2024年1月30日、TB-SQUARE tokyoで『ECILA(エシラ)活用セミナー』が開催されました。
ECILAは、タカラベルモントがヘアサロンのDX戦略の1つとして2023年10月に発売したアイテムで、鏡にデジタルコンテンツを映し出すことで新しいサロン体験を叶える、AI搭載のスマートデバイスミラーです。
今回は、実際にECILAを現場で活用されている2つのサロンさまにご登壇いただき、リアルな活用方法や導入後の効果などを語っていただきました。参加者の高い関心が寄せられた、導入サロンさまによるセミナーの内容をレポートします。
今後さらに拡がっていく、サロンでのデジタルやAIの活用について考えてみませんか?
提案力を高めたいスタイリストさまや、ビジネスの新たな可能性を探りたいサロン経営者さまも必見です!
今回のセミナーにご登壇いただいた方々のご紹介♪
MINX OVER 代表:小澤さま
MINXグループのセカンドブランドとしてオープンした新店舗「MINX OVER」の代表を務められている小澤さま。
新しい観点のサービスで顧客満足度を高めていくことを目的に、ECILAを導入されました。
MINX OVER トップスタイリスト:松矢さま
MINX OVERでトップスタイリストとして活躍されている松矢さま。担当する全てのお客さまにECILAを活用し、どのように顧客満足度や売上の向上につなげたかについて語っていただきました。
infinity BARBER SHOP 代表:土屋さま
千葉市に店舗を構えるinfinity BARBER SHOP代表の土屋さまは、ECILAのバナーに地域企業の広告を流すことで新しい収益モデルを確立されています。ECILAを広告メディアとして活用するに至った経緯や実際の広告効果などについて語っていただきました。
ECILA(エシラ) 製品紹介
鏡としてもディスプレイとしてもクリアに映し出す、AI搭載のスマートデバイスミラー。
ビジュアルコミュニケーションを通して、お客さまの好みやなりたいイメージを引き出し、スタイリストがより自信を持って提案できるサポートをします。また、店外でもサロンとお客さまをつなぎ、サロンビジネスの可能性を広げます。
ECILA活用セミナー、スタート!
多くのサロンさまにご来場いただき、広い会場が埋まるほどの盛況ぶり。
まずは、ECILAのコンセプトムービーから始まったセミナー。FIND(好みを見つける)、FIT(試して見つける)、CLEAR(表情まではっきり映る)というECILAの機能的エッセンスを集約した動画で、「これ、いつもの鏡とは違うんです」のキャッチコピーに期待感が高まります。
コンセプトムービーはこちらでご覧いただけます。
→ https://www.tb-net.jp/ecila/#c_movie
続いて、実際にECILAを活用されているサロンさまのお話に移りました。
まずはMINX OVERさまによる「エシラで売り上げup!!エシラ必勝法はこれだ✨」です。
顧客満足度向上を目指してECILAを導入
MINX OVERさまは、美容室が少ない東京・大手町エリアに店舗を構えています。あえて競合が少ない場所にオープンした目的の一つは、新規顧客の獲得。また、新しい切り口で顧客満足度を高めるサービスを提供していきたいとの想いもあり、その一手としてECILAの導入を決めたと代表の小澤さまは語ります。
しかし、導入直後はECILAを使ったオペレーションに悩み、AIで顔診断をするアトラクション的な用途としてしか使われていなかったようです。
「このままではマズい」と危機感を抱いた小澤さまは、20代半ばの松矢さまを“ECILA専任のスタイリスト”に任命。日常的にSNSを使いこなし、デジタル機器に慣れ親しんでいるからこそECILAを効果的に使えるはず。そんな期待を抱き、ECILAを軸にした接客を任せたと言います。
結論から言うと、この采配は大的中。松矢さまはECILAの機能を十二分に活かし、驚きの売上を叩き出したのです。
ECILA導入後3カ月で、店販売上が10倍以上に!
