生まれ変わるバーバーチェア　タカラのサステナブルな再生事業に密着取材！

2023年10月、タカラベルモントのサステナブルな取り組みのひとつである再生イス事業の現場を取材しに大阪工場へ。本来なら長年使われたバーバーチェアは細かく分解され分別廃棄されるのですが、再生可能なものはリユース品として生まれ変わるのです。下取りにて回収されてきた、一度は役目を終えたバーバーチェアたちが、どのように再生されるのか？その工程をタカラベルモントの堀がレポートします！

役目を終えた古いバーバーチェアは、その後どうなるの？

2023年秋、突き抜けるような秋晴れの空が広がるタカラベルモントの大阪工場に、役目を終えたバーバーチェアたちが運び込まれてきました。このように下取りさせていただいたものは、年季が入ったものから、比較的新しく見えるものまで、さまざまです。

本来、不要となったバーバーチェアは細かく分解され分別廃棄されてしまうものですが、タカラベルモントでは全国のサロンさまから回収された製品の中から一定の基準を満たしたバーバーチェアをここ大阪工場で再生しています。

大阪工場は、タカラベルモントの製造拠点の一つとして日々多くの製品を生み出しています。そのため、工場で働くタカラ社員にとっては特に製造した製品への愛情が深く、一度出荷したものをこの工場で再生できることに喜びを感じているそうです。また、サロンさまにとっても長年使用した愛着あるバーバーチェア。手放す時は寂しさを感じられる方がほとんどです。

バーバーチェアに敬意を持って丁重に扱う二人の姿が印象的でした。

タカラベルモントで働く社員としても、ひとつひとつの製品に愛着を持っているので、それらが生まれ変わるのは嬉しいものです。

大切に使われてきたバーバーチェアでも時間の経過とともに、レザーが破れていたり、組み部分が飛び出てしまったり…劣化が目立ちます。「こんな状態から再生できるのか！？」と思わず疑ってしまいます。

果たして、古いバーバーチェアはどうやって生まれ変われるのでしょう。

ここからは再生整備の専門技術者、吉岡さんの出番です。

中古再生整備スタート！

中古再生整備は、運び込まれたバーバーチェアの分解作業から始まります。

本日、整備するバーバーチェアは13年ものを下取りさせてもらいました。これらのバーバーチェアは、部品数はビスも含めると、なんと約700点！吉岡さんがスピーディーに分解しながら、確認していきます。バーバーチェアの内部には、電気回路が張り巡らされているので傷つけないように慎重に作業を進めます。

徐々に、骨組みがあらわになります。すべて分解するのに約1時間かかります。

次の工程は、掃除です。普段見ることのできないベース部分の中には、大量のホコリや髪の毛が…！

 「13年という時間の経過が見える…」と思わず呟いてしまいました。吉岡さん曰わく、バーバーチェアの構造上、隙間や空洞が多いためホコリや髪の侵入は防ぎようがないそうです。

しかし、電気が通る銅線やコネクタ等にホコリが触れれば、出火やショートする可能性も…。ここは一気にエア洗浄で、ホコリを出来るだけ取り除きます。

手作業での徹底整備！

分解・掃除が終わるとメンテナンス作業へ。ここからが、再生整備の本番です。古い部品などを新しいものに取り替えながら動作をひとつひとつ確認していきます。

まずは、オイル交換。「交換しなくても良いバーバーチェアもあるのでは？」と質問すると、すべて交換するとのこと。

この一件を機に、“すべて交換をする”という新たな基準が加わりました。

”今後起こりうるリスクを出来うる限り回避する“というのがタカラベルモント。そのため年々、整備に関する基準が厳しくなっています。お客さまによってはご予算などの都合で再生したバーバーチェアを導入される方もいます。その際に、リユース品でも十分ご満足いただくことを目指しているのです。

続いて、ベース部分の交換です。バーバーチェアのベース部分はキズが付きやすいため、すべて新品に。並べてみると一目瞭然です。電装部分のパーツやネジも、新しいものと交換していきます。

取り外した背もたれや座面、アームレストの整備は、張り加工チームが担当。この道20年の革張り職人がレザーをはがし、手際よく張り替えていきます。

まさに職人技！ほんの数分で、生まれ変わりました！！！長年使用しているとクッション部分はへたれてしまうものなので、新たにウレタンを補強し、成形していきます。

こうして生まれ変わったクッション部分は、再び吉岡さんのもとへ。

まるで新品！再生完了

すべてのパーツを組み直し、動作チェックをすれば再生整備終了。

あんなに劣化していたバーバーチェアが、ここまで美しく生まれ変わるとは…。新品さながらの仕上がりです！“バーバーチェアの再生整備は、まるで高級時計のオーバーホールそのもの” 繊細な手作業を見学し、そう感じました。

