本田 真一さん (HONDA AVEDA hair&spa)

消費社会から環境に還元できる社会へ。今こそ、理美容室の変革期

『HONDA PREMIER HAIR』の3代目に生まれ、海外での活動を経て『HONDA AVEDA hair&spa』をオープンした本田真一さん。本田誠一さんを父に持ち、家業を継ぐことの難しさを感じたこと、12年の海外生活で体感したこと、さらに近年フォーカスされている環境への配慮について、本田さんのお考えをお聞きしました。

ライター 森永 泰恵 | カメラ 岡崎 累 | 配信日 2023.9.11

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家業を継ぐレールには乗ったが、親の名前に頼れない海外での修行を決意

家業を継ぐことに抵抗はありませんでしたか。

本田真一さん

祖父が1958年に神奈川県・大和で理容室を開業し、父 が現在の『HONDA PREMIER HAIR』の礎を築いたのですが、当時の父は国内外を飛び回る日々でほとんど家にいなかったこともあり、祖父がよく僕と遊んでくれました。

「お前は3代目だから、がんばらなきゃいけないんだぞ」といつも言っていたのを覚えています。祖父は飲みの席ではベロベロに酔っ払って盛り上がっているのですが、いざ仕事となると別人のようになり、お客さまや仕事道具を本当に大切にし、「早くてきれいに丁寧に」が口癖でした。


忙しい父と過ごした時間はあまり多くはなかったのですが、父がヘアショーに出たりメディアに取り上げられたりしているのを見て、子どもながらにすごいなと思っていましたね。

周りの人から「お父さんが有名だから大変だね」と言われることもあり、それをプレッシャーに感じたこともありましたが、理美容師以外の選択肢があるという考えも浮かばず、高校卒業後はごく自然に家業を継ぐレールに乗って理美容専門学校に進学しました。


幼い頃から日本の理美容業の厳しさを間近で見ていたからでしょうか、卒業後は実家のサロンで修行を積みたいとは思わず、かといって別のサロンで修行をするという感じでもなく......。

当時(90年代後半)流行っていたブラックカルチャーや 音楽に影響を受け、海外で修行してみたいと思いました。

日本にいるとどこにいても「本田誠一の息子」という大きな看板を背負い続けなければならず、それがなんとなくフェアではない気がしたんです。だからこそ、そのしがらみとは一切関係のない場所で挑戦しようと思いました。家業を継ぐことが宿命ではあるけれど、当時は一旦、自分が興味を持った世界の知見を広げたいと思ったんです。

有名メゾンのコレクションに携わり、ふと疑問が湧いた

12年間の海外生活を経て、帰国されたのはなぜですか。

本田真一さん

1999年に渡仏し、最初はパリのサロンで働いたのですが、フランス美容はフランス人がやるものという文化の中で、ブラックカルチャーを意識した格好をしていた僕はなかなか受け入れてもらえませんでした。

自分がカッコいいと思っていることがかえって仇になる、自分のスタンダードが海外のスタンダードに当てはまらないこともある、それを知ったことが海外生活での第一歩でした。


その後ロンドンに渡り、ヴィダル・サスーンのスクールに通ったのちに、2005年に当スクールのアートディレクターを務めていた Peter Gray氏のアシスタントになりました。

サロンで働くのではなく、ファッション業界のヘアアーティストとして第一線で活躍する彼と共に世界中を回り、様々な有名メゾンのコレクションに携わらせていただきました。ロンドンで8年間活動した後は、ニューヨークに移りファッション業界のヘアアーティストとして活動。これは僕の夢が叶った瞬間でもありました。


しかし、コレクションなどの華やかな世界の裏側には、美しいものをつくればつくるほどモデルの髪や頭皮を傷めてしまっているという現実にも直面していました。

その先に未来はあるのだろうか......そんな思いを巡らせていたときに、神奈川県・辻堂に新しく「テラス モー ル湘南」という商業施設ができるから、そこで AVEDAサロンをやってみませんかとお声をかけていただいたんです。AVEDAは地球環境に寄り添った理念のもと1978年に創業した米国ミネアポリスのヘアブランドで、当時、その商材を使った美容院の全国展開を測っている最中でした。

