「彩りのある人生を!Well-being-Life」
人生を彩り豊かに。
それはきっと、サロンワークにもプラスのエネルギーになるはず。
そんな想いで始まったウェルビーイングシリーズ第6回目の後編では、前編から引き続き、働きやすいサロン環境について産婦人科医の取材を通して考えます。
前編 女性が働きやすいサロン環境づくりとは はじめの一歩は月経・更年期を知ること
後編 理美容師が抱える月経・更年期にまつわるQ&A ★今回はコチラ
今回アドバイスしていただく産婦人科のプロ!八田先生のプロフィール
八田 真理子
聖順会 ジュノ・ヴェスタ クリニック八田
理事長・院長
1965年7月生まれ。千葉県松戸市出身。産婦人科医。聖マリアンナ医科大学医学部卒業後、順天堂大学、千葉大学、松戸市立病院産婦人科勤務を経て、1998年実父が開院した「八田産婦人科」を継承し、地域に密着したクリニック「ジュノ・ヴェスタ クリニック八田」として開院。思春期から老年期まで幅広い世代の女性の診療・カウンセリングを行っている。1日80人以上の患者さんを診察し、女性のヘルスケアに関する相談会やセミナーなどを通じて、性教育・不妊・更年期などの正しい知識の啓蒙にも積極的に取り組んでいる。著書に『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』(アスコム)、『思春期女子のからだと心 Q&A』(労働教育センター)など。
※2026年2月現在
理美容師180名アンケートから16の質問に八田先生が回答!
女性の身体は、ホルモンのバランスによって1か月の中でも、年齢を重ねる中でも、ダイナミックに変化します。前編では月経と更年期にスポットライトを当てて、多くの女性が抱える心身の不調について産婦人科医の八田 真理子先生に解説していただきました。
後編ではアンケートで寄せられた理美容師さんが抱える月経や更年期にまつわるお悩みに対して、八田先生が回答!質問の内容からはサロンで働く女性が抱えるリアルな心身のお悩みを知ることができますので、ぜひ男性も読んでみてください。
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月経に関するお悩み
Q1.月経前後のメンタルの不調との向き合い方を教えてください。
A.イライラしたり、塞ぎ込んでしまったり、はたまた両方ということも...。この激しい感情の揺らぎは女性ならではのものです。感受性が豊かな人ほど揺らぎは大きいものです。あなたの特性なので大切にしてみてください。
Q2.メンタルの不調に対して、どのようなケアがおすすめですか。
イライラしてしまう人は大声で歌ったり、身体を動かして、ストレスを発散してみては。ほかにも好きなものを飲んだり、甘いものを食べたり。こういうときはぜいたくするのもいいですよね。塞ぎ込んでしまう人は、体調が悪いことを周りに伝えて周囲の協力を得るのも有効です。
周りに迷惑をかけてしまったり、自己嫌悪に陥ってしまったり、あまりに辛いようでしたら病院へ。婦人科や女性のヘルスケアを専門するクリニックを受診して治療すると良いでしょう。
Q3.月経痛のときに、痛み止めを飲む回数はなるべく少ない方が良いでしょうか。
A.市販の鎮痛剤は、用法・用量を守れば安全な薬です。飲むことに罪悪感を覚えなくてもいいんです。気をつけたいのは、鎮痛剤は胃に負担をかけてしまうということ。
クッキー1つでも良いので、少し食べてから飲むようにしましょう。もし食べることが出来ない場合は、多めのお水で飲むことをおすすめします。
Q4. 少しでも鈍痛があれば、月経中は痛み止めを飲み続けても良いでしょうか。
A.用法・用量を守っていれば大丈夫です。鎮痛剤は月経痛を起こす、子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンという物質の働きを抑えます。鎮痛剤は、痛み始める前に飲むのがポイントです。このプロスタグランジンが分泌される前に飲むと楽になると思います。「鎮痛剤が効かなくなった」という方は飲むタイミングが遅いのかもしれません。ただし、月経のたびに鎮痛剤を飲まないといけないという状態は、月経困難症といえます。子宮内膜症の可能性も疑われます。痛みが3〜4か月続くようであれば婦人科を受診してください。
Q5.薬以外での月経痛への対処法を教えてください。
A.とにかく身体を温めましょう。身体が冷えていると痛みは何倍にも感じます。カイロをお腹と腰に当てたり、腹巻きもおすすめです。あとは身体を動かすことも有効です。つらいと思いますが、少し歩いてみてください。骨盤の血流が良くなって、痛みが和らぎます。最後はやはり寝ることです!