ECILA導入の効果で、まず特筆すべきは店販売上の大幅な向上です。ECILA導入前の松矢さまの店販売上は2万円/月程度だったのに対して、ECILAを活用し始めて3カ月後にはなんと23万円/月に!ECILAをどのように活用したことで売上につながったのか、松矢さまは次のように語ります。
松矢さま「ポイントは、お客さま一人ひとりの好みやお悩みにフィットする商品をECILAのバナーに流すことです。そのために、まずお客さまがご来店された際に、スマホでアンケートに答えていただきます。質問項目は『髪の長さやカラー、イメージなどを変えたいですか?』『髪や頭皮のお悩みはありますか?』『毎日のスタイリング方法や所要時間は?』といった内容です。すると、アンケートの回答が鏡の上部に表示されます。」
「お客さまが席に着く前になりたいイメージやお悩みが分かることで、商品アプローチの戦略が立てやすくなるんですよ。
たとえば、髪のパサつきが気になるお客さまに対しては、保湿系の商品をバナーに流すといったように。」
「常にバナーが流れていることで、カラー剤を塗布している間や放置している間、またバックヤードで薬剤を作る間などに、お客さまはおすすめの商品を目にします。すると、『この商品って何ですか?』とお客さまから聞いてくれるんですよ。自然に商品のお話ができるので、購入につながりやすいですね。
バナーに加えて、おすすめ商品をECILAの周りをディスプレイするのも効果的です。商品が目の前にあると、バナーとの相乗効果でより意識してもらえます。そのように自然と商品が気になる環境をつくることで、売上につながったと感じますね。」
「『この商品が気になります!』というお客さまには、ミラー横のバーコードリーダーに商品をかざして商品情報を流します。この情報は自由に作成できるのですが、僕がよくするのは商品の“価格”と“サイズラインナップ”を載せておくこと。あと、使い方をひと目で分かるようにしておくと反応が良いです。」
「加えて、スマホからチェックできる“お客様マイページ”のご案内もしています。このページではECILAで流れたバナーをいつでも見返すことができますし、気になる商品をクリックするとより詳しい情報が表示されます。ECサイトにもリンクするので、『商品はご自宅でも見れますよ』とお声がけすることで、退店後に購入いただけるケースもあるんです。実際にECサイトでの売上も上がりましたよ。」
なるほど、お客さまの来店時から施術時、さらには退店後も“あくまで自然に”商品と触れる機会を演出されているわけですね。ECILAを活用すれば店販のハードルが下がり、売上が上がるという好循環が生まれそうです。
顧客満足度に貢献するAI顔診断や仕上がり撮影
松矢さま「ECILAに付いているカメラでお客さまのお顔を撮ると、輪郭やパーツから『CUTE/FRESH/MODE/GORGEOUS』といったお顔の系統が分かるんです。そこに事前のアンケートで答えていただいたお客さまがなりたいイメージを合わせるとAIが似合うスタイルをオススメしてくれます。
さらに、その画像に実際にお客さまのお顔を合成もしてくれるんです。これの何が良いかというと、お客さまが思い描くスタイルや自分の提案に対して客観的な視点で補足できるので、スタイル提案に説得力が増すんですよ。」
「カメラの活用方法をもう1つご紹介します。お客さまから『美容室ではキレイになるけど、家で再現するのが難しくて上手くできないんですよね』というお声って多くないですか?ECILAならそんなお悩みにお応えできるんです。」
「このカメラは美容師がアイロンで仕上げるところやオイル、ワックスをつけるところを撮影できるんです。撮影した動画は“お客様マイページ”で確認いただくことができ、ダウンロードもできます。実際にお客さまにこのサービスをご紹介したところ『顔周りのアイロンが上手く巻けるようになりました!』というお声もいただき、顧客満足度アップにつながったと実感しています。
動画やスタイル履歴の写真はカルテにも自動的に保存されるので、次回のご来店時にそれらの写真を参考にスタイルイメージのお話もできるので便利ですね。」
さらに、ECILAはSNS映えするので新規顧客の獲得や、既存のお客さまの興味喚起にも一役買っていると松矢さまは言います。
たとえば、ECILAの使い方を紹介するショート動画の再生回数はなんと30万超え。『どこに行けば体験できるんですか?』という質問や、既存のお客さまから『使ってみたいです!』とのメッセージもあるようです。さらに1カ月で美容師さまのフォロワーが100人以上増えて『どうすれば導入できるんですか?』とのお声も。SNSの反応からも、美容師さまやお客さまの関心の高さがうかがえます。
顧客満足度の向上のために、バナーや顔診断などの標準機能の活用にとどまらず、ECILAの新しい使い方を模索する松矢さま。ECILAなら、まだまだ顧客満足度を高めていけそうと感じるお話でした。
続いてはinfinity BARBER SHOP代表、土屋さまのECILA活用術です。テーマは「ECILAバナーを活用した広告ビジネスの可能性」。
地域密着サロンとしてECILAを活用した広告ビジネスを確立!
