今回の研修では、「訪問美容・訪問理容で活用できる助成金と補助金」について教わったよ。
美容師をしている友達が、「将来は訪問美容師として独立したい」って話していたんだけど、やっぱり資金面が一番気がかりみたい。技術や経験があっても、お金のことを考えると不安になるって言ってたなぁ…。
でも、助成金や補助金の制度を知っておけば、そんな不安も少しは解消できるかもしれないよね。制度の対象者や認定の仕組みを知っておくことで、夢への一歩を踏み出せるかどうかが変わってきそう!
この記事では、訪問理美容事業に活用できる主な助成金・補助金の制度から、申請時の注意点まで、TABEちゃんなりにまとめてみたよ。
訪問美容・訪問理容事業で活用できる助成金・補助金の基礎知識
訪問理美容とは、高齢者や障がいを持つ方など、理美容室に通うことが難しい人のために、自宅や介護施設、医療機関などを訪問し、カットやシャンプーなどの理美容サービスを提供すること。
近年、在宅医療の普及や介護施設の増加に伴い、こうした出張型の理美容サービスは社会的にも注目を集めている。
訪問理美容を新たに始めたり、事業として拡大したりするときに役立つのが助成金・補助金制度。資金面の支えとなり、経営者の負担を軽減しながら事業の持続的な成長を後押しする重要な制度といえる。
助成金・補助金の申請を検討するうえで知っておきたい基礎知識は以下の通り。
●助成金と補助金の違い
●助成金・補助金の申請から交付までの流れ
助成金と補助金の違いとは?
助成金:厚生労働省管轄の制度。通年募集していることが多く、条件を満たせば支給される可能性が高い。金額は数十万円程度のものが多い。
補助金:経済産業省や自治体管轄の制度。募集期間や予算上限があらかじめ決められている。申請内容をもとに審査され、支給の可否が決まる方式で、制度によっては数百万円以上の補助を受けられる場合もある。ただし、短期間で募集が打ち切られる可能性があることや、審査が厳しい点には注意が必要。
どちらも税金を財源とした公的支援制度で、申請が必要かつ返済不要な点が共通している。
ただし、名称が「助成金」でも補助金のように厳しい審査がある場合や、「補助金」という名称であっても書類を提出すればすぐに支給が認められるケースもある。名称にとらわれず、支給条件をしっかり確認することが重要。
助成金・補助金の申請から交付までの流れ
助成金・補助金の主な申請の流れは以下の通り。
1.申請書の作成・提出
2.労働局や助成金の管轄機関による審査
3.支給決定・交付申請
4.事業の実行
5.完了報告(中間報告が必要な場合もある)
6.助成金・補助金の入金
申請時には、社会保険労務士や中小企業診断士などの専門家に相談することで、申請手続きの負担を軽減し、審査をスムーズに進めやすくなる。
訪問美容・訪問理容事業者が助成金・補助金を活用すべき理由
理美容師が訪問理美容サービスを運営するとき、資金面での負担は避けられない。
特に開業時にはまとまった資金が必要となり、スタッフを雇用する場合は人件費が発生する。こうした経営上の資金課題を解決する手段のひとつとして、助成金や補助金の活用が挙げられる。
訪問理美容事業者が助成金・補助金を活用すべき主な理由は以下の3つ。
●開業時の初期費用負担を軽減できる
●事業拡大のための設備投資に活用できる
●デジタル化を促進して業務効率化を図れる
開業時の初期費用負担を軽減できる
訪問理美容を開業するには、必需品のみであれば数万円程度の費用で始められる。
内訳は、美容道具一式(ハサミ・コーム・クロスなど)、衛生用品一式(消毒シート・道具入れなど)、掃除用具一式(ブルーシート・ほうきなど)。なお、衛生用品一式と掃除用具一式は、「衛生管理要領」で携行が義務付けられている。
さらに、チラシやショップカード、名刺の作成費や、カラー・パーマなどの薬剤購入費を含めると、開業資金の相場は数十万円程度となる。
店舗を持たない訪問理美容でも、助成金・補助金を活用することで、初期費用の負担を軽減できる。
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事業拡大のための設備投資に活用できる
訪問理美容の事業を拡大するためには、折りたたみができるチェアや移動式シャンプー台などの設備投資が必要となる場合があり、導入には2万円~10万円程度の費用がかかる。
さらに、美容機器を積んだ移動理美容車を購入し、移動理美容室のサービスを開始する場合には、400~900万円程度の資金が必要になる。
こうした高額な設備を導入して事業拡大をするときは、助成金・補助金の活用で自己負担を軽減できる。