当時はサロンの最先端といえば東京というイメージが強かったのですが、海も山もあって自然と共存している辻堂という地で、地球環境に配慮しながら心地よさやカッコよさを提供できることは将来性もあるのではないかと希望を持ちました。

僕はそれまでパリ、ロンドン、ニューヨークという大都市を活動の拠点としてきましたが、首都圏から少し離れた場所から地域に密着し、いろいろな発信をしていくことが新たなスタイルになるのかなと。そこで2011年に帰国することを決意しました。

何かを捨てるのではなく、別のものに形を変えて引き継いでいく

ご自身でサロンをオープンされるに際して、継承したことと刷新したことは何ですか。

メンズブース

初代である祖父のお店はバーバーでしたから、父の代になってレディースにもフィールドを広げたことは、祖父にとっては「うちを潰す気か!」というくらいの一大事だったそうです。

父は理容室を進化させ、発展・継承させていくために時代の流れに乗りながらマインドを変えたり、継承していくものは残し、古いものは捨て、新しいものを取り入れたりして進めていきました。

僕もその変化の様子をそばで見てきましたが、今の時代は何かを捨てて新しく始めるというより、捨てるという概念ではなく別のものに形を変えて引き継いでいくという考えであるサーキュラーエコノミー(循環型経済)にシフトチェンジすべきではないかと思うんです。それが新しい力になると考えています。


理美容業は消費するものがとても多い職種です。カラー剤やシャンプー、その汚染水など、人を美しくすればするほど、そのバックグラウンドでは環境に負荷をかけています。自分のやりたいことを突き詰めて売上を上げるだけでなく、環境に配慮しながら働くことと向き合い、家業や理美容をどう繋いでいくかを考えなければならない時代に入ったんだと思っています。

お取引している企業の方々と理解を深め、協力し合うことも大切です。僕だけでなくスタッフも同じで、自分のやりたいことを利己的に追求するだけでなく、社会に対して何かを貢献しているという意識を持っていけば、より仕事に対しての満足感を持てるでは無いでしょうか。


大量生産、大量消費がベースだった時代は常に数字に追われていました。売上至上主義の文化はまだ根強く残っていますが、もちろんビジネス面ではそこもしっかり考えなければ成立しないのですが、売上を上げれば上げるほどゴミを出しているという現実と向き合い、サーキュラーエコノミーの考えとの折り合いを追求することが課題だと考えています。

僕は3代目なので祖父や父の歴史がある分、とても幅広い方々との関わりがあります。それを今後、僕がどう生かしていけるか、そういった方たちと一緒にどんな新しい未来をつくっていけるかが鍵になると思っています。

日本人の根底にある自給自足の精神に今こそ立ち返るべき

サステナブルな考え方は日本より海外のほうが先進的だと思われますか。

サステナブル

一概にそうとも言えないと思います。歴史を紐解いてみると、昔の日本は酒屋さんがビール瓶を回収してそれを再利用していましたよね。

もっと時代を遡ると、江戸時代などは鎖国をしていましたから自給自足をしなければならず、自然にサーキュラーエコノミーが実現できていたと考えられます。

ところが明治時代から海外の文化が流入し、数字を追求する文化や大量生産・消費が当たり前となり、古き良き日本の循環サイクルがくずれてしまったように思います。しかし、日本人の根本にはサーキュラーエコノミーを体現できる自力があると僕は思うんです。

理美容業をちゃんと成立させながら循環していけるようなメイドインジャパンの技術やサービスを海外に輸出できれ ば、日本の理美容師さんの価値も上がり、海外でもっと活躍できると思います。

海外の理美容業界は、日本より格式が高い位置づけに

海外のサロンと日本のサロンとでは、どんな違いがありますか。

ヘッドスパ

デザイン的な部分については、日本と海外とでそもそも価値観や需要が違うので、端的にどちらが上手いとかセンスがあるとか、そういう比べ方はなかなかできないのですが、サービスの質や細やかな気づきについては、日本のサロンは素晴らしいと感じています。特にヘッドスパやフェイシャルエステなどのリラクゼーションに関しては、よく教育が行き届いているのではないでしょうか。

