「ルーミング」という言葉は聞いたことはあるけれど、「個室や半個室のこと?」と思っている人も多いよね。でも実は「ルーミング」とは、お客さまにより良い時間や特別な体験を提供するためのサロンづくりの考え方なんだよ。
そこで今回は、その考え方が生まれた背景や魅力、さらに「スパルーミング」「メンズルーミング」へと広がった理由について詳しく聞いたよ!
インタビュアー:TABEちゃん
今回TABEちゃんが聞いたお話のポイント
・「ルーミング」って、そもそもどんな考え方?
・スパルーミングの考え方って何?
・メンズルーミングはスパルーミングとどう違うの?
・TABEちゃんのまとめ
お話を聞いたみなさん
森腰 菜々絵さん
Capullo Group代表。
三重県を中心に大阪府・兵庫県・福岡県・東京都で計10店舗を展開。高い顧客満足と生産性を両立するサロンづくりを追求し、新たな顧客体験価値を提案している。
※2026年9月現在
三島 裕和さん
OTOKO DESIGN代表。
埼玉県に2店舗、東京都に1店舗を展開。伝統的な理容技術を礎に、「空間」「技術」「接遇」のすべてを通じて男性の魅力を高めるサロンづくりを実践している。
※2026年9月現在
製品企画担当:山崎 有紀さん
ショールームでの顧客対応を経験した後、製品および販売企画に従事。YUME SUITEをはじめとする水回り製品の企画開発やルーミング提案の立ち上げに携わり、現在は理美容椅子を中心とした製品開発を担当している。
※2026年9月現在
製品企画担当:山本 庸平さん
営業担当として長年サロン現場に携わり、営業所長を経て製品企画部門へ異動。現在は理美容椅子・給湯機製品のプロダクトマネジメントを担当し、市場ニーズを捉えた製品開発を推進している。
※2026年9月現在
製品企画担当:池田 拓朗さん
営業職として理容・美容サロンへの提案活動に従事した後、製品企画業務を担当。現場経験を活かしながら理容製品の企画管理を行うとともに、理容市場の発展に向けた取り組みを推進している。
※2026年9月現在
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「ルーミング」って、そもそもどんな考え方?
はじめまして~!インタビュアーのTABEちゃんです。
今日はみなさんに「スパルーミング」「メンズルーミング」についていろいろ聞いちゃいます!まず、そもそも「ルーミング」って、いつ頃生まれた、どんな考え方なのか教えて!
ルーミングの前身となる考え方は、お客さまと1対1で向き合える環境づくりです。お客さまの満足度向上と高単価化を目指す考え方として2016年頃に生まれました。
2018年になると生産性向上の1つの切り口として、一人ひとりのお客さまに合わせて空間・時間・コミュニケーションを最適にした状態でお迎えすることで、サロンへの忠誠心の高いお客さま=ロイヤルカスタマーを増やしましょう、という考え方に進化。その具体的な手法の1つが個室・半個室化でした。
このロイヤルカスタマー型の高生産性のサロンづくりのことをサロンルーミングと呼ぶようになったんです。
そうなんだ!それはどのようにして広がっていったの?
コロナ禍の影響もあってルーミングの考え方が少しずつ浸透し、導入するサロンさまが増えた印象です。
その後も高生産性のサロンづくりを求めるサロンさまにこの考え方がフィットし、一定数の広がりをみせています。
スパルーミングの考え方
なるほど。ルーミングの考え方が進化していく中で、「スパルーミング」はどんなふうに生まれたの?
ルーミングは主にセット面での過ごし方や同じ場所でサービスを受けられる定点サービスを軸にした顧客体験の設計を提案していたのですが、昨今のケアメニューの高まりや、顧客体験をより充実させることを考えた場合、シャンプーブースの在り方を問い直すべきなのではないか?と着眼したのがスタートです。
サロンで最もリラックスできるシャンプーの体験価値を高め、ロイヤルカスタマーに選ばれ続けるサロンになりましょう、という考え方がスパルーミングです。
スパルーミングって、具体的にはどんなものなの?
