町のお客さまを開拓し、さらなる支持を受けるカギを巧みなデザインカラー提案で見出した、全国各地の美容師に突撃取材!彼らの成功談をヒントに、売れっ子スタイリストへの道を駆け上がろう。(全5回の連載企画)
連載:伸びしろは、ここにある!デザインカラーアプローチ(全5回)
Vol.1 先入観を取っ払え!地域の潜在的な『ブリーチ』ニーズを掘り起こす
Vol.2 待っているだけでは始まらない!能動的普及のススメ
Vol.3 確実なスキルと提案力でデザインカラーのニーズに応える ★今回はコチラ
第3回目の今回、お話を伺ったのは…
井上晃輔さん[AFLOAT D'L]
いのうえ・こうすけ/1993年生まれ。山梨県出身。日本美容専門学校卒業後、『AFLOAT』に入社。現在、東京・南青山にある『AFLOAT D'L』のヘアクリエーター。
[SALON DATA]
AFLOAT D'L
所在地:東京都港区南青山
セット面:18面/スタッフ数:30人
[STYLIST DATA]
メイン客層:30~40代の女性
ヘアカラー比率(うちブリーチ比率):70%(20%)
Vol.3 index
>Interview:大事なお客さまの髪を「ノリ」でデザインしない
>ブラウンの中に交じるオレンジにときめく!隠せるインナーハイライト(HAIR DESIGN & process・Recipe)
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大事なお客さまの髪を「ノリ」でデザインしない
井上晃輔さんが所属する『AFLOAT D'L』があるのは、美容室の激戦区、東京・南青山。ライバルが多いこのエリアで存在感を放つのは簡単ではないが、井上さんは、希望や悩みに寄り添い、施術プランを組み立てる「お客さまファースト」の多角的なアプローチで着実に顧客を増やしている。そんな井上さんが、近年習得に励んできたのが、「デザインカラー」だという。
「コロナ禍でリモートワークが増えたためか、顧客からデザインカラーをリクエストされる機会が増加しました。しかし、ブリーチは難易度が高い技術。〝なんとなく〟で施術できるものではありません。また、1人ひとりの理想をかなえるには、デザインの引き出しを増やしておく必要があると考え、ウイッグでの練習とサロンワークでの実践を繰り返しながら、スキルアップを図ってきました。最初は顧客の声に応えるための手段のひとつでしたが、今では提案に欠かせないメニューとなっています」
確実に広がりつつあるデザインカラーの波。井上さんのように今テクニックやデザイン力を身に付けておけば、集客・顧客化の大きなアドバンテージになるはずだ。
アプローチ_1
来る日のために技術やデザインの研究を怠らない
☆ストレートタッチのスタイリングだと、デザインカラーが表面に現れない!
デザインカラーニーズの高まりを、3年前から感じ始めたという井上さん。顧客からいつオーダーされてもいいようにSNSで見たり自身で思いついたデザインをウイッグで試作しながら、ブリーチ技術の腕を磨いた。また、特にリクエストの多い「隠せるデザインカラー」におけるブリーチ範囲の検証を重ね、日々、ベストバランスを探っている。
アプローチ_2
「なりたい」をかなえる選択肢として提示する
自身が得意な技術やデザインではなく、お客さまの目指すイメージを軸にしたアプローチこそ、井上さんの強み。それを実現する1つの手段として、デザインカラーが必要であれば提案に盛り込むというスタンスだ。この“お客さまファースト”の姿勢が信頼感へつながり、70%という高いリピート率に結び付いた。
アプローチ_3
不要なブリーチを避け効果的&効率的に施術
「狭い範囲のブリーチで目指すデザインカラーを表現できれば、ダメージを抑えられ、かつ施術時間の短縮にもつながる」と話す井上さん。カットベースに合わせた必要最低限のブリーチで、いかに効果的なデザインをつくれるかを常に意識している。
HAIR DESIGN
ブラウンの中に交じるオレンジにときめく!隠せるインナーハイライト
