2025年2月に開催されたヘアデザインイベント(コンテスト)『id2024』ファイナルステージ。ハイレベルなスタイルがそろった「Creative Design Award(クリエイティブデザインアワード)」は、LECOの若手スタイリスト2人がW受賞を果たすというドラマチックな結末になりました。
Gold Prizeに輝いた高橋 太朗さん(レディース部門)と松留 優香さん(メンズ部門)が副賞の1つとして設けられた、美容業界誌「SHINBIYO」での撮り下ろしを敢行!おふたりにとって、プロのフォトグラファーやスタイリストとの本格的な作品づくりは今回が初めて。そんなドキドキとワクワクが入り混じった撮影現場にTB-PLUS編集部が密着しました!
Gold Prizeに輝いたのはこの2人!

Creative Design Award レディース部門 Gold Prize 高橋 太朗さん
1997年生まれ、岩手県出身。盛岡ヘアメイク専門学校卒業。県内の理美容室グループ1社を経て、2021年にLECOに入社。周りと差がつくハイトーンデザインやデザインカットを得意とし、スタイリストとして活躍する。
Instagram:@leco_taro

Creative Design Award メンズ部門 Gold Prize 松留 優香さん
2000年生まれ、鹿児島県出身。関西美容専門学校卒業後、LECOに入社。スタイリストデビュー後メンズカットとデザインカラーを打ち出し、支持を集めている。
Instagram:@leco_yuuka
※2025年6月現在
idとは?
LebeL(ルベル)が主催する、技術と感性を磨き、学び、身につけるヘアデザインイベント。
1981年のコンテスト開始以来、時代に合わせた変化を重ね、2022年から現在の“サロン志向のコンテスト”にアップデート。理容師・美容師の皆さま対象の「モデル部門」「フォト部門」、そして未来を担う理美容学生対象のフォトコンテスト「セルフィー部門」を併催しています。
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>“Fantasia”をどう表現した? ふたりの世界観に注目!
>いよいよ撮影本番!「SHINBIYO」とコラボして仕上がりをとことん追求
高橋 太朗さん(Creative Design Award レディース部門 Gold Prize)
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“Fantasia”をどう表現した? ふたりの世界観に注目!
SHINBIYO編集部とルベルが設定したテーマは、“Fantasia(幻想的な)”。高橋さんと松留さんは4月の撮影に向けて、イメージボードを作ったり、フォトグラファーさんとスタイリストさんと打ち合わせを重ねてイメージを深めていきました。
Q テーマ“Fantasia(幻想的な)”の第一印象は?どう落とし込んだ?
自分が好きな世界観と方向性が一致したテーマだったので、イメージを固めやすかったです。まずは“Fantasia”の意味から、「幻想的」「空想的」「架空」といったキーワードを連想しました。これらのワードから一般的には明るく華やかな印象を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、僕はダークファンタジーが好きなんです。なのでテーマのイメージとは一味違った「影」の世界を表現するために「シャドウ」をテーマにしました。
ファイナルのときと同じく、私のヘアデザインのバックボーンである大好きな韓国のテイストを今回もテーマに取り入れたいと考えていました。“Fantasia”から思い浮かんだのは、スメラルドという架空の花です。スメラルドはBTSの楽曲に登場する青い花で、いつか作品に落とし込みたいと温めていました。幼少期から人々に恐がられている男性が心を寄せる女性に向けて大切に育てたスメラルド。虚無感や喪失感、孤独感を抱える男性を想像しながら、ヘアデザインを含めて表現することに。
いよいよ撮影本番!「SHINBIYO」とコラボして仕上がりをとことん追求
4月某日、撮影スタジオにはおふたりの作品イメージを形にするためのセットが用意されていました。高橋さんも松留さんも、まずはそれを見て「思い描いた通りになりそう!」とテンションが上がった様子。ヘアメイクにも気合いが入ります。
スタジオにはLECO代表の内田聡一郎さんの姿も。4月に入社したLECOの新卒スタッフも撮影現場に集まり興味津々です。サロン一丸となって二人をサポートするチームの雰囲気に『id』の前もこうやって準備をしていたのかなと目に浮かびます。

撮影は高橋 太朗さんからスタート

スタジオ入りして早々にテストシュート。ダークな世界観を彷彿とさせるライティングとヘアメイクのバランスを探ります。

衣装は2パターンの中から、シルエットに特徴があるボリューミーなデザインに決定。「自分では選ばなかったかも」と高橋さん。

写真と衣装の方向性が決まったらとことんヘアを追求!毛束1本1本にこだわって、仕上げます。

バックはレザーでシャギーにカットして、上に向かって立ち上げるようにスタイリング。モニターをチェックしながら、シルエットの微調整を繰り返しました。
Finish!