日本人の国民性的に奉仕の精神やおもてなしの精神がもともと備わっていることが影響しているのかもしれませんね。


日本のサロンは、たとえばカット料金だと1,000円 ~10,000円超くらいで価格設定されているお店が多いと思いますが、ロンドンやニューヨークだと安いお店もあれば50,000円を超えるお店も数多くあり、理美容院や理美容師の格差の大きさを感じざるを得ないのですが、理美容業界全体の社会的な地位は日本より相対的に高い印象があります。


日本においても、たとえば日本髪や老舗のバーバーなど古くからの文化に根付いている分野に関しては独自の立ち位置を確立していますが、それ以外の理美容院は過当競争に陥りがちな印象です。

そこをどう打破していくかが今後の理美容業界の課題ではないでしょうか。


他業種との関わりを広げていくことが大事

日本のサロンの進化に必要なことはなんでしょうか。

本田真一さん

『HONDA PREMIER HAIR』の大和本店は住宅街の中にあるので地域に根付き、地域の方たちと共にお店が成り立っており、横のつながりが非常に深いんです。この地域密着型のつながりはとても大切なことだと思っています。


『HONDA AVEDA hair&spa』は大きな商業施設の中に入っているので『HONDA PREMIER HAIR』のような横のつながりを生み出すことは難しいのですが、サーキュラーエコノミーを軸に考えた結果、他業種の方と交流を持つことが大事だと思い、今年から、理学療法士の方と合同研修会を不定期に開催しています。理学療法士の方たちは人に触れる仕事なので、人が心地よさを感じる「タッチング」という触れ方を教えていただいたりしています。お互いの職業は、人に触れることや人を癒すこと、という共通項があります。


我々、理美容師は、これまで理美容師だけで成り立ってきました。しかし、これからの時代は他業種との関わりをもっと広げていかないと業界自体が前に進んでいくことができない気がしています。

互いの価値を高めながら、分解と統合を繰り返して進化する

理容と美容の違いについて、どうお考えですか。

本田真一さん

もともと理容と美容の世界は別物でしたが、時代と共に融合し、壁を超えて1つになりつつあります。例えば、近年では美容院でメンズカットを受け入れることはノーマルとなっています。『HONDA AVEDA hair&spa』においては理容師と美容師の両方が在籍し、ひとつのサロン内で理容登録をしているエリアと美容登録をしているエリアに分かれています。

理容登録をしている個室にはメンズ用の椅子を設置して顔剃りができる他、VIPルームとしても使っています。


ここ数年でLGBTQの方への配慮が社会的にクローズアップされ、性差を超えた新しい概念が生まれてきました。男女で分けるというのではなく、ユナイテッドに線引きのない世界観が広まりつつあります。

それが進化すればするほど、僕はこれまでの流れとは反対に理容と美容が再び明確に分かれていくのではないかと考えています。理容だからできる価値、美容だからできる価値がそれぞれの「個性」として確立され、そこへさらに理美容という新しいジャンルが生まれ、その3本柱で進んでいくの ではないでしょうか。

そして時を経て再び融合の時代となり、さらに時を経て分かれていく、まさに細胞分裂のように分解と統合 を繰り返しながら進化していくのだと思っています。

「主張」より「調和」と「循環」のマインドでお店を運営したい

オープンから12年が経ちましたが、ご自身の海外経験はどう生かされていますか。

本田真一さん

僕は姉と妹2人の女兄弟に、エネルギーにあふれる父と母に囲まれる中で、自然と「主張」というより 「調和」を重んじながら育ってきました。12年間の海 外生活においても、世界で活躍するためにはどうしたらいいのか悩み続けましたが、結果的に僕の持っているバックグラウンドや日本人という国民性からくるきめ細やかさが自分の武器になることに気づいたんです。

前に出すぎず、1歩引くことができる国民性をうまく利用して強みに変えることで、グローバルで活躍できることを実感しました。

つまり、僕自身のパーソナリティ=気が利くことや、丁寧な仕事ぶりなどによって周りの人に安心感を与えることができ、次の仕事につなげられたのだと思います。自分のやりたいものをつくるという概念はありませんでした。