この後、再生したバーバーチェアは、タカラベルモントの厳しい品質検査をクリアできれば、リユース品として出荷されます。

注目ポイント①　選りすぐりのバーバーチェアだけを再生！

再生イス事業では、何でもかんでも再生するわけではありません。それは、リユース品であっても、品質レベルが高くなければ、サロンさまに販売すべきでないと考えるからです。そこで、品質レベルを担保するために、新品ご購入から15年未満の製品だけを再生するという独自の規定を設けています。ただし、使用年数をクリアしても個体差があるため、状態によってはやむなく廃棄することも。そのため、サロンさまから下取りしたバーバーチェアは、一度、滋賀県のターミナルに集められ、再生可能かを選定した上で大阪工場へ。月に30台程度、再生しています。

また、再生イス事業には、もうひとつの側面があります。それは、レンタルサービスで役目を終えたチェアの再生です。というのも、タカラベルモントでは「新品のバーバーチェア」のレンタルサービスを展開しています。レンタル期間（基本は6か月）が過ぎると、サロンさまはそのまま購入することも、返却することもできるというサービスです。返却されたバーバーチェアを廃棄せずに再生する。なかには使用期間わずか6か月のバーバーチェアが再生され、リユース品として販売されることもあるのです！

→タカラベルモントのレンタルサービスをもっと見る

注目ポイント②　タカラの品質基準と技術力！

タカラベルモントのリユース品の大きな特徴は、新品に近い品質を担保しているという点です。椅子の動きに関わる電装部分の再生整備を担当するのは、専門技術者の吉岡さん。バーバーチェアは多機能な分、さまざまな電気回路やポンプ、モーター等が取り付けられているため構造が非常に複雑です。吉岡さんは新品製品の製造も担っているため、その構造を熟知しています。経験と知識、高い技術力がなくては、新品の品質に近づけながら再生することは不可能です。さらに大阪工場は、長年にわたりバーバーチェアを作り続けてきたタカラベルモントの経験と知恵がすべて集結した拠点。

※基盤は変えていないものものあるので、電気製品は半年保証となります

実際にリユース品には、新品製品に近い厳しい品質・安全基準が設けられており、クリアできなければ出荷できません。そして、再生するのは、性能だけではありません。見た目の美しさやお客さまの座り心地も新品に近い品質レベルにすることを目指しています。そこで必要な技術が、革張り職人によるレザー張り加工です。長年の使用でへたってしまったクッション部分にウレタンを補強し、手作業でレザーを張り替えていきます。サロンに同じ製品が複数台並ぶことがあるため、レザーのたるみやシワの入り方が少しでも異なると目立ってしまうもの。2台並べても遜色ない品質レベルにするため、細かな仕様書もあるのですが、職人の長年の経験と感覚に頼らざるを得えません。というのも、すべて手作業のため微妙な力加減ひとつで差が出てしまうからです。

サロンの顔となるバーバーチェア。お客さまの座り心地の良さまで再生するのが、タカラベルモントの技術力です。

注目ポイント③　購入後も安心！

タカラベルモントの厳しい安全基準をパスした“認定中古整備品（リユース）”。中古ということに不安を感じるお客様が安心してご購入いただけるよう保証サービスをご用意しています。

●全国どこでもメンテナンス対応が可能

●6か月の保証期間付き

リユース品を購入すると保証がつかないのが一般的ですが、タカラベルモントでは、新品の保証期間（1年間）の半分である６ヶ月の保証期間を設けています。また、価格は新品のほぼ半額でリーズナブル。新品の品質に近い製品を安価で購入できるのも魅力です！

タカラベルモントの認定中古整備品（リユース）は、公式オンラインショップで販売しています

購入後の保証はもちろんですが、安心して購入できるのもタカラベルモントのこだわりです！

本日の感想と再生イス事業の今後の展開は？

最後に、古いバーバーチェアが新たな命を吹き込まれ、再びサロンで活躍する。そんな姿を想像すると、やはり胸が高まるものです。

以上、タカラベルモントの中古再生整備の現場レポートでした！

最後まで、読んでいただきありがとうございます。動画もありますので、是非ご覧ください♡

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★動画で見る！　生まれ変わるバーバーチェア★