©SHINBIYO

©SHINBIYO
使用アイテム
◆ブリーチ:エドルブリーチ
◆ヘアカラー:エドル ホワイトバイオレット WV-9/11/13 ,エドル パール Pe-9/11/13,クリア CLER-PX
◆スタイリング:トリエ エマルジョン 4/6
Q1 撮影を終えて、感想を教えてください。
フォトグラファーさんに撮ってもらったり、スタイリストさんにコーディネートしてもらうのは初めてだったので、とても楽しい経験になりました。ほかの方の感性が加わることで、当初自分が考えていたものよりも、圧倒的に良い作品になったと思います。視野が広がりました!
Q2 ヘアデザインのポイントは?
自分が設けたテーマが「シャドウ」だったので、人間ではないあくまで影を作りたかったんです。バックは刈り上げてウエイトを高くし、フロントともみあげは長めに残して、バランスを重視しながら重力には逆らえないヌメっとした雰囲気に。前髪のデザインカラーもポイントです。かっこいいけど、気持ち悪さのあるヘアを意識しました。
実はファイナルのフィードバックタイムである審査員の方から、「ブラントなデザインがあったほうがぼやけない」というアドバイスをいただいたんです。ただ僕はレザーを使ったシャギーなデザインが好きなので、ブラントとシャギーのディスコネにすることでちょうどいいバランスを探りました。


Q3 ファイナルと同じモデルさんを起用した理由は?
作品を見た人に「同じモデルなんだ」と思わせるのも、見せ方の一つとしてありかなと。しかもベリーショートなのでレングスでの変化が限られる中で、新しいアプローチによって世界観をガラッと変えることに挑戦しました。
自分の好きなものの中で振り幅を広げていけないと、ワンパターンになり、いつかマンネリ化してしまいます。デザインの幅を広げられたら、コンテストに限らず東京で美容師として戦っていくことができるはずという思いで、同じモデルさんの起用を決めました。

id2024ファイナルステージ Creative Design Award レディース部門 Gold Prize受賞作品
Q4 『id2024』でGold Prizeを受賞して、変化はありましたか?
コンテストに挑戦するとき、結果よりも過程を大切にしています。準備をする中での発見は、自分のデザインや表現の幅の広がりにつながり、クリエイティブだけでなく、サロンワークにも生かせるんです。加えて今回は結果も出すことができて、モデルさんやヘルプをしてくれたLECOの仲間が本当に喜んでくれました。みんなに負担をかけた分、結果を出すことの大切さに気付かされました。
Q5 出場したからこそ感じた『id』の魅力は?
昨今のコンテストは、比較的リアルなスタイルで攻めナチュラルなデザインを競うのが主流だと思います。ですが、僕は好きな世界観を最大限に表現することが好きなので、『id』は出場したいコンテストだったんです。
Q6 『id』への出場を考えている方にメッセージをお願いします!
『id』はテーマの自由度が高い分作品作りに向き合うことで、自分の“好き”が見つかって、それを明確にすることができます。“好き”が明確になることは美容師にとって大きな発見ですし、『id』に挑戦したからこそ得られるものがあるはずです。
Q7 最後に美容師としての今後の目標を教えてください!
いろいろな美容師のあり方があって、その人自身に価値があるようなスタイルもあると思います。けれども極端に言うと、僕自身に価値はいらないんです。最終的には「自分」というよりも、「自分が生み出すもの」に価値を感じてもらえるような美容師を目指しています。
続いて、松留 優香さんの撮影がスタート

サロンワークに加えて、ヘアメイクとしても活動したいとLECOに入社したという松留さん。今回の撮影ではメイクもご自身で担当。

衣装をフィッティング。スタイリストさんとアクセサリーを相談しながら、イメージにぴったりのものを選びました。

撮影を進めながら、カメラ前で顔周りを調整。特に光でハイライトになる部分に毛束の動きをプラス。

小道具のブーケはアシスタント池田さんと相談しながら用意したそう。
Finish!