僕が細やかにケアすることでモデルが安心して任せてくれて、その延長線上で求められているヘアスタイルを見極めてつくるというやり方を評価して僕を選んでいただいていたと思います。


そういった「調和」や「循環」というマインドが今の時代にジャストフィットしている感じがするんです。それを 『HONDA AVEDA hair&spa』にもうまく落とし込んでいけたらいいなと考えています。

日本人というブランド価値が次第に高まっていった

海外の人から日本人はどう見られていると思いますか。

本田真一さん

僕が渡仏した1999年当時はSNSも発達しておらず、日本人といえばメガネをかけてカメラをぶら下げているというステレオタイプなイメージが根強くありました。

しかし2000年代に入るとスポーツ界でサッカーの中田英寿選手や野球のイチロー選手などが世界的に活躍し始めたり、若手の日本人デザイナーが注目を集めたりして、日本人の立ち位置が徐々に変わってきたように思います。

日本人のプライオリティが上がり、SNSを通じて世界の人たちが日本のことを知るようになって、日本人の繊細さはもちろん、日本独自の文化や価値観が世界中に認識されるようになりました。


僕は今でも海外のヘアーの仕事に携わっていますが、これまでなら僕には入ってこなかったような仕事が舞い込むようになったり、日本人が世界の表舞台で活躍できる場が増えてきたように感じています。

日本人というブランド価値がとても高いので、海外のアーティストの方もリスペクトを持って接してくれます。先人たちが培ってくれた日本のブランド力が僕を後押ししてくれているのを強く感じています。

環境に配慮し、感謝される人になることが大事

理美容師は今後、どうあるべきだと思いますか。

本田真一さん

理美容業は技術職であり、人に触れる職業でもあるので、良い技術と良いサービスを提供することで人を喜ばせることができますし、それが僕たちの使命でもあります。

そこにプラスして社会貢献の意識をもって環境に配慮することは絶対的に必要なので、他業種の方たちと協働してアイディアを出しながら、シンプルにそこを追求していくことが大切だと思います。


これまでの消費社会においてはマーケティング的な要素が非常に強かったため、世の中は何を求めているのか?トレンドは何か?に注力して製品が開発され、メニューがつくられてきました。

しかしこれからは、白髪で困っているお母さんのためにどうしたらいいか考えるように、もっと身近なことにヒントを得て、自分の家族や恋人が必要としているものに応える製品やメニューを提案することが大事だと思うんです。それを続けていけば、おのずとお客さまから信頼される美容師になれると思います。


僕は跡取り息子として大切に育てられ、今思えば弱虫な子どもでした。

それでも一念発起して海外へと渡り、渡ったはいいものの現実の厳しさに打ちひしがれ、何度も帰ってこようと思いましたが、中途半端に帰っても日本では何も通用しないことはわかっていたから耐え忍んで生きていました。

父とは違う道をあえて選んだのですが、思い切って僕を海外へ出してくれた両親に本当に感謝しています。

環境が整えば整うほど感謝の気持ちを忘れ、すべてが当たり前になってしまいがちですが、感謝の心を忘れずに歩んでいきたいと思います。

本田真一(ホンダ マサカズ)

本田真一(ホンダマサカズ)

1978年、神奈川県出身。中央理美容専門学校卒業後、1999年から12年間、パリ、ロンドン、ニューヨークを拠点に活動。2005~08年はロンドンにてPeter Gray氏に師事し、有名メゾンのコレクションにディレクターとして参加。2011年に帰国し、神奈川県・辻堂にて『HONDA AVEDA hair&spa』をオープン。サロンワークと並行して国内外のヘアショーやセミナーなど多方面で活躍中。


https://www.instagram.com/masahonda/

HONDA AVEDA

HONDA AVEDA hair&spa

2011年、神奈川県・辻堂のテラスモール湘南にてオープン。30~40代をメインに幅広い年代層のお客さまが訪れ、髪へのダメージや環境に配慮した施術で高い評判を得ている。リラクゼーションにも力を入れており、ヒーリング効果の高いヘッドスパが人気。個室を2つ完備し、くつろぎの空間を提供している。


https://www.honda-aveda.com

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