松永英樹さん(Abbey)

ライター 前田正明 | カメラ 更科智子 | 配信日 2011.4.7

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やる限りはトップを目指そうと東京の美容学校に入学

私はクリエイティブな仕事に関心があり、高校時代はファッションの世界に進みたいと思っていました。でも、当時の長崎ではデザイナーやスタイリストなどの仕事がなく、そこで興味を抱いたのが美容師でした。美容師ならその延長でヘアメイクの仕事や東京で活躍できるチャンスがあると考えたんです。実は、私が通っていたのは進学校で、大学に進学せず専門学校に入学したのはわずか3人だけでした。なぜ進学しないのか不思議がられましたが、私はただ勉強をしていい点数を取り、漠然と大学に入ることに疑問を感じていました。それなら、明確な目標を持って美容師になる方がいいと判断したんです。そこで、やる限りはトップを目指そうと思い、東京の美容学校に入学しました。上京した当初は毎日が楽しかったです。田舎と違って、どんなヘアやファッションをしても、誰も何も言わないですから(笑)。専門学校生時代に感じたのは、入学する前は、授業は実技がメインだとばかり思っていたので、学科の多さにビックリしました。もう勉強をすることはないだろうと思っていたのに、一生懸命に勉強をした記憶があります。

松永さんの幼少期

新人時代はPEEK-A-BOOで活躍するのが夢だった

卒業後は有名なサロンに入り、一流の技術を学びたいと思い、数ある有名サロンの中からPEEK-A-BOOを受験して入社しました。入社した頃からPEEK-A-BOOは、自分が想像していた従来の美容室の形態ではなく、一般企業のようにきちんと規律やシステムが確立されている組織だと感じました。入社してからは「このサロンで活躍したい」というのが夢でした。もちろん川島文夫先生はとても憧れていました。でも私にとっては雲の上の存在でしたね。私は他のサロンが分からないので比較できないですが、PEEK-A-BOOもレッスンが厳しくて休日を返上したり夜遅くまでトレーニングしていました。私は入社して4年半でデビュー。最初のお客さまはカットモデルをしてくれた方がお祝いに来店されたので、あまり緊張せずに接客できたことを覚えています。

PREPPY掲載作品

店長としてスタッフのモチベーションアップを心がけた

スタイリストになってからは、自分の技術で多くの方を幸せにしたいという気持ちで仕事をしました。売上も大切ですが、お客さまの満足の為に自分のスキルと実力をアップしたいと考え、営業していました。私はPEEK-A-BOOに13年間在籍して、その間に店長まで任されました。店長になって苦心したのは若いスタッフの指導です。みんなそれぞれ夢が違うし、中には一番を取らなくてもある程度のレベルで満足する人もいます。そんな彼らのモチベーションを上げるのに苦労したことがあります。ただ、有難いことに技術面でのマニュアルは社内で完璧にできていたので苦労することはなかったですね。川島先生と接して影響を受けたことは、妥協しないデザイン作りや高い志を持つことでした。例えば、カットをする時のフォームやデザインの発想などすべてにおいて影響を受けました。

松永英樹さん(Abbey)

売上げや集客力がアップしてアートディレクターに就任

私は28歳の時にPEEK-A-BOOのアートディレクターに就任しました。これは、技術力や売上げ・集客力などさまざまな要素で条件をクリアし、いただける役職です。私が就任した時は6名いました。今振り返れば、顧客満足を第一に考え、徹底して行ったことが集客につながったのではないかと思います。とにかく、お客さまには笑顔で帰っていただきたいと思い、毎日その繰り返しで仕事をしていました。それと、川島先生は昔から、『ナンバーワンよりオンリーワンになりなさい』とよく言われていました。それは、他の美容師にはないオリジナルな自分になるということです。その言葉が今でも心に響いていて、お客さまにとって自分が最高の美容師であるように努めています。また、メディアに取り上げられて自分の作品を紹介していただく機会が多かったのもラッキーでした。当時は美容師ブームで、雑誌に掲載されたサロンは注目を集めた時代でしたからね。

松永さんの作品

独立後にNIGO氏とのコラボで原宿にサロンをオープン

それ以降は、サロンワークやそれ以外の仕事などで、徐々に自分の実力を試してみたくなりました。独立を意識し始めたのはその頃で、会社と相談して後輩を育成した後に退職しました。独立して出店する際に、一番苦労したのは物件探しでした。最初のお店は原宿にオープンしたBAPE CUTSです。そのサロンは、A BATHING APEのプロデューサーであるNIGOさんとのコラボレーションで展開しました。彼とは、自分の好きなファッションを通じて知り合った友人です。お店は、ストリートファッションのテイストを感じさせながら、その時代性に合わせた店舗展開をしました。NIGOさんからは、美容師とは違う柔軟な発想に刺激を受けました。また、彼は若くして成功を収めていたので経営者的な視点で多くのことを学びました。来店客は、今までごひいきにしていただいていた方が8割。残りの2割はファッションブランドをイメージして来られた若い方たちでした。

松永英樹さん(Abbey)