infinity BARBER SHOPさまは千葉市に店舗を構え、エステやネイルなども行っているトータルビューティーサロン。代表を務める土屋さまは、ECILAのまた違う可能性に目をつけて活用されています。それが、ECILAのバナーを広告枠として地域企業に提供する、広告ビジネスの確立です。
ECILAの導入に際しては、地域密着サロンとして常連客の満足度向上、さらには地域全体を活性化させていきたいという想いがあったと土屋さまは言います。
土屋さま「サロンを運営していると地域の方から『お店にチラシを置かせてくれませんか?』『サンプリング品を配ってもらえませんか?』というお願いをよくされます。僕は基本的に断らないのですが、いろんなDMやチラシを置くとどうしてもサロン空間に統一感がなくなってしまいます。とはいえ、そのチラシを楽しみにされているお客さまもいらっしゃるので…。
統一感のあるサロン空間を実現しつつ、地域密着サロンとして髪の毛以外の提案もできるお店を目指していた土屋さまにとっての最適解がECILAでした。
ECILAのバナーを活用すればサロンにご来店されたお客さまに、地域のお店を知っていただくことができます。またチラシを『置く』より『流す』ほうがお客さまの記憶に残りやすいんですよね。その結果、地域が盛り上がり、笑顔が増えると考えたんです。」
ECILAのバナーを広告枠として活用し、ビジネスとして確立させるためには、広告を流してくれる企業を募らなければいけません。つまり、営業活動をする必要があったのです。その時のことを、土屋さまはこう振り返ります。
土屋さま「まず、広告プランを考えることから始めました。たとえば、静止画を1年間流す場合は年間広告料5万円、60秒の動画を1年間流す場合は年間広告料15万円といったように。金額で広告を流す時間を変えるプランを4パターン考えたんです。」
「次に広告を流してくれる企業さんを探す必要があったのですが、営業なんてやったことがなかったので難しかったですね。最初はどうアプローチすればいいか全然思いつかなかったので、知り合いのツテを頼ってとにかくいろんな企業さんに声をかけました。
その時に試行錯誤したのが、プレゼン資料です。資料では新規来店者数や来店されるお客さま層など、サロン情報を精査してinfinity BARBER SHOPで広告を流すメリットを説明しました。あと大切なのは、熱意です。変に飾らず『地域密着サロンだから、地域の活性化に貢献したい』という想いをストレートに伝えたことで、契約につながっていったと思います。」
広告主にちゃんと還元できるように1業種1社に限定して、スタッフとともに営業活動を進めた結果、予想を大きく上回る契約を獲得されたそうです。
1カ月で20社と契約、年間収益は180万円に!
地域の居酒屋やハウスメーカーなど、さまざまな企業と契約を結んだ土屋さま。反響は上々で、確かな広告効果を実現している企業もあると言います。
土屋さま「害虫対策サービスをされている企業さまの場合、当サロン経由でお問い合わせが12件あり、うち7件が契約に至りました。効果を実感いただいたことで、追加契約にもつながりましたね。また、スキンケアブランドの動画を流した時は、約2カ月で52万円もの売上を記録したんです。これには驚きましたね。これからは地域広告だけでなく、バナーでinfinityのメニューも流していきたいと思っています。そうすると利益が少しずつ上がっていくはずです。利益はサロン設備に投資して、顧客満足度の向上につなげていこうと考えています。ECILAは今後どんどん機能が追加されていくはずなので、その時々で可能性を探っていきたいですね。」
サロンさまの導入事例紹介と質疑応答をもってECILA活用セミナーは終了しましたが、来場者の皆さまはまだまだ気になることがあるようで、個別に質問されていました。ECILAはサロンビジネスに新しい可能性や体験、ひいては顧客満足を提供することができる。改めてそう感じることができたセミナーでした。
それでは最後に、ECILAの企画開発を担当した水谷本部長(開発本部)にセミナーの感想と今後の展望を伺いたいと思います。
「松矢さまも土屋さまも、私たちが想定していた以上にECILAを活用されているのが印象的でした。これは開発担当としては幸せなことで、新しい面白さやワクワクはメーカー視点では生み出せないことが多い。だから、より使いやすく機能をアップデートするのはもちろん、新しい可能性の芽が生まれる土壌を作ったり、プラットフォームを整備したりしていくことも当面の使命だと感じています。今後のさらなる進化にご期待ください。」
以上、「ECILA活用セミナー」のレポートでした!
新たなサロン体験を提供し、お客さまの満足度アップやサロンビジネスの可能性を広げる次世代ミラー、ECILA。全国のショールームで体験できますので、ぜひ一度触れてみてください♪ 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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