皆さまこんにちは!サロン経営アドバイザーの美山です。
全6回にわたり、サロンPOSのデータを活用し、売上アップのために「みるべきデータ」について解説するこのシリーズ。今回は、番外編として「スタッフ個人の売上を伸ばす方法」をテーマにお届けします。
ぜひご覧ください!
1回~6回の記事では、売上を「客数×客単価」の要素に分解し、売上アップのためにどのようにデータを活用すればいいのかを見てきました。
今回の番外編では少し視点を変え、売上を「スタッフの平均売上×スタッフの人数」の要素に分解して考えてみます。スタッフ1人ひとりの売上が伸びれば、お店全体の売上もアップしますよね。
スタッフの目標を立てるときや、モチベーション向上などの観点で考えると、この視点も非常に重要になりますよ。
では、スタッフ個人の売上を伸ばすためには、どのようなデータを見て、どういった対策プランを立てればいいのでしょうか?
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サロンPOSデータを活用し、スタッフ別売上を分析する方法
サロンPOSデータを活用することでスタッフ別の売上状況を把握できるため、各スタッフの強みや課題が明確になります。
スタッフ別の売上を分析する方法について、くわしく見ていきましょう。
スタッフの売上データを確認する
SALON POS LinQ2の【課題発見分析】で「スタッフ分析」へ進み、「スタッフ別売上推移」を確認してみましょう。

SALON POS LinQ2【課題発見分析 基本画面】画面(※図表は、数値などを見やすいように加工しており、実際の画面とは異なります。)
スタッフ評価一覧では、スタッフ別の売上金額や客数、指名状況などの詳細なデータを確認できます。

SALON POS LinQ2【課題発見分析 基本画面】画面(※図表は、数値などを見やすいように加工しており、実際の画面とは異なります。)
スタッフ別の売上推移を分析する
たとえば、スタイリストDさんの売上を見てみましょう。

SALON POS LinQ2【課題発見分析 スタッフ別決算書】画面(※図表は、数値などを見やすいように加工しており、実際の画面とは異なります。)
「スタッフ別決算書」でDさんの売上推移を確認すると、技術売上・商品売上ともにこの1年間で大幅に伸びています(赤枠)。
では、なぜDさんの売上が伸びたのでしょうか?
売上アップの要因を分析する
売上の内訳をくわしく見ていくと、特に23年は「技術売上」「商品売上」ともに大きく増加していることが分かります(青枠)。
また、客数が増えていることは言わずもがなですが、客単価が大幅に伸びています。
なかでも、「客単価関連」データを確認すると、「商品購入客比率」が上昇していることが分かりました(緑枠)。
Dさんがお客さまへの商品(店販品)提案を強化したことで、商品を購入してくださるお客さま数が増え売上アップにつながったと考えられるのではないでしょうか!
一方でDさんには注視すべき数値もあります。
全体のリピート率は上がっているので、順調にも見えますが、新規再来率(新規客のリピート率)は22年から23年にかけて6.4%も落ちています。
新規のリピートが下がってしまうと、定着客の増加が鈍化し、なぜか売上が伸びない状況がやってきます。
忙しくなったことで、新規客への対応でおざなりになってしまったことが無いか、応対するお客様の年代が昨年と違うのか、しっかりと失客カルテを確認して、改善できる方法を考えましょう
このように、全体的な数値を見ているだけでは見逃してしまう問題の早期発見ができるので、スタッフ別に細かく数字を見ていくことも重要ですね。
色々な評価基準でスタッフを評価する
また、担当別売上一覧を活用すれば、それぞれのお店が設定している評価基準を軸に、スタッフ別のデータを確認・比較することができます。
たとえば、「新規客数」や「新規の6か月以内の再来店率」などの指標を設定すれば、スタッフ別の成績をより細かく把握できるため、個別の指導や育成にも役立てられます。
「スタッフ別決算書」とは異なる評価基準を設定できるため、より細かい分析をしたい場合は、担当別売上一覧を活用するのもいいですね。
それでは、Dさんが働いているお店が、23年は男性客に力を入れる方針だった場合、この担当別売上一覧からどういったことが読み取れるでしょうか?

SALON POS LinQ2【担当別売上一覧】画面(※図表は、数値などを見やすいように加工しており、実際の画面とは異なります。)
22年と比べて、23年の男性客が169人も増加しています。
中でも、新しく入ったCさん、Dさんが大きく貢献していますね。
Aさん、Bさんは男性客が減ってしまっていますが、Cさんに担当を変更するようにした、など減っている理由も把握しやすくなります。
全体として男性客の単価も増加しているため、Dさんのサロンでの「男性客強化」は、順調に進んでいるといえるのではないでしょうか。
こうした分析を行うことで、スタッフの売上が伸びたり、逆に伸び悩んでいる時に、理由や、指導の際に留意すべき点を、数値の変化から捉えることができます。
サロンPOSデータをスタッフの評価や指導にも役立てることで、さらなる成長につなげていけますね!
まとめ
このように、スタッフ別の売上をサロンPOSデータで分析することで、各スタッフの強みや課題をひと目で把握できます。
「売上アップのためにみんなでもっと頑張ろう!」といった抽象的な声掛けをするだけでは、なかなか改善にはつながりにくいかもしれません。
データをもとに改善ポイントを明確にし、それぞれのスタッフの得意・不得意に合わせた指導を行うことで、スタッフ自身も納得して行動を起こしやすくなるため、売上アップにつながる可能性が高まるのではないでしょうか!
スタッフ1人ひとりの成長が、お店全体の売上アップにつながります。
そのためにも、ぜひサロンPOSデータを活用し、スタッフの育成に役立ててみてくださいね!
以上で「 5分でわかる売上アップのデータ分析(6回+番外編2回)」は終了です。
この記事が、皆さまの「サロンPOS活用」と「売上アップ」につながればうれしいです!
ありがとうございました!
SALONPOS LinQ2
タカラベルモントのSALON POS LinQ2は、日々の顧客管理やレジ業務をしているだけで、売上を分解して分析するのに必要なデータが蓄積されていて、簡単に集計ができます。

<教えて美山先生!>
5分でわかる売上アップのデータ分析
第2回 カルテ客数アップのためにみるべきデータ / 客数アップを目指す編
第3回 来店サイクルを縮めるためのデータ活用 / 客数アップを目指す編
第4回 技術単価はアップできる?メニュー複合率の分析が鍵となる! / 客単価アップを目指す編
第5回 店販品単価はどうアップさせる?購入数と購入率の分析が鍵! / 客単価アップを目指す編
第6回 優良顧客はどう増やす?既存顧客層の把握が第一歩! / 客単価アップを目指す編
番外編 スタッフ個人の売上はどう伸ばす?戦力化するためにみるべきデータはこれ! ★今回はコチラ
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