内側に入れたハイライトは、サイドの髪を耳にかけたり、カールアイロンで巻いたりするとデザインが見え、ストレートダウンにすると隠すことができる。耳上と三ツ襟をブリーチした後、デザインカラー初心者からも人気が高いオレンジをのせ、女性らしさの中に程よくエッジをきかせた。
Before
やや細い髪質で、硬さと毛量は普通。アルカリカラーの履歴があるミドルダメージ毛で、施術前は10レベルのベージュ系。カットベースは、鎖骨下のワンレングスで、オーバーに前上がりのレイヤーが入っている。
Process_1
耳上の生え際に沿って厚さ1センチのパネルを取り、さらに三ツ襟付近をブロッキングする。もみあげと耳後ろ手前は正面から見えやすい部分なので、はずしておく。
Process_2
Process_1で分け取った耳上部分の根元1センチをはずした位置から毛先まで、ブリーチ【A】(参考レシピ)「エドル ブリーチ」を塗布。その後、境目をぼかす。根元を少しあけることで、ブリーチ部分がベースと分離した印象に見えるのを防ぐ。
Process_3
Process_2と同様に、三ツ襟付近も根元1センチをはずして毛先までブリーチ【A】(参考レシピ)「エドル ブリーチ」を塗布し、境目をぼかす。20分放置後、水洗。
After bleach
☆正面から見えやすいもみあげと耳後ろ~三ツ襟手前はブリーチしない
ブリーチ部分を16~17レベルまでリフトアップ。
Process_4
ブリーチ部にオレンジの塩基性カラー剤【B】(参考レシピ)を塗布する。
Process_5
ブリーチ部以外にブラウンのアルカリカラー剤【C】(参考レシピ)を塗布する。20分放置後、水洗。
RECIPE
【A】ブリーチ/「エドル ブリーチ」+「エドル オキシ」6%(2倍)
【B】インナーカラー/「エドル ヨヨ」Orange
【C】ベース/使用色「エドル」B-7, B-9 +「エドル オキシ」(2%:6%=2:1)
Finish
Arrange Version
オレンジのインナーカラーを主張したいときは、高い位置で結ぶのが◎。シンプルなポニーテールでもおしゃれ度がぐっと高まるので、お客さまがセルフアレンジを楽しみやすくなる。
「エドル ヨヨ」開発ウラ話
井上さん愛用のルベルの塩基性カラーライン「エドル ヨヨ」。その“見えない”こだわりに迫る!
「どれも一緒」とは言わせない!弱点を補強した新世代クリア
塩基性カラーを使いこなす上で、濃度を調整できる「クリア」は欠かせない存在。一方で、クリアで薄めると色ムラができやすい→塗布量が多くなる→薬剤が垂れ落ちる、などの課題があった。そこで「エドル ヨヨ」のクリアは、染着補助成分※を高配合したベース処方を採用し、染着するエリアを広げることにより、薄いカラーでも均一な発色を実現!さらに、剤形の粘度をやや高めに設定しているので塗布しやすい上、他のカラーより大容量なのでコスパも良好。
※エタノール、ベンジルアルコール
Product Information
edol bleach(エドル ブリーチ)
赤みを飛ばしながら、劇的に明るく。
塗り心地がよく乾きにくいパウダーブリーチ。
エドル ブリーチ(販売名:パウダーブリーチLB)
<医薬部外品> 500g
edol(エドル)
「赤み」に縛られない自由な色表現と、自在なテクニックを叶えるヘアカラーシリーズ。髪のコンディションをサポートしながら、透明感のある色みを長く楽しむためのラインナップで、ヘアカラーデザインの表現の可能性を広げます。
エドルn
<医薬部外品> 80g
全77色+ライトナー(LT,LT-EX)、クリア(CLR-PX)、アイボリー(IV)
edol yoyo(エドル ヨヨ)
あざやかなハイトーンも思いのまま。多様な色表現をかなえる塩基性カラー。
エドル ヨヨ
<染毛料/化粧品> 120g(クリアのみ400g)
全12色+クリア
出典:HAIR MODE 2023年9月号(女性モード社)
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