©SHINBIYO

©SHINBIYO
使用アイテム
◆ブリーチ:エドルブリーチ
◆ヘアカラー:エドル ヨヨ アクアブルー/ブルー/ウルトラピンク/クリア
◆スタイリング:トリエ エマルジョン 4/8,トリエ スプレー 8
Q1 撮影を終えて、感想を教えてください。
率直な感想として、プロのフォトグラファーさんとスタイリストさんすごい!自分でも撮影しますが、ライティングまではできないので勉強になりました。スタイリストさんもこういう衣装の見せ方があるんだと発見になりました。
Q2 ヘアデザインのポイントは?
トップはレザーで長短をつけて動きのあるスタイルに。対してネープはシザーでブラントに切って重さを出して、違和感を作りました。スタイリングは全体的に軽く動かして、ポイントでツヤをプラス。もみあげはあえて長く残して風を感じるような動きを作りました。カラーはスメラルドの花のイメージで青をベースに、ポイントで根元を薄ピンク、中間が紫になるようなグラデーションに。現実味のないカラーリングにしてみました。ブルーも動かした時に主張するように毛先を濃く入れました。ファイナルの暖色系からのカラーチェンジだったので、大変でしたよ(笑)


Q3 ファイナルと同じモデルさんを起用した理由は?
モデルをしてくれた彼はまだ18歳でコンテストも初出場だったし、撮影も今回が初めてだったんです。将来モデルを目指しているということで、お互いに切磋琢磨して道を拓いていけたらと思ってお願いしました。

id2024ファイナルステージ Creative Design Award メンズ部門 Gold Prize受賞作品
Q4 『id2024』でGold Prizeを受賞して、変化はありましたか?
技術力が上がった実感があります!LECOと私に対するお客さまからの信頼度も高まりました。SNSで表彰式の様子を見てくれていた方も多くて、「いつもカラーすごいと思っていましたが、コンテストで優勝したんですね!」とサロンワーク中に言っていただきました。
また後輩スタッフが『id』に向けて営業後に練習する私の姿を見て、さらには結果が出て「自分も頑張ります」と言ってくれました。みんなで高め合える環境にできたことがうれしかったです。
あとは帰省したときに家族がすごく喜んでくれました!東京で美容師をしていることは知っていても、祖父母はどういう仕事をしているのか、いまいちピンと来ていなかったみたいで...。結果が出て、頑張っていることを伝えることができました。
Q5 出場したからこそ感じた『id』の魅力は?
昨年4月にスタイリストデビューをして、メンズスタイルで発信していきたいという思いがありました。『id』はメンズ部門があるのでその一歩として、またお客さまからの信頼度をアップするために参加しました。『id』に出ると審査員の方からフィードバックがいただけるので、作品づくりへの参考になりますよ!
Q6 『id』への出場を考えている方にメッセージをお願いします!
私はお客さまとの信頼を築き、自信をつけたいと思って出場しました。結果が全てではないと思っていたけれど、Gold Prizeを獲れたことで自信がつき、お客さまからの信頼度も高まりました。朝練をいつも見てくれる代表や店長にも結果で感謝の気持ちを示すことができましたし、スタッフの熱量も上がりました。いいことばかりだったので挑戦して、本当によかったなと思います。
Q7 最後に美容師としての今後の目標を教えてください!
メンズを得意とする美容師として、SNSや業界誌で先頭を切って美容業界を引っ張っていけるように頑張ります!
編集後記


撮影が終わってほっと一息。高橋さん・松留さんがリーダーシップをとって、モデルさん、アシスタントさんとワンチームで一つの作品が仕上がりました!
おふたりともファイナルと同じモデルさんを起用しながら、全く違う印象の作品に仕上がっていたのがとても印象的でした!一人をこんなにも変えることができる、美容とファッションの力をまじまじと感じますね。「お客さまからの信頼度がアップした」「遠く離れた家族に自分の仕事を伝えられた」「スタッフの熱量が上がった」などなど、Gold Prizeを受賞したからこそのサロンワークへのポジティブな影響はこれから『id』に出場する方にとっても励みになるでしょう。LECOを引っ張る次世代のスタイリスト、高橋さんと松留さんの活躍に今後も注目です!
Information
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https://www.lebel.co.jp/for_salon/id/2025/
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