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デジタル化を促進して業務効率化を図れる
個人で訪問理美容事業を行う場合、WebサイトやWebツールを活用した広報や予約の促進によって、業務の効率化を図れる。
Webサイト制作費の目安は30万円~100万円程度と高額になりやすいものの、一部の補助金や助成事業では、Webサイト制作やオンライン広告などのデジタル広報関連の経費が対象となるため、自己資金だけでは導入が困難な場合でも、デジタル化を実現できる。
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訪問美容・訪問理容事業に活用できる主な助成金・補助金制度
国や自治体による助成金・補助金制度には、開業支援から事業拡大、人材育成まで幅広い用途に対応したものがある。訪問理美容事業者にとって有益な制度を把握し、申請条件や対象経費、交付内容を把握しておきたい。
助成金・補助金の中でも、訪問理美容事業との親和性が高い制度は以下の通り。
●小規模事業者持続化補助金(一般型)
●IT導入補助金
●ものづくり補助金
●持続化補助金
●生涯現役起業支援助成金
●業務改善助成金
●創業助成事業
小規模事業者持続化補助金(一般型)
小規模事業者(常時使用従業員5人以下のサービス業)が作成した経営計画に基づき、事業の継続や発展を支援する制度。
補助額:補助上限額は50万円、補助率は該当費用の3分の2まで
対象経費:機械装置等費、広報費、Webサイト関連費、展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会などを含む)、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費
※Webサイト関連費は補助金の4分の1が上限となり、Webサイト関連費のみでの申請は不可
訪問理美容での活用例:サロン経営者が高齢者や要介護者向けのサービスを強化するために、チラシやWebサイトなどの販路開拓に役立つツールを制作する
IT導入補助金
中小企業や小規模事業者が抱える課題やニーズに応じて、ITツールを導入することで業務効率化や売上向上を支援する制度。
補助額:A類型 5万円~150万円未満、B類型 150万円~450万円以下、補助率は該当費用の2分の1まで
対象ITツール:CRM(顧客管理)システム、SFA(営業支援)ツール、Web会議システム、予約管理や遠隔利用に対応したクラウドサービスなど
訪問理美容での活用例:顧客情報を管理できるCRMシステムを導入し、利用者の住所・予約情報を一元管理する
出典:IT導入補助金 2023
ものづくり補助金
業種を問わず、中小企業や小規模事業者が革新的な製品・サービスを開発したり、生産性向上を目的とした設備投資を行ったりする場合に活用できる補助金。
補助額:従業員数により異なる(750万円上限、6~20人1,000万円上限など)、補助率は中小企業が2分の1、小規模事業者および再生事業者は3分の2
対象経費:機械装置・システム構築費(必須)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費
訪問理美容での活用例:移動式シャンプー台や訪問理美容車を導入した訪問理美容サービスを展開する
生涯現役起業支援助成金
40歳以上でセカンドキャリアとして、新たに事業を立ち上げる人を対象とした助成金。従業員の雇用が必須要件で、1人での開業では対象外となる。
助成額:起業者の年齢と雇用者数に応じて100万円~200万円、助成率は2分の1
対象経費:起業時の雇用創出に必要な募集・採用・教育訓練にかかる経費の一部
訪問理美容での適用例:40歳以上の理美容師が複数名のスタッフを雇用し、訪問理美容事業を新規開業する
業務改善助成金
中小企業や小規模事業者の生産性向上を支援し、事業所内における最低賃金の引き上げを目的とした助成制度。 従業員を雇用していることが必須条件となる。
助成額:設備投資額と賃金引き上げ額に応じて30万円~600万円
対象経費:機械設備導入費、人材育成・教育訓練費、コンサルティング費用、業務改善のための設備投資費
訪問理美容での適用例:スタッフに対し、理美容技術や介護に関する研修を実施する
創業助成事業
これから開業・起業をする人に向けた補助金・給付金制度。各自治体で実施されており、名称や内容は地域ごとに異なる。
【東京都の場合】