山崎さん:シャンプーは美容室ならではの体験ですよね。近年はカラーをされる方も多く、シャンプーブースでの滞在時間が長くなる傾向にあります。シャンプーブースでの体験価値が高まれば、またこのサロンに行きたい、ここでケアもしてみたい、そんな気持ちに繋がりやすいんです。完全な個室にできなくても、カーテンで仕切るなどの工夫で半個室にするのもOK。顧客体験の価値を踏まえ、お客さまに合わせて設計された空間やメニュー、必要なアイテムを揃えることそのものをスパルーミングと呼んでいます。
すごく特別な場所なんだね。
グッと没入できる空間が大事だと考えています。回廊や前室を抜けた先にセット面とは切り離された、別の空間=五感を意識した空間設計をすることで期待値を上げ、そこでの体験が美と心を満たす特別なおもてなしに変わります。
ヘッドスパサロンを選ぶ際には「空間」シャンプー技術」そして「効果と仕上がり」が重視されています。
効果実感はもちろんのこと、心地よさを支える設備機器の選定も重要なポイントです。
うわー!すごい!すぐにでも行ってみたい!なんか素敵な音楽が流れてそう。
TABEちゃん、その通り!音楽はもちろん、照明や香りなどにこだわることでシャンプーやスパの技術とメニューの魅力をより高めることができます。セット面から区切られていないとガヤガヤした中でシャンプーやスパを受けることになり、没入しづらいですよね。スパルーミングなら極上体験を提供できるので同じメニューでも価値が高まり、リピートにも繋がりやすいんです。
特別な空間って、どんな感じなんだろう?実際に導入したサロンさんにも感想を聞いてみたいね。
森腰さんは、以前からスパルーミングのような考え方をサロンに取り入れているんだよね?どんな思いがあったのか教えて。
当店は創業当初から他店との差別化を図るために「どこよりも気持ちいいシャンプーとスパを提供する店」にすると決めていました。せっかく素晴らしいシャンプーやスパをしても、音や人目が気になるシャンプーブースではお客さまがリラックスできません。逆に技術が完璧ではなくても、空間に助けられてお客さま満足が高まることも。スタッフ技術の補完にスパルーミングは必須だと思いました。
空間が違うだけで感じ方が変わるんだね。実際にお客さまやスタッフにはどんな変化や成果があったの?
弊社は郊外店が多いので潤沢に新規客を獲得することが難しく、リピート率を上げることが大きな課題です。そうした中でスパルーミングを含め、お客さまが心地よく過ごせる空間づくりやケア提案に力を入れたことでリピート率80%以上、トリートメント比率ほぼ100%という成果につながっています。生産性も約244万まで向上しました。
決して少なくない投資でしたが、必要不可欠な投資だったと思います。
またスタッフが目の前のお客さまに集中できるので質の高い施術ができ、お客さまから感動のお声をいただくことでやりがいや責任感が生まれました。
叩き出した数字がすごすぎてびっくり!でも、あんまり気持ちよくて寝ちゃいそうな気がするな……。施術中に寝ても大丈夫なの?
もちろん!お客さまに眠っていただけたらガッツポーズです!
私はサロンワークはアトラクションだと思っていて、いかにお客さまの記憶に残り、感動を与えられるかが鍵。そのためのメイン演出がスパルーミングです。もちろんその空間に負けない高い技術は必須ですが、満足度アップにフォーカスした結果、スパルーミングにたどり着きました。
すごい!でも、どんなサロンでもスパルーミングってできるの……?小規模サロンじゃ無理かな?
まったく問題ありません!ケアに注力して売上を上げたいサロンや、シャンプーブースの稼働率が高いサロンにもピッタリ。大事なのはシャンプーブースでの体験価値を最大化させてロイヤルカスタマーに選ばれ続けるサロンになること。「お客さまにどんな気持ちになってほしいか」をよく考え、それに合わせた空間演出ができれば体験価値が上がり、価格も上げられます。
TABEちゃんが気づいたスパルーミングの考え方
これまでのサロンはセット面の数で売上が決まるって言われてきたけど、スパルーミングは「お客さまがどう過ごすか」という顧客体験と時間の設計で、売上のつくり方自体を変えようという提案なんだね。癒しと美髪を同時に体験できるなんて、すごいね!
メンズルーミングは、スパルーミングとどう違うの?
メンズルーミングって理容室やメンズサロンでのルーミングだと思うけど、スパルーミングとはどう違うの?
顧客体験価値を高める空間づくりという点では同じですが、スパルーミングが主に美容室でのカラー後のケアメニューを起点としたトリートメントやスパを軸に考えられているのに対し、メンズルーミングは入店から退店までのすべての時間を通して顧客体験価値を高め、気持ちをリセットすることを軸に考えられた個室空間です。
男性はプロからの提案を求めるニーズが高い傾向にあり、特別感を望む方も多いため、よりプロフェッショナルな会話やおもてなしが重要なんです。
なるほど。男性のほうが女性より美容情報を入手しづらいことも関係がありそうだね。メンズルーミングではどんなことが体験できるのか教えて。
日常と非日常の切り替えが大事です。見た目はもちろん、音や光、香りといった五感に訴えかける空間演出によりお客さまの期待感を高めます。お客さまのくつろぎとプライベートの確保を両立させるために、個室や半個室空間は欠かせません。同時に、プロの所作を際立たせる導線や収納設計、物販品などの魅せ方やさまざまな仕掛けにより、お客さまにより良い心地と安心を提供し、男性が求める特別感やステータス感を満たします。
プロの体の動かし方まで計算されているんだね。これまで理容室というとセット面と前洗面が一体化しているケースが多かったと思うけど、それをメンズルーミングに変えるとどうなるの?