更年期に関するお悩み
Q6.少しでも症状を軽くできる対処法はありますか。
A.ホルモン補充療法(HRT)は、エストロゲンのアップダウンを下支えして、ホットフラッシュに効果的と言われています。大豆イソフラボン由来の成分、エクオールは女性ホルモンと似た作用を持ちながら、余剰なエストロゲンを下げてくれるので乳がん抑制や美肌にもおすすめです。効果的な漢方薬もありますよ。
Q7.薬以外での対処法を教えてください。
A.生活習慣の改善を心がけましょう。更年期は女性ホルモンという守り神がいなくなった状態。それまで昼食を抜いて仕事に没頭してきたという人も、更年期に食生活が乱れると不調が起きやすくなります。食材や調味料にこだわった和食をご自身で作れたらベストです。
さらに良質な睡眠も大切です。若い時のように、7〜8時間朝までぐっすり眠ることはできないかもしれませんが、1時間でも早く身体を横にして休みましょう。
Q8.運動はした方が良いですか。
A.できれば週3回30分以上、少し汗をかくぐらいの有酸素運動をしましょう。加えて、筋トレも。ペットボトルを両手に持って、上げ下げするだけでも十分です。筋肉をつけると、血流が良くなりますし、女性ホルモンの活性化につながります。
Q9.漢方薬で効くものがあれば知りたいです。
A.「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」「加味逍遙散(かみしょうようさん)」「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」は、女性ホルモンを安定させる三大漢方です。血の巡りを良くしてくれます。
多くの人に効くようにさまざまな漢方をミックスしたものもありますが、自分の体質にあった漢方を摂った方が高い効果を発揮します。できれば漢方治療を行う婦人科や漢方内科を受診するのが良いでしょう。
漢方は効くまで時間がかかると思われがちですが、本当に身体に合っていると1週間ほどで変化を感じられることもあります。
Q10.年齢とともに起こる体温の変化に戸惑うことがあります。ホットフラッシュのような症状を乗り越えるにはどのような対応をすれば良いですか。
A.ホットフラッシュは上半身だけカーッと熱くなって、汗が出て、しばらくすると寒くなるというのを1日に何回も繰り返します。つらいですよね。着替えを持ち歩く、首周りが広めに空いたラウンドネックを選ぶ、冬でもさらっとした素材のインナーを着る、うちわや扇子であおぐといった対応ができるでしょう。
治療という点では、ホルモン補充療法(HRT)が効果的です。またホルモンフリーの薬の臨床試験が行われていて、海外ではすでに販売されています。日本にも来年以降上陸するようなので、期待しています。
Q11.働きながら更年期を乗り越えるためにはどうしたら良いですか?
A.もちろんご自身の体調と相談しながらですが、更年期だからこそ、働いたら良いと思います!ずっと家にいて、身体を休めなくてはいけないということはありません。更年期になると、月経や妊娠の心配がなくなります。40代、50代になると身体は転換期を迎えますが、仕事も充実し、脂が乗っている時期。これまで積み重ねてきたキャリアを存分に活かせるチャンスです。ちなみに私は今、人生最高の体調です!
Q12.更年期のメンタルの不調との付き合い方はありますか。
A.更年期うつと呼ばれる症状があります。容姿や体力の変化にも直面して、気分が落ち込むこともあると思います。そんなときは食生活を整えて少しでも運動するのが良いですね。好物を嗜むと幸福感を得られるのではないでしょうか。経済的な余裕があれば、自分に投資をするのも良いでしょう。
日常生活で気をつけると良いこと
Q13.眠気や腹痛など、変化に対応できる身体づくりには食べ物が大切ですか?
A.もちろん大切です!食べ物は一番のエネルギー源です。可能であれば、自炊してみましょう。現代人はカロリーはとっていても、ミネラルやビタミン、鉄分が不足していることも。栄養素が豊富な旬のものを召し上がってください。
男性の更年期について
Q14.男性の更年期障害についても、知りたいです!
A.男性は35歳ぐらいから、緩やかに男性ホルモン(テストステロン)の分泌量が減り、女性と同じように40代以降に心身の不調が増えていきます。男性更年期の代表的な症状として、性欲の低下に勃起障害(ED)があげられます。男性としての自信が失われてしまうと、不眠や食欲不振、うつ症状などが現れます。がんや高血圧、心筋梗塞、痛風、コレステロールの上昇といった疾患のリスクも高まります。また睡眠時無呼吸症候群も、男性更年期の症状の一つとされています。
Q15.男性更年期の特徴を教えてください。
A.女性と比較すると、男性の方がうつによる死亡率が高いと言われています。テストステロンの注射やクリーム、DHEA(副腎必須ホルモン)のサプリメントなどでケアすることが可能です。近年は男性にも更年期があるという認識が広がってきたので、男性更年期を専門にする病院も以前より増えてきています。
Q16.男性更年期への対処法はありますか。
A.女性の更年期対策と同様に、何よりも食事の見直しと運動、筋トレが有効です。生活習慣を整えることが後々の心身の健康につながります。
たくさんの質問をありがとうございました!私自身、産婦人科医でありながら知らないことがたくさんあって、女性ホルモンに翻弄されつらい思いをたくさんしてきました。若い頃は、男性に生まれたかったと思うこともありました。しかし、今では女性に生まれて最高と言い切れます。近年は治療の選択肢が増えました。つらい月経や更年期を一人で抱え込むのではなく、ぜひ産婦人科を受診していただきたいです。正確な情報をキャッチして、一歩一歩前進していきましょう。
八田先生に男女180名の理美容師さんからアンケートで寄せられた質問に答えていただきました。リアルなお悩みだからこそ、みなさんの明日からの生活に役立つのではないでしょうか。
取材・原稿:米山 奈津美 |カメラ:菅野 幸恵
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