表参道に移転して新しいサロンブランドを立ち上げる

独立した当初は、経営面での難しさを痛感しました。それは、サロンワークと売上げと組織作りの3つのトライアングルが、バランスよくまとまらなかったからです。やはり、最初の1年は支出のことで不安になります。それを払拭するために、集客面で積極的に雑誌の仕事をさせていただいたり、お客さまに満足を与えて次回も来店していただくように努力しました。さらに、その方からのご紹介を増やすように頑張りました。多分、他のサロンでも同じようなことやっているとは思いますが、それをコツコツと継続しました。その後、立地的にもいい環境に変わりたいと考えてタイミングを計って5年後に表参道に移転。それが、現在のAbbeyです。移転に際して新しいサロンブランドを立ち上げたいと思い、NIGOさんと相談してオリジナルの展開にしました。サロンのコンセプトは、リラクゼーションと優雅な気分を味わえる空間です。デザインは、ナイキ原宿店などのプロデュースを手掛ける有名インテリアデザイナーの片山正道さんにお願いしました。さらに、この空間にピッタリくる椅子が見つからず、片山さんと一緒にセット椅子を作ろうという話になったんです。そこで、どうせ作るなら、良いものを作って多くの方に使ってもらいたいと思い、タカラさんに協力していただき「LIM」というシリーズを作らせていただきました。もちろんデザインはプロの片山さんにお任せしましたが、使う側のプロとして、使用感や使い勝手、堅牢性など色々と意見を取り入れていただきました。

Abbey

過去の自分に負けないように努力することが大切

原宿での経験があったので、移転後は経営的な不安はあまりなかったです。それよりも、表参道の駅から徒歩で1~2分の場所なのでお客さまからとても好評です。その結果、もっと友だちを紹介したいという嬉しいお声もいただきました。スタッフ教育に関しては、美容師である前に、一人の人間としてどう思うか、感じるかを考えるよう指導しています。やはり、幅広い方々が来店されますから、接客業として、技術的な教育と平行して人間形成も高めるように努力しています。また、日本は長い不況の時代が続いていますが、私は他のサロンや世間一般と比べたことはありません。むしろ、昨年と今年、あるいは昨日と今日というように、自分たち自身を比較しています。売上げや技術やサービスなどあらゆる面で過去の自分に負けないようにもっと向上したいという考えで指導しています。その結果、移転後も順調に伸び率を上げています。

松永英樹さんとスタッフの方々(Abbey)

新しいテイストを1つ取り入れてヘアをデザインする

美容師としての私は、その人らしさを大切にしながら何か新しいテイストを1つ取り入れてデザインするように心がけています。言葉にすれば、『New One』を盛り込む感じです。また、洋書が好きなのでデザインやイメージの参考にすることもあります。カメラマンやモデルなど世界のトップレベルのアーティストたちが手がける作品には、大きな影響力がありますからね。ただ、それがすぐに流行ることはありませんが、数ヶ月後のトレンドを見るとそのテイストとリンクしていることに気づきます。美容師である私たちがそんな新しいテイストや流行の流れをいち早く察知して、それをお客さまのデザインとして反映させることが大切だと思います。

PREPPY掲載作品

機械ではできない人間の手で作る仕事に誇りを持って

表参道に移転し、3年後には南青山にAbbey2を出店することができました。今後は、技術者になるスタッフがもっと増えてくるので、彼らを伸ばすことが目標です。それと比例してお客さまが増えたら、さらにもう1店舗をオープンさせたいですね。やはり、これから若いスタッフたちがもっと活躍できる環境を整える必要があると考えています。最後に、この業界を担っていく若い人たちに対して、美容業はなくてはならない仕事なので、夢や希望を持って頑張ってほしいと思います。今は、パソコンやケイタイが普及して情報を得たりネットショッピングができる便利な時代です。でも、ヘアスタイルは人間の手を介さないとできません。そのことに誇りを持ってください。そして、目標を持つ時は長期的な夢と小さい夢を両方もって、1つずつクリアしていけば壁も乗り越えられるはずです。夢があれば、おのずと道は開けてきます。最初からすべてできる人はいないので努力を続けて頑張ってください。

松永英樹さんとスタッフの方(Abbey)
松永英樹さん(Abbey)

松永英樹(マツナガヒデキ)

有限会社アビー代表取締役。長崎県出身。東京マックス美容専門学校(2年制)卒業。1989年にPEEK-A-BOOに入社。当時、最年少の28歳でアートディレクターに就任。その後、同サロン原宿店店長に就任。2002年に円満退社し、ファッションブランドA BATHING APEプロデューサーNIGO氏とのコラボレーションで原宿にBAPE CUTSをオープン。2007年に新たなブランドサロンとしてAbbeyを表参道に立ち上げる。2010年には南青山にAbbey2をオープン。現在、サロンワークを中心にファッション誌・広告など様々なヘアメイクを手掛ける。また、美容商品の開発、講習活動など多方面で活躍中。

シリーズ:この人から学ぶ、成功の秘訣「TBMG」

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