たとえば、YUMEシャンプーを導入するとこれまで難しかったスパ施術も同じ場所で受けることができ、非常に相性がいいと考えています。以前はサロン=伸びた髪をカットする場所でしたが、近年は疲れ顔を払拭して印象を良くしたい、気持ちをリフレッシュさせたいというニーズが高まってきました。メンズルーミングなら自分だけの空間で髪を整えるだけでなく、フェイシャルやスパメニューで顔もすっきり。心身共に整うので明日への活力に繋がりますし、他店との差別化にもなります。高付加価値、高単価型サロンを目指すにはメンズルーミングは本当におすすめです。
今のメンズロイヤルカスタマーに必須のメニュー、それは“顔”と“頭皮”へのアプローチ。 特に顔は自分磨きとして優先度も投資額も高いため、ロイヤルカスタマー化に繋げることができる有力なメニューと言えます。
ちょっと背伸びした空間でエネルギーチャージもできちゃうなんて!三島さんのお店はメンズルーミングをなぜ導入したの?
この10年、男性は髪を切る場所ではなく自分の価値を高めてくれる場所を求めるようになりました。もはや技術だけでは選ばれない時代なのです。そこで当店が大切にしているのは「空間・接遇・技術」です。顧客体験こそがロイヤルカスタマーを育み、長く愛され続けるブランドになると考え、メンズルーミングを取り入れました。今の時代、個室は贅沢なものではないんです。
そうなんだ。実際にお客さまやスタッフはどんな反応が多いのかな?
三島さん:個室という安心できる環境だからこそ、薄毛や白髪、肌のことなど、センシティブな悩みを本音で言えるようになったと思います。さらにフェイシャルやスパなどのメニューもレギュラーコースに組み込みやすくなり、自然と受け入れていただけるようになりました。
スタッフもお客さまに集中できる、デリケートな提案がしやすくなった、と言ってくれています。
とはいえ最初はスタッフ同士の声かけや先輩の技術を見る機会が減ることや回転率が悪くなることが心配でしたが、オペレーションを「見える化」する仕組みづくりを行い、動線を考慮した設計にしたことで客単価・生産性共に向上しました。
なるほど。でもメンズルーミングって、初期投資にお金がかかりそう……。
僕は42カ月で投資を回収する設計をしました。たとえば1500万円の設備投資であれば、月あたり約36万円になりますが、36万円の営業利益を積み上げれば回収できます。重要なのは売上を追うことではなく、利益を生み出す仕組みを設計することなんです。
利益を生み出す仕組み、もっと詳しく教えて!
三島さん:カット+シェービング+シャンプーという既存メニューを、カット+フェイシャル+ヘッドスパに昇華させ、価格を約1.5倍にしました。同じものの価格を上げるのは難しいですが、違う取り組みに入れ替えることで価格アップが実現できたと思います。
また、ECILA(スマートデバイスミラー)を導入したことによりお客さまに新しい体験を提供できるようになり、メニューへの落とし込みがスムーズになって、特別感も増しました。お客さまにも好評ですし、スタッフ教育にも重宝しています。
メンズルーミングによって悩みの深堀りがしやすくなるので、頭浸浴など最新機器を使った施術やメニューの複合化が可能になり、収益性もお客さま満足度も上がると考えています。
TABEちゃんが気づいたメンズルーミングの考え方
これまでメンズのお客さまは効率を求めるイメージだったけど、メンズルーミングによって顧客体験価値を高め、ステータス感を上げることでメンズのお客さまの新しいニーズに応えられるんだね。理容室ならではのシェービングの価値も上がりそう!
インタビューを終えて・・TABEちゃんのまとめ
ルーミングは、お客さまに特別な体験を提供するためのサロンづくりの考え方。そして、その考え方から生まれたスパルーミングやメンズルーミングは、それぞれ想定するお客さまに合わせて体験価値を高める工夫が詰まっているんだね。空間づくりはもちろん、メニューや接客まで含めて体験を設計することで、お客さま満足とサロンの価値向上の両立につながることがよくわかったよ。
みなさんのサロンなら、どんな体験ができたらワクワクするかな?ルーミングやスパルーミング、メンズルーミングについてもっと詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にご相談くださいね!
Information
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