対象事業者:都内での創業を具体的に計画している個人、または創業後5年未満の中小企業者のうち、一定要件を満たす人
補助額:400万円上限
対象経費:創業初期に必要な賃借料や広告費(ウェブサイトやチラシ制作などの広報関連)、設備投資、人件費など
訪問理美容での適用例:理美容師が独立し、訪問理美容サービスを新規開業するときに、設備投資やスタッフの人件費を補う目的で活用する
助成金・補助金を申請するときの注意点
訪問理美容で活用できる助成金・補助金は、開業や経営を支える制度である一方、申請や受給の過程で注意すべき点も多い。制度の特性を理解し、無理のない資金計画を立てることが、安定した訪問理美容サービスの運営につながる。
主な注意点は以下の通り。
●募集期間や予算上限があるため早めに準備する
●助成金・補助金は後払い方式のため資金繰りに負担が生じる
●補助金の入金には半年~1年以上かかる場合がある
●申請内容と実施内容にずれがあると支給が取り消される
●申請書や必要書類の不備は不支給の原因になる
●助成金・補助金の受給を前提とした事業計画は避ける
募集期間や予算上限があるため早めに準備する
補助金は公募期間が短いことが多く、予算が上限に達すると締め切られるため、早めに申請する必要がある。
「次回募集まで待つ」となると、半年以上先になる場合もあるため、事業の計画に支障をきたす可能性がある。申請の機会を逃さないためには、最新の公募要領を定期的にチェックしておくことが重要。
助成金・補助金は後払い方式のため資金繰りに負担が生じる
助成金・補助金の多くは、事業完了後に清算払いされる仕組みになっているため、設備投資や広告費などの経費は、自己資金で一時的に立て替える必要がある。
また、交付額は「実際に支出した分の一部」に限定されるため、投資額が大きい場合は資金繰りに余裕をもった計画を立てておくことも重要。
補助金の入金には半年~1年以上かかる場合がある
助成金や補助金は、交付決定されても入金までに半年から1年以上の時間を要するケースが多い。
短期的なキャッシュフローに依存すると、資金ショートのリスクが高まるため、余裕をもった資金調達計画を立てておくことが大切。
申請内容と実施内容にずれがあると支給が取り消される
助成金・補助金の申請書に記載した事業計画と実施内容に差異がある場合は、目的外使用とみなされるため注意が必要。
補助対象外の経費を使った場合は不支給となり、交付が決定した後でも実施報告の段階で不一致が判明すると、支給が取り消される可能性がある。
申請書や必要書類の不備は不支給の原因になる
助成金・補助金の申請時に提出する書類の不備は、支給が認められなくなる大きな理由のひとつ。
提出先の窓口で一度受理された場合でも、審査の過程で差し戻されることがあるため、事前にチェックリストを作成し、記入漏れや添付忘れがないかを確認しておくことが重要。
助成金・補助金の受給を前提とした事業計画は避ける
助成金・補助金は必ず受給できる制度ではない。
条件を満たしていない場合や、審査で支給が認められないケースも多いため、交付を前提にした事業計画は大きなリスクを伴う。
支給に至らなかった場合でも事業を継続できるよう、資金計画を別に用意しておくことが重要。助成金・補助金は、あくまでも「プラスαの支援」として活用するのがベター。
>>>理美容室の事業計画書についてくわしく知りたい理美容師さんにおすすめの記事
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まとめ
訪問理美容事業で助成金・補助金を活用すれば、開業時の費用負担を軽減できるだけじゃなく、事業拡大のための設備投資やデジタル化による業務効率化にもつなげられるんだね。
事業のフェーズや何にお金を使いたいかによって最適な制度が変わってくるから、申請条件や審査基準をしっかり調べてから申請することが大切だってことが分かった!
助成金・補助金制度は年度ごとに内容が変わることも多いから、申請前には必ず最新の情報をチェックしないといけないんだなぁ…。
TABEちゃんも、理美容師さんたちが夢を実現できるように、もっと色々な補助事業や支援制度についての知識を身につけていかなくっちゃ!
ということで、TABEちゃんの最強サロンソリューションパートナーになるための学びはまだまだ続く~。
※本記事の内容は2025年9月時点での情報です。各助成金・補助金についての最新情報はそれぞれの公式情報をご参照ください。
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