶ所で複数人に対応できるため、移動コストを大幅に削減できる。

さらに、予約管理システムやアプリを活用して効率的なスケジュール調整を行えば、空き時間を減らして稼働率を高められる。

複数の収入源確保

副業が許可されている理美容室であれば、平日は通常の理美容室で勤務し、休日に訪問理美容を行うといった掛け持ちスタイルで、副収入を得ることもできる。また、介護施設の職員向け研修や理美容学校の講師と兼業するなど、施術以外の仕事で追加収入を得る方法もある。

訪問先では、ヘアケア用品や化粧品の販売を取り入れて、売上を上乗せすることも可能。

さらに、SNSなどを活用して美容相談やヘアケアアドバイスを行うことで、対面以外の収入源を持つことができる。

まとめ

訪問理美容師の年収は、働き方によってすごく幅があるんだね。正社員なら300〜420万円程度で安定した給料が得られるし、フリーランスや独立開業の場合は営業力次第でより高い収入を目指せることが分かった！

訪問理美容師は一般的な理美容師よりも時間単価が高い傾向もあって、ワークライフバランスを取りやすく、効率的な収入確保も可能みたい。

年収をアップするためには、技術力向上・営業力強化・適正価格設定・業務効率化・複数の収入源確保が重要なんだなぁ…。

TABEちゃんももっと理美容師さんたちの力になれるように、理美容師さんの収入面についても勉強して、知識を身につけていかなくっちゃ！

ということで、TABEちゃんの最強サロンソリューションパートナーになるための学びはまだまだ続く~。