19歳で独立、3年で全国展開。「逆張り」でメンズ美容業界を塗り替える
中学卒業と同時に美容の世界へと飛び込み、19歳で独立、その後主婦向けサロンやハイトーンカラー特化サロンを経て2022年、メンズ専門サロン『L-MARK』をオープンさせた池谷義彦さん。
『L-MARK』設立からわずか3年でFC含め全国展開を果たしました。目標は「2029年までに全国47都道府県すべてに出店し、150店舗を達成すること」。池谷さんを突き動かす美容哲学と経営術に迫ります。
ライター 森永 泰恵 | カメラ 岡崎 累 | 配信日 2026.9.24
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セルフカットが好評を得たことで、最短で美容師になろうと決意
なぜ中学卒業と同時に美容の道を選んだのですか。
中学生の頃、山P(俳優の山下智久さん)に憧れ、山Pのようにカッコよくなりたい一心で近所の理容室に行ってみましたが、なかなか思うような髪型にはなりませんでした。当時、メンズは昔ながらの理容室に行くのが普通でしたが、僕は昔ながらの雰囲気に馴染めず、思い切って美容室に行ってみることにしたんです。雑誌の切り抜き写真を手に山Pヘアをオーダーしましたが、それでも思うようにはならず、中学生の僕は「ちょっと違う」とも言えませんでした。理想のヘアを求めて近隣の美容室をいくつも巡ってみたものの、店内のほとんどを占める女性客の中で過ごすことに耐えるのもつらくなり、行き着いた先はセルフカットでした。母が元美容師(僕が生まれる前に引退)なので家にハサミがあり、母からセルフカットを教えてもらいながら始めたのがきっかけです。それが好評で友人からカットを頼まれることも増え、次第に自分の中で「美容師になる」という思いが固まっていきました。そうと決めたら高校には進学せず、すぐ就職して通信で免許を取ることにしたんです。
中学卒業後に地元のサロンに入社しましたが、理美容師の下積みが長いことは覚悟の上だったのでとくにギャップを感じたわけではありません。強いて言えば早起きに苦戦しました。8〜9時出社なので特別早くはないですが、営業後のレッスンが終わると日をまたぐ時間まで毎日遊んでいたのでつらかったという(笑)。全力で働き、全力で学び、全力で遊ぶ毎日は結構楽しかったですね。辞めたいと思ったり苦痛に感じたりしたことはないかもしれません。ただ、自分が次のステップに進みたいタイミングと、お店のカリキュラムが合わない感じがして、環境を変えたい気持ちが芽生えていました。
年間1万人以上をカットし、19歳で両親のサロンに紛れ込むように独立
美容師免許取得後は、どんな経験を積んだのですか。
2年後の17歳で美容師免許を取得し、転職するなら学校の同期が就活をしている時期がいいなと思い、そのタイミングでカット専門店に入社しました。そこでは子どもから70代、80代まで幅広い年代のお客さまを毎日50〜60人カットしていました。当時は1日12時間以上サロンに立っていることも少なくなく、1カ月1,000人はカットしていたと思います。2年間お世話になりましたが、1,000人に満たなかった月は1回だけでした。1人にかけられる時間は10分、カウンセリングは30秒という世界ですが、お店自体が美容師のパフォーマンスを最適化できるような設計になっているので、急いでカットしようと焦っていたわけではありません。先輩にも恵まれ、このような環境で仕事ができたことは本当に貴重な経験になりました。
19歳のときに母がパートで美容師に復帰し、その後に父が美容室をつくることになったため、僕はそこに紛れ込むような形で独立することになりました。もともと独立を目標にしていたわけではありませんが、何かをプロデュースすることには興味がありましたから、これはチャンスだと思ったんです。
【L-MARKの沿革】
2012年 主婦向けサロン『ヘアーズレスパ』をオープン
2013年 『ヘアーズレスパ』2号店をオープン
2015年 『ヘアーズレスパ』3号店をオープン
2016年 『ヘアーズレスパ』内で17時以降の時間帯にハイトーンカラー特化サロン『L-MARK』をオープン
2017年 『ヘアーズレスパ』を譲渡し、『L-MARK寝屋川店』をオープン
2018年 『L-MARK寝屋川店』をレディス専門店にチェンジ。寝屋川市にメンズ専門店『L-MARK maps』をオープン
2022年 店舗を集約し、メンズ専門店『L-MARK寝屋川店』としてオープン
2023年 『L-MARK梅田店』『L-MARK心斎橋店』をオープン
2024年 『L-MARK枚方店』をオープン(FC第1号店)
2025年 『L-MARK京都河原町店』『L-MARK神戸三宮店』『L-MARK天王寺店』『L-MARK渋谷店』『L-MARK茨木店』『L-MARK堺東店』『L-MARK豊中店』『L-MARK高槻店』『L-MARK樟葉店』『L-MARK吉祥寺店』『L-MARK四条烏丸店』『THE L-MARK OSAKA』12店舗オープン
2026年 『L-MARK大宮店』『L-MARK神戸元町店』『L-MARK京都駅前店』『L-MARK松山店』『L-MARK表参道店』『L-MARK和歌山店』『L-MARK西心斎橋店』『L-MARK名古屋店』『L-MARK北千住店』『L-MARK立川店』『L-MARK本山店』『L-MARK草津店』『L-MARK柏店』『L-MARK川越店』『L-MARK川崎店』計画を含め30店舗オープン予定
スーパーの目の前に出店、3年で3店舗に拡大
独立後の経緯を教えてください。
両親がやろうとしていたのが白髪染めに特化した主婦向けサロンだったので、僕はまず立地をどうするか考えた結果、スーパーの目の前に出店することを決断。駅からは徒歩20分の場所でしたが、主婦向けなので駅前に出す必要はないと考えたんです。こうして2012年、僕の故郷である大阪府寝屋川市に席数わずか3席の『ヘアーズレスパ』がオープンしました。スーパーの出入り口からよく見える路面店なので視認性は抜群。チラシを配ったり、地域の情報誌に掲載したりして、とにかく主婦の目の届くところに広告と宣伝をし、集客に力を入れました。
僕はもともとメンズが得意でしたが、美容師=モテる、モテそう、女性客から人気を得られれば売れっ子になれるというイメージがあったことと、当時は美容師がメンズに力を入れているイメージがなかったことが重なり、レディス向けサロンを立ち上げるのは自然なことでした。不安がなかったと言ったら嘘になりますが、若かった僕はそこまで深く考えていなかったというのが正直なところです。それでも当時は経営の本をたくさん読み、経営セミナーにも足を運びました。
おかげさまで経営はすぐ軌道に乗りましたが、僕が2年間お世話になったカット専門店は数百店舗を展開していたため、1店舗の成功では「成功した」と捉えることができませんでした。店舗展開を拡大させることを前提に、2013年には2店舗目、2015年には3店舗目を出店しました。
求人とスタッフの定着に苦戦、SNS時代の波に乗ってブランドチェンジ
ハイトーンカラー特化サロンを始めたきっかけは何ですか。
集客は順調だったのですが、求人とスタッフの定着に苦戦。それは盲点でした。なかなかスタッフが集まらない、集まったとしてもうまく人間関係を構築できなかったんです。年齢が大きく離れているスタッフからはかわいがっていただき、今もバックオフィスで働いてくれているのですが、10歳くらい上のスタッフとはお互いにやりづらさを感じていたと思います。そこがシンプルにうまくいきませんでした。白髪染め特化というコンセプトや集客そのものに問題がなくても、スタッフの問題でこれ以上の店舗展開は難しいと思ったんです。
その頃、世の中は本格的なSNS時代に突入しました。今いる共同代表のうちの3人と『ヘアーズレスパ』で出会ったのですが、彼らのような若手スタッフの活躍の場を増やしたいと考えた僕は、お店のコンセプトチェンジを模索。そこで、主婦層の客足が途絶える夕方17時以降の時間を使い、当時流行り始めていたブリーチを駆使したハイトーンカラーを軸としたハイトーンカラー特化サロンを試験的に始めてみることにしました。それが2016年に誕生した『L-MARK』です。セミナーに行ったり、臨店講習を受けたりしながらカラーの知識を深め、Twitter(現X)で集客を試みたところ、学生を中心に多くのお客さまを集めることができました。放課後の時間帯なのでちょうどよかったのだと思います。
反響の大きさを受け、新生『L-MARK』として新たな船出を決意
『L-MARK』はその後、どのように進化したのですか。
ハイトーンカラー特化サロン『L-MARK』は寝屋川市の郊外で展開していたにもかかわらず評判が評判を呼び、またたく間に大ヒット。予約をお断りしなければならないほどの大盛況となりました。その圧倒的な結果に、SNSの効果の大きさと若い世代をターゲットにする美容室の可能性を強く感じた僕はコツコツと資金を貯め、ゆくゆくは若い世代向けのサロンを駅前に出そうと考えていました。
『ヘアーズレスパ』は3店舗まで拡大し、順調ではありましたが、僕は『L-MARK』の可能性に賭けてみることを決意。『ヘアーズレスパ』はスタッフと母に譲り、2017年、『ヘアーズレスパ』の一角で展開していた『L-MARK』は寝屋川市駅近くに新生『L-MARK』として生まれ変わり、オープンしました。僕の弟をはじめ後に共同経営者となる人材が集まり始めていたのもこの頃です。
主婦向けサロン、ハイトーンカラー特化サロン、と形を変えていく中、僕だけはずっとメンズのお客さまばかりを担当していました。メンズが得意なスタッフがいなかったため、男性客が来ると全部、僕が担当。美容師になったのもセルフカットがきっかけですから、得意なメンズカットを武器に幅広い世代から指名していただき、お店のブランドとは別に僕だけメンズを担当していたというわけです。ブリーチもレディスのスタイリングもできるのですがなかなかやる機会がなく、撮影担当として参加していました。
男女で店舗を分け、コロナ禍を機に『L-MARK maps』が大バズリ
なぜ『L-MARK』を男女で分けることにしたのですか。
僕は『L-MARK』においても相変わらずメンズを担当し、僕の弟が主にレディスを担当していました。僕と弟とで分業化が進み、その下で働くアシスタントも自然とメンズを得意とする人、レディスを得意とする人に分かれていったんです。同時に、お客さまも時間帯によって分かれていきました。日中はレディスが多く、夜になると仕事終わりのメンズが8割を占めました。当然、日中に来店したメンズのお客さま、夜に来店したレディスのお客さまが居心地の悪さを感じるように。僕が中学生の頃に感じた違和感が自分の店で起きてしまったんです。そこで2018年、寝屋川市に新しく出店して『L-MARK maps』と命名。こちらはメンズ専門店に、既存の『L-MARK』はレディス専門にし、男女で分けることにしたんです。
2020年に入るとコロナ禍となり、『L-MARK』は自粛ムードの影響で来店周期がかなり遅くなって大きな打撃を受けました。一方『L-MARK maps』は学生がメインターゲットだったため、学校が休みになってむしろ来店頻度が増え、忙しくなったんです。さらに「おうち時間」の影響もあってSNSが盛り上がりを見せ、僕自身のSNSがヒットしたこと、さらには関西に住んでいるモデルの卵や俳優活動をしている子たちが『L-MARK maps』に来てくれて、それをSNSに投稿してくれたことも大きな反響を呼びました。『L-MARK maps』は大阪の中心地から電車で30分くらいかかる寝屋川市という場所にありながら、関西のメンズインフルエンサーの来店をきっかけに大バズリし、おしゃれを求めて関西中からお客さまが来る店へと成長しました。
自分の強みを生かしたメンズ専門サロンで勝負を挑む
メンズ専門サロンへのブランドチェンジの理由はなんですか。
『L-MARK maps』の名は広く知られることとなり、それに引っ張られるように求人で苦戦することもなくなって、僕はメンズ専門サロンに勝機を見出しました。今までずっとメンズを担当してきて、自分の美容人生、結局はメンズだ!と思ったんです。その頃はスタッフも大勢集まっていたので、自分の強みを前面に出してやってみようと考えました。
2022年、本格的にメンズサロンへと舵を切り、店舗を集約して寝屋川市駅前に『L-MARK寝屋川店』を新規オープンしました。この頃になると東京で成功を収めていたメンズ専門サロンが大阪にも進出していましたが、メンズ専門サロンはまだまだブルーオーシャン。男性には女性客ばかりの空間への行きづらさや、思うようなヘアにならなかった経験が一度はあるはず。その背景があればこそメンズサロンで成功できると考えました。
さらに『L-MARK寝屋川店』オープンの際、思い切ってアシスタントの初任給を23万円にしました。じわじわと人気が出つつあったメンズ専門サロンへ入社を希望する学生に選んでもらうための施策です。それと同時に、僕の中では「美容業界に挑戦する」という意味合いも含んでいました。『L-MARK寝屋川店』でそこにトライしてみて、しっかり採算が取れれば、自ずと美容業界全体の給与水準が上がっていくと思ったからです。「美容師は稼げない」と言われ続けて久しく、そこを変えたいと思いました。
僕は美容師になって以来、美容業界が抱える課題解決に向けて何かできないか?という思いを常に持っていました。僕が転職しなければいけなかったのは自分のキャリアとお店のカリキュラムが合致しなかっただけで、それが合っていれば転職しなかったと思うんです。この頃から美容師の働き方や教育システムを本気で改革したいと考えるようになっていきました。
再び発生した人材不足問題を解決すべく、アカデミーを開校
「日本メンズ美容師アカデミー」はどのような経緯で生まれたのですか。
『L-MARK寝屋川店』はオープン直後から多くのお客さまに来店していただき、確かな手応えを感じました。そこで2023年に『L-MARK梅田店』をオープンし、以前から念願だった大阪・梅田エリアへ進出。それに伴い弊社への美容学校生の応募が殺到したこともあり、同年『L-MARK心斎橋店』をオープンしました。僕はオープンしたてのお店を軌道に乗せるべく、必ず新店舗に異動してお客さまをゼロから集めてサロンワークを行っていました。ずっと同じ場所にとどまるのが苦手という理由もありますが(笑)。
3店舗に増えたところで、再び人材不足問題が発生しました。もっと店舗を増やすためには人材が必要です。しかし当時のカリキュラムではアシスタントが育つまであと数年はかかりました。メンズ専門サロンを全国に展開したいと考えていた僕にとって、これは大きな問題です。そこで、既存の教育カリキュラムを一から見直し、無駄を削ぎ落としつつもセンスよく仕上げる技術のみを集約した新しい教育カリキュラムを構築。それを基に2024年、「日本メンズ美容師アカデミー」を開校しました。「日本メンズ美容師アカデミー」とは弊社オリジナルのヘアスタイリスト養成キャンプです。3カ月の猛レッスンでアシスタントを一人前のスタイリストに育てていきます。こうして最短ルートでのデビューを実現し、それが本当に通用するか見極めるべく、2024年に『L-MARK枚方店』をオープン。弟をオーナーに据え、FCの第1号店として実験的にスタートしたのですが、オープン初月から黒字をたたき出し、みな生き生きと働きながら、まだアシスタントをしている学校の同級生たちの倍以上の給料を得ることに。これがFC展開の大きな足がかりとなりました。
【日本メンズ美容師アカデミー】
入社10カ月で売上100万円達成を目標に、サロン教育の一助でありたい
「日本メンズ美容師アカデミー」が目指していることはなんですか。
現在、「日本メンズ美容師アカデミー」は新大阪に専用の研修施設を開設し、『L-MARK』以外のサロンの賛同も得られるようになりました。美容学校の2年次に通うことで、サロン入社と同時にスタイリストデビューできる仕組みへとバージョンアップしています。学校に行きながら学習塾に行くような感じで、事実上、アシスタント期間をなくす取り組みです。
僕の美容学校の同期のうち美容師を続けている人は2〜3割しかおらず、本当にもったいないと思います。美容師を諦めた彼らの多くはアシスタント時代に美容師を辞めているんです。もちろん本人の問題もあるとは思いますが、辞めなければいけない構造がどこかにあるのではないでしょうか。決して高いとは言えない給料で長いアシスタント期間を耐え抜くことは容易ではありません。美容学校を卒業したらすぐにでも活躍したいと思うのは自然なことです。そこを「日本メンズ美容師アカデミー」が打破し、離職率を少しでも下げることに貢献できたらうれしいです。教育システム自体が体系化されていない小規模サロンなど、より多くのサロンに賛同を得ながら「日本メンズ美容師アカデミー」を拡充し、採用にもつなげていきたいです。入社10カ月で売上100万円を目指すのが基本ですが、『L-MARK』の「日本メンズ美容師アカデミー」卒業生の中には、入社3カ月目で100万円を達成したスタッフもいます。今、「日本メンズ美容師アカデミー」は定員30名ですが、もっと増やしていきたいです。2026年で3年目を迎え、かなり実績も積み上がってきましたので、全国に拠点を置いて開校したいと考えています。また、1年次から通うシステムも模索中です。女性美容師も大歓迎で、「女性活躍プロジェクト」を立ち上げたいと思っています。
直営店とFC店、合わせて全国150店舗展開が目標
店舗展開の展望はどのようにお考えですか。
僕は元来、必ずしも経営を自分でやりたいわけではなく、どちらかといえば裏に引っ込んでいたいタイプ。何かをつくり上げていくのが楽しくて、今、結果として経営する側になっているだけなんです。なのでオーナーとしてワンマンで運営するより6人の共同代表で経営する形に至りました。各人の強みを生かして役割分担したほうが自分に合っていると思ったんです。6人いれば得られるリターンは増え、抱えるリスクを分散できます。
今後、直営店もFC店も増やし、47都道府県すべてに出店して、2029年までに150店舗を目指したいと考えています。言ってみれば美容業界の「ユニクロ」みたいな感じで、どんなおしゃれな人でも一度は「ユニクロ」に行ったことがあるように、おしゃれするならまずは『L-MARK』に行こう、そんな世界がつくれたらいいなと思っています。FCオーナーは美容師以外の人、もしくは『L-MARK』でキャリアを積んだ人を想定しています。
会社が大きくなってきたら支部制かつ分業制を導入し、『L-MARK』に出資してくれるFCオーナーさんたちを株主のようなポジションと捉えて、体系化していきたいと考えています。
人とは「逆」の方向へと考えを巡らし、行動してきた美容人生
池谷さんの経営の根底にあるものは何ですか。
独立=美容師のゴールというイメージを持つ人も多いと思いますが、最近は内装費も家賃も物価も上がり、そう簡単に独立できなくなりつつあります。よく初期費用1,000万円と言いますが、1,000万円では到底、お店を出せない時代に突入しました。それでも経営に携わってみたい、自分でお店をプロデュースしてみたいという人もたくさんいるでしょうから、そういう人こそ僕たちのようなFC展開に参画するパターンもあると思いますし、フリーランスの道もあると思うんです。何をもって独立というのかをよく考え、頭を整理した上で進むべき道を選択すべきではないでしょうか。『L-MARK』もフリーランス(完全出来高制)と社員、2つの働き方を選べるようになっており、両者にとってもお客さまにとっても最適なシステムを追求した結果、「セミマンツーマン制度」を導入しました。これはJr.スタイリストがフリーランスの業務の一部をヘルプする制度です。これによりフリーランスは増客できる上にお客さまとのコミュニケーションの時間も増え、一方、Jr.スタイリストは貴重な勉強の機会を得ることができます。
僕は「人とは逆の道を進む」という発想を、最初から意識的に考えて行動していたわけではありません。ただ振り返ってみると、結果として僕の美容人生は「逆張り」で攻めていることが多かった気がしています。美容師としてレディスではなくメンズに特化し、メンズサロンを立ち上げたこと自体、まさに「逆張り」と言えるでしょう。さらに、アシスタント期間をなくす「日本メンズ美容師アカデミー」を立ち上げたこともそうです。思えばずっと「逆張り」でした。人と逆の方向へ攻めることが僕の美容哲学であり、僕だからこその経営術だと思っています。
つらいことは先にやり、変化を恐れずチャレンジしてほしい
若い理美容師さんへのメッセージをお願いします。
僕がよく自分の子どもに言っているのは「大変なことは先に終わらせよう」という言葉です。理美容師も同じで、つらくてしんどいことを先にやった人が勝つのです。そもそもアシスタントは体力的にも精神的にもきつくて、給料も高くはありません。大変なことを先に終わらせれば、その後に華やかな美容人生が待っています。
『L-MARK』はおかげさまで規模をかなり拡大できたので、「日本メンズ美容師アカデミー」を無料で開放することも視野に入れています。今は一旦授業料を負担してもらい、『L-MARK』入社後に還元する形を取っていますが、『L-MARK』に入らなかった場合でも無料でいいのかなと。「日本メンズ美容師アカデミー」で育った人が日本全国で輝いている世界も面白いと思うんです。時代とともに変化し続ける美容業界において、過去の固定観念にとらわれることなく飛躍できるかどうかは自分次第。美容師といえばレディスを担当するものと思っていた僕は意外にもメンズで頭角を現すことができました。みなさんも、変化を恐れず、思い込みを捨てて果敢にチャレンジしましょう。
池谷 義彦さん
1993年、大阪府出身。西日本ヘアメイクカレッジ卒業後、カット専門店にて年間1万人以上のカットを担当し、19歳で独立。独自のスタイルを発信するSNSで多くのメンズヘアファンから支持を獲得し、有名人のスタイリングも手がけるように。2022年にメンズサロン『L-MARK』をオープン。全国に150店舗展開を目指す、いま注目を集めるメンズサロン経営者。
https://www.instagram.com/lmark_iketani/
L-MARK
「メンズが迷わず行ける美容室を、全国に。」をコンセプトに
確かな技術、高い再現性、圧倒的な集客力で
メンズに特化したプロフェッショナルサロンとして、全国展開中。
https://l-mark-hair.info/
シリーズ:この人から学ぶ、成功の秘訣「TBMG」
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八木岡 聡さん(株式会社ダブ・株式会社ビタミンズ) | この人から学ぶ成功の秘訣 TBMG
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木村 和彦さん(株式会社 友美) | この人から学ぶ成功の秘訣 TBMG
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本田 真一さん (HONDA AVEDA hair&spa) | この人から学ぶ成功の秘訣 TBMG
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矢崎 由二さん (LIPPS Hair) | この人から学ぶ成功の秘訣 TBMG
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古城 隆さん (DADA CuBiC) | この人から学ぶ成功の秘訣 TBMG
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みやち のりよしさん(SHACHU) | この人から学ぶ成功の秘訣